壱良 勝の「馬名研究ファイル」−−−4.

 
 

小田切名馬

 
 さて、続々と珍名馬を世に送り出している馬主さんというと、真っ先に思い浮かぶのは福岡県青果生産組合の組合長をなさっておられる小田切有一さんだ。「緑・白玉散・白袖・赤一本輪」の勝負服でお馴染みだ。この方が付けられる馬名にはどことなくほのぼのとして嫌味のない馬名が多く、私も毎年3歳新登録馬名表を楽しみにしている。
 
パンフレット ドングリ エガオヲミセテ ロバノパンヤ ピンクノワンピース シアワセ アサキチ  

マチカネ名馬

 
 珍名馬を語る上で絶対に忘れてはならないのが細川ミクロン会長:細川益男氏の馬たち、いわゆる「マチカネ軍団」である。ただ、冠号マチカネとある馬はトンデモない数がいるのでいちいち調べてらんないし、思い付くままに書き上げていくことにする。参考文献無しで挑むので、「これが抜けてるで!」というのとか、「これ違うとるで!」というのがあれば、掲示板ででもお知らせ下さい。なお、面倒なのでマチカネは省略します(^^;;。
 
 タンホイザ(ビゼーの名曲タンホイザーから)、ワラウカドフクキタル(ことわざから)、ウンメイ(ベートーベンの交響曲から)、クルミワリ(チャイコフスキーの「くるみ割り人形」から)、シンセカイ(ドヴォルザークの「新世界より」から)、コンチキチ(京都の祇園祭のお囃子から)、オハラハー(鹿児島の「おはら節」から)、テナモンヤサンドガサ(藤田まこと主演の昔のTV番組「てなもんや三度笠」から)、オオキニ(大阪弁で「ありがとう」)、エベッサン(大阪の今宮戎神社から)、ヤッコサン(江戸時代の奴踊りから)、ケンチャン(誰なのか不明)、コンニチワ(あいさつ←まんまやんけ)、ハレスガタ(晴れ姿、やろう)、ナナヒカリ(慣用句「親の七光り」から)、チャッキリ(民謡「ちゃっきり節」から)、ヒガノボル(日が昇る)、エライヒト(偉い人)、ヒオドシ(緋鍼:鎧の横腹の部分に緋色を使ったもの)、シゲトウ(繁籐:弓の束に巻かれた籐のこと)、イトハン(大阪弁で「箱入り娘」)、アマツカゼ(僧正遍昭の和歌「天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」から)、アマノハラ(安倍仲麿の和歌「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」から)、オオジサマ(童話「星の王子さま」から)、ゲンプク(武家の通過儀礼)、ヤッコダコ(奴凧でしょう、やっぱ)、ヒナマツリ(桃の節句)、グビジン(中国の古典「項羽と劉邦」に出てきたヒロインの名)、ハレルヤ(キリスト教の賛辞)、エンムスビ(無人契約機、じゃないよね)、ナナエヤエ(七重八重だろうけど)、コイノボリ(端午の節句)、ハナマツリ(4月8日お釈迦さんの誕生日)、ケンコン(4字熟語「乾坤一擲」から)、ワッショイ(浅草三社祭のかけ声から)、サンシロー(夏目漱石の小説から)、ムラサメ(寂蓮法師の和歌「村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ」から)、ムラムスメ(村娘でしょう、やはり)、トリスタン(旧ソ連から独立した国←それはトルクメニスタン!)、サクラガリ(古語で「花見」のこと)、ササメユキ(谷崎潤一郎の小説から)、レダ(古代ギリシアの王妃の名から)、キンノホシ(金の星だろう)、モユル(燃ゆるのか萌ゆるのか不明)、ツラヌキ(頬貫:鎧を着るときに履いた靴)、コンダクタ(英語で指揮者すなはちConductor)、ミカキモリ(大中臣能宣朝臣の和歌「みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え 昼は消えつつ 物をこそ思へ」から)、ホエカゴ(花魁の乗る特別仕立ての駕籠のこと)、ピッカピカ(擬態語←そらそやろ)、ソウシュン(早春だと思うが)、イワシミズ・オトコヤマ(京都は石清水の男山八幡宮から)、ライメイ(雷鳴だろう)、オニゴッコ(鬼ごっこだろう)、ワラベウタ(童謡のことだろう)、キモッタマ(京塚雅子主演の昔のTV番組「肝っ玉母さん」から)、トッタバイ(冠号マチカネと合わせて九州弁で「待ちかねとったばい!」の意か)、テルテル(照る照る坊主のことだろう)、ローハイド(西部劇から)、ボッケモン(九州弁で「無骨漢」の意か)、アクゲンタ(「悪源太」か?)、マドノユキ(唱歌「蛍の光」から)、アレグロ(音楽用語で「速く」の意)、カクヨク(鶴翼山:豊臣秀次の居城があった山の名前)...


 

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