放 置 貨 車
詞・曲/下山田勝彦
あなたを信じてついてきた
あなたはとても優しかった でも
あなたのその優しさに私は甘えて
いつしかあなたを愛せなくなってしまってた
あなたが私から離れて別の女性(ひと)の所へ
行ってしまう夢を何度か見ました
その寂しさに堪えきれず
幾度枕に泪散らしたことでしょう
先の分からない不安の中で あなたと暮らした愛の日々は
色褪せたモノクロ写真のように ぼやけてた
私があなたから離れてどこか遠いところへ
行こうと決めたのはある日の夕暮れ
あなたへ何も言わないで
泪こらえて独り 旅支度をしたの
行き先など無い気ままな旅の中で 私はきっとあなたの
優しさも愛もみなすべて忘れ行くでしょう
始発列車の窓から見える 草むしたヤードの片隅に
錆び付いて置き去りにされた貨車が 永眠(ねむ)ってた