『大経』『観経』『教行信証』には、各段落に下記のような符号を付けました。
    HON-149は東本願寺刊『真宗聖典』149頁の意。
    HOU-265は柏原祐義編『真宗聖典』265頁の意。
 『論註』の中、『浄土論』の文には◎を付けました。
     割り注は、漢文では( )に括って文中に挿入し、書き下し文では段落の後に付けました。
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『仏説無量寿経』

 仏説無量寿経 巻上
  曹魏天竺三蔵康僧鎧訳

 我聞如是。一時仏、住王舎城耆闍崛山中。与大比丘衆、万二千人倶。一切大聖、神通已達。
 (我聞きたまえき、かくの如く、ひととき、仏、王舎城耆闍崛山の中に住したまいき。大比丘の衆、万二千人と倶なりき。一切大聖にして、神通已に達せりき。)HON-1,HOU-6


 其名、曰尊者了本際・尊者正願・尊者正語・尊者大号・尊者仁賢・尊者離垢・尊者名聞・尊者善実・尊者具足・尊者牛王・尊者優楼頻螺迦葉・尊者伽耶迦葉・尊者那提迦葉・尊者摩訶迦葉・尊者舎利弗・尊者大目[ケン01]連・尊者劫賓那・尊者大住・尊者大浄志・尊者摩訶周那・尊者満願子・尊者離障・尊者流潅・尊者堅伏・尊者面王・尊者異乗・尊者仁性・尊者嘉楽・尊者善来・尊者羅云・尊者阿難。皆如斯等上首者也。
 (その名をば、尊者了本際・尊者正願・尊者正語・尊者大号・尊者仁賢・尊者離垢・尊者名聞・尊者善実・尊者具足・尊者牛王・尊者優楼頻螺迦葉・尊者伽耶迦葉・尊者那提迦葉・尊者摩訶迦葉・尊者舎利弗・尊者大目[ケン01]連・尊者劫賓那・尊者大住・尊者大浄志・尊者摩訶周那・尊者満願子・尊者離障・尊者流潅・尊者堅伏・尊者面王・尊者異乗・尊者仁性・尊者嘉楽・尊者善来・尊者羅云・尊者阿難と曰いき。みなこれ等の如き上首たる者なり。)HON-1,HOU-6,7
『浄土論註』

◎観彼世界相 勝過三界道。
◎(彼の世界の相を観ずるに、三界の道に勝過せり。)

 此已下是第四観察門。此門中分為二別。一者観察器世間荘厳成就。二者観察衆生世間荘厳成就此句已下至願生彼阿弥陀仏国、是観器世間荘厳成就。観器世間中、復分為十七別、至文当目。
 (これより已下は、これ第四の観察門なり。此の門の中に分ちて二の別と為す。一には観察器世間荘厳成就。二には観察衆生世間荘厳成就。此の句より已下、願生彼阿弥陀仏国に至るまではこれ器世間荘厳成就を観ず。器世間を観ずる中に、また分ちて十七の別と為す。文に至りて当に目づくべし。)


 此二句即是第一事、名為観察荘厳清浄功徳成就。此清浄是総相。仏本所以起此荘厳清浄功徳成就(異)者、見三界、是虚偽相、是輪転相、是無窮相、如[シャク01](尺音)蠖(屈伸虫 一郭反)循環、如蚕(才含反)繭(蚕衣公殄反)自縛。哀哉衆生締(結不解帝音)此三界顛倒不浄。欲置衆生於不虚偽処、於不輪転処、於不無窮処得畢竟安楽大清浄処。是故起此清浄荘厳功徳也。
 (この二句は即ちこれ第一の事なり、名づけて観察荘厳清浄功徳成就と為す。この清浄はこれ総相なり。仏、もとこの荘厳清浄功徳〈成就〉を起したまえる所以は、三界を見たまうに、これ虚偽の相、これ輪転相、これ無窮相にして、[シャク01]蠖の循環するがごとく、蚕繭の自縛するがごとし。哀れなるかな衆生、此の三界に締〈むすぼ〉って、顛倒不浄なり。衆生を不虚偽の処、不輪転の処、不無窮の処に置きて、畢竟安楽大清浄処を得せしめんと欲す。是の故に此の清浄荘厳功徳を起したまう。)
          [シャク01]=尺の音
          蠖=屈まり伸ぶる虫、一郭の反
          蚕=才含の反
          繭=蚕衣なり、公殄の反
          締=結びて解けず、帝の音