凩 の 海
詞・曲/下山田勝彦
空に低く垂れ下がる雲の 色は重たい鉛色
海に寒く吹き抜ける風の 音は哀しい冬の音
そう今はもう誰もいない
勿論あなたの影も見えはしない
凩(こがらし)吹き荒(すさ)ぶ若狭湾の 冬の海は灰緑
あなたを失って僕は独り 僕の心も冬景色
僕はあなたを呼んでいる今 声は小さい独り言
岩を穿(うが)ち乱れ打つ飛沫(しぶき) 水は冷たい松ヶ崎
そう今はもう冬のさ中
勿論安らぎなんてありはしない
凩(こがらし)儘(まま)に舞う日本海の 遙かな宙空(そら)に雷電(いなびかり)
あなたを忘れたい僕の心 遠くで汽笛が響いてる
冬の若狭を訪ねたのはもう随分と前のことだけど、その時に作った曲。ちょうどクリスマス寒波で50cmぐらいの雪が積もっておりました。そんな日にわざわざ寒いところへノコノコ出かけて風邪引いて帰ってきました。
日本海の荒波を見ていてフラレた男のイメージが重なって出来たのです。決して僕自身がフラレた直後に訪ねたわけではありません。