外用薬の使い方

外用薬の正しい使い方は何か


塗りすぎていませんか

ヒフ病や痛み止めに軟膏やクリームを貰います。早く治したいと一日何回も大量に塗り勝ちです。大量に塗れば早く治るというものでもありません。ここでは軟膏やクリームの正しい塗り方を学びます。


皮膚の外用薬の使用上のアドバイス

  1. 塗る前の注意

    湿疹やかぶれの部位をきれいにしてからやさしく塗ります。泥や食べ物の汚れをよく洗いながしてから塗ります。
    皮膚疾患に悩む小児を持ちながら、皮膚の汚れを放置している母親が実に多く居ます。中には石鹸を使用しないで入浴させる母親もいます。子供の肌とのスキンシップを大切にしましょう。

  2. 1回に塗る量

    普通の湿疹やかぶれには山盛りに塗る必要はありません。指先や手のひらで軽く数回こすって表面に残らない程度に塗ります。
    多量の外用薬を厚く使用するという方法は、多く塗れば効きが良いというmのではないから、ステロイド外用薬などでは必要ありません。それよりは小量を回数多く塗る方が効果は上がります。

  3. 強くこすった方がよく効くか

    強くこすると刺激になります。薬は軽く塗り込むだけで、よく皮膚に吸収されるので、強く塗込む必要はなありません。
    よく擦り込めというと、力任せに行う母親が居ますが、むしろスキンシップをつけるようにやさしく塗込みましょう。

  4. 1日に何回塗るとよいか

    症状がひどい時には、小量を回数多く(1日最低3回)塗り、症状がよくなるにつれて塗る回数を減らします。
    痒みが主症状であるアトピー性皮膚炎では、痒がったら塗れ、と思い勝ちですが、これは実行不可能です。その理由は1日中どこか痒いのが普通だからでです。それよりは、起床時、入浴後、出来れば日中1回が原則となります。

  5. 薬の置き場所は

    薬は、まず子供の手の届かない所に置くべきです。よくテレビの上に薬を置く母親が居ますが、効き目が悪くなる事がありますからやめましょう。
    どのような薬剤であれ子供がいたずらできるような場所におく事は問題です。また、温度、湿度、日光などのため経時的変化を助長するような環境を避けなければなりません。一般に内服薬に比べて外用薬は不注意に取り扱われている場合が多いので気を付けましょう。

  6. お風呂に入れてよいか

    お風呂に入っても構いません。湿疹やかぶれのある所に、食べ物などの汚れが残っていると悪化します。いつも皮膚を清潔にしておきましょう。
    但し、医師が1日塗布療法等をして入浴禁止の指示が出ている時は入浴は控えて下さい。スキンケアの重要課題は皮膚を清潔に保つ事です。乳幼児の口囲、頚部、外陰部、手、足などを清潔に保つためには毎日入浴やシャワーを行わせた方がよく、これはアトピー性皮膚炎でも例外ではありません。

  7. 衣類はどんなものがよいか

    ちくちくする衣類は皮膚を刺激して、湿疹やかぶれを悪化させますので、直接皮膚に触れないようにして下さい。肌着や靴下は木綿などの肌触りの良いものを着せましょう。このことは一般に良く知られています。
    同様に患児の周囲で共に生活している大人達の衣類にも同様の注意を払って下さい。大人の刺激性の表面を持った衣類に、抱かれた乳幼児の顔面などが触れていると、症状は決して軽快してきません。

  8. パウダーは使用して良いか

    皮膚病に塗り薬を塗る時に、パウダーを使う必要はありません。パウダーを使うとかえってパウダーが刺激になったり、塊になったりして症状を悪くする事があります。
    過ぎたるは及ばざるが如しの例が、パウダーの使い過ぎによる汚れた塊です。

  9. 爪はきれいに切ってあるか

    子供の皮膚はデリケートだから、汚い爪で掻きむしったのでは、更に湿疹やかぶれを悪化させます。子供の爪は清潔にし、きれいに丸く切り揃えてあげましょう。

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