親鸞聖人  正 信 偈     意訳    (1)


 帰命無量寿如来
 南無不可思議光

 
意訳
 始めなく終わりのない永遠の時間の中で、どこまでも広がる世界の果てまでも、悩み苦しむ人々を見守り支えて(救いとって)くださる阿弥陀仏を、私は生涯(いのち)のよりどころとして生きてゆきます。
書き下し文
 無量寿如来に帰命し
 不可思議光に南無したてまつる 
語句
帰命・南無= 南無はインドのサンスクリット語のナモ(namo)の音をそのまま漢字に置きかえたことば。
     帰命は南無(ナモ namo)の意味を漢字に置きかえたことば。
     中国の宗密師は「帰命とは源に還るという意味である」「帰命とは、命をかけて無上尊にたてまつ
     る誠の心である」と説いている。
     蓮如上人は「南無の二字は帰命のこころなり。帰命というは、衆生の、もろもろの雑行をすてて、
     阿弥陀仏、後生たすけたまえと、一向にたのみたてまつるこころなるべし」といわれた。
無量寿如来=限りなきいのちの仏という意味。阿弥陀仏。
不可思議光=わたしたちの思いを超えた光明を放っておられる仏という意味。阿弥陀仏。