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ますます広がる介護市場

〜 超高齢化社会の到来 〜

介護保険制度が発足した背景を見て見ましょう。


もう、みなさんご存知のこととは思いますが、この日本は、これから超高齢化社会へと突入していきます。

もちろん、急に高齢社会になった訳ではありません。
ただ、高齢化の進展があまりにも早いのです。


日本が「高齢化社会」となったのは、1970年(昭和45年)のことです。
(ずいぶん前ですね。)


ちなみに、「高齢化社会」とは、65歳以上の方の人口が全体の7%以上の状態のことを言います。

そしてさらに、この65歳以上の方の比率が14%を超えますと「高齢社会」となります。
日本は、1994年(平成6年)には既に「高齢社会」に突入しているのです。


その後、高齢化がさらに進み、65歳以上の方の比率が28%を超えますと、「超高齢社会」となります。
予想では2030年(平成42年)には、日本はこの「超高齢社会」になるようです。


ここで、パーセンテージではなく、違う言い方をしてみましょう。


例えばこのまま行きますと、2014年(平成26年)には、4人に1人が65歳以上になると予測されています。

さらに2040年には、なんと3人に1人が65歳以上となってしまうようです。


みなさん、こう見ると「超高齢社会」のイメージが掴めてきたのではないでしょうか?


これだけ高齢化のスピードが速いのは、欧米諸国と比べましても、極めて異例なことなのです。


もちろん、こういった予測は、少子化の進行も大きく影響しています。

少子化に歯止めをかけるのは喫緊の課題ですが、仮にこの少子化に歯止めがかかり、回復に転じたとしても、すぐに高齢者比率が下がるというものではありません。


また、いわゆる団塊の世代(第一次ベビーブームの世代)が高齢期を迎えます。

しかし、その反面、少子化とともに核家族化が進み、高齢者介護は最早、家族だけではできなくなっているのが現状なのです。


そして、このような状況を背景とする中、従来の老人福祉制度や老人医療制度にとってかわり、2000年(平成12年)4月に、介護保険制度がスタートしたのです。


〜 年々拡大する介護保険市場 〜

こうして始まった介護保険制度の内容については、次ページ(知っておこう介護保険の仕組み)に譲ることにします。

さて、ここでは介護保険制度がスタートしてから、介護サービスの利用状況などが、どのように変わっていったのかを見ていきましょう。


介護保険制度がスタートした2000年は、介護保険を利用して介護サービスを受けている方は149万人でした。

それから7年後の2007年には、その利用者の数は、367万人にのぼっています。

これは、介護保険制度が国民の間に浸透し、抵抗なくサービスを利用しようと考える人が増えたことを表していると思います。


ちなみに、市場規模で見てみますと、制度が発足した2000年当時の市場規模は3.6兆円でしたが、2008年度には7.4兆円にのぼっています。
(厚生労働省の予測を超えるペースで拡大しています)

2015年には12兆円、2025年には20兆円にまで膨らむと予測されています。


なお、利用者1人当たりの費用は、自宅にいる人が9万円前後であるのに対し、施設にいる人が35万円前後となっています。

このような費用の違いや、高齢者施設の定員の関係などから、介護サービス利用者の内の75%以上が居宅サービス利用者となっています。


また、事業者数の方も例えば訪問介護や通所介護、福祉用具貸与などは、介護保険制度発足当初から9年間で倍またはそれ以上に増加しています。
(訪問介護:2000年=12,650→2009年=26,699)
(通所介護:2000年= 7,740→2009年=24,327)
(福祉用具貸与:2000年=3,653→2009年=7,304)

また、特に訪問介護などでは、営利法人(いわゆる会社)が運営する事業所の割合が全体の約半数を占めています。


今後は、利用者の量的拡大はもちろんのこと、従前の福祉サービスとは異なり、消費者意識の高い利用者が増えるでしょう。


ただ、これでこの先、介護業界はひたすら発展するのみかというと、そういうわけでもありません。

利用者が増えるということは、自治体の保険料負担が重くなるという問題があります。

介護給付費の6割を占める施設サービスにおいて、事業者の進出に歯止めをかける動きや、介護サービスを受けるために必要な要介護認定の厳格化など、介護市場の急激な拡大を抑えようとする動きもあります。

介護保険制度は、公的保険によって支えられていますので、各自治体の財政状況により、特に施設サービスでは、進出が難しい状況になる可能性もはらんでいます。


しかし介護事業は今後、需要増加が間違いなく見込まれますし、それ以外にも進出するメリットはあります。




〜 介護保険ビジネスのメリットとは 〜

介護事業のメリットにははどういったものがあるのでしょうか?



ただ、一概にメリットと言っても、人によってはデメリットと捉えられることもあるでしょう。

介護事業は

生身の体を扱うデリケートな仕事ですし、何よりも人間関係が重要となります。
いくら成長分野とはいえ、デメリットと感じることがあれば、参入しない方がいいでしょう。
何より、事業を運営していく上で、経営者が確固たる理念を持っていることが重要となりますので。


それでは、いくつかメリットを挙げてみましょう。

メリット@:超高齢化社会に向けて、今後、需要は大幅に増加する

これは、既に述べてきたことです。

介護事業そのものが、今後、成長分野であることは

確かです。

ただし、それに伴い競合も発生するでしょう。

まさしく、今が介護事業への参入の時かもしれません。



ただ、それ以上に需要が伸びるでしょう。


メリットA:貸し倒れが無い

介護保険事業は、公的保険によって成り立っています。



介護サービスを受けた利用者は、介護報酬の1割を支払います。
そして、残り9割は保険者である市町村に請求し、報酬を受けることになります。

つまりは、健康保険と同じです。

ですから、事業者は介護サービスを提供してから、報酬を受けるまでに約2ヶ月の開きがありますが、確実に回収できるというメリットがあります。
つまり、貸し倒れのリスクがないのです。
(最低でも1割です)

ただし、このようにサービスを提供してから、報酬を受けるまでに約2ヶ月の開きがありますので、開業時には、その分も見込んで資金を用意しなければなりません。
つまり、必ず赤字スタートになりますから、この部分がデメリットかもしれません。

しかし、長い目で見ると、「顧客第一主義」のもと、確実に運営していけば、早期に黒字確実な事業でもあります。


メリットB:価格競争がない

介護報酬額は厚生労働省令で定められています。

つまり、医療費と同じく報酬額がサービス内容によって、定められております。

これは、自由に価格設定できないということで、逆にデメリットに感じる方もいるでしょう。

ただ、価格戦略に頭を悩ます必要は無く、価格競争に巻き込まれる事もありません。


しかしながら、介護報酬は今後も常に一定とは限りません
改正されることも考えられます。(すでに度改正されています)

介護事業においては、顧客の要望にさらに応えるべく、介護保険外サービス(いわゆる横出しサービス)も含めた

複合的・多角的な事業展開が必要となるでしょう。


メリットC:独自の助成金があり、融資にも有利

介護事業においては

独自の助成金があったり、融資を受けやすいなどのメリットがあります。


介護といえども、事業として行っていくためには利益を追求する必要があることは言うまでもありませんが、世のため人のためという側面もあります。

そこで、

介護事業を対象とした助成金

が用意されているのです。
中には、NPO法人を対象とした助成金も存在します。


また、融資についても

介護事業を対象とした公的融資

も存在します。

融資する側も介護ビジネスが

今後の成長分野である事は認識していますから、しっかり事業計画を立てていれば、融資を受けられる可能性は高くなります。


メリットD:小規模企業の参入が容易

介護事業は、訪問系、通所系ともに

地域密着型サービスと言われています。

介護サービスは人間を通じてサービスが提供されるものですから、お客さまとの信頼関係は特に重要となります。
そして、個々のお客様のニーズにきめ細かく対応する必要があります。

そして、このような介護サービスは、必然的に営業エリアが絞られ、地域に根ざした事業活動が求められるのです。

お客さんの方も緊急対応など、近い事業者の方が融通が利くため、近隣でのサービス提供を望んでいるのです。


ですから、逆に大手企業は簡単に参入しにくい面があります。


介護は、人と人との結びつきが特に大きな要素を占めますから、事業所が大きいとか小さいとかはあまり関係ありません。


介護事業は、地域密着型として

小さいところから始めていくのには適しています。

また、地域に根ざしている中小企業にとっても介護ビジネスに参入するには、最適であるといえます。


メリットE:介護保険制度外の生活支援サービスに大きな可能性がある

介護サービスは、何も介護保険制度で定められたサービスしかしてはいけないということはありません。

むしろ、利用者にによって、望んでいることは多種多様です。

介護サービスをしていると、いろいろと「あれをして欲しい」、「これをして欲しい」といった要望があるものです。


例えば、生活支援として掃除や庭の手入れ、家族の食事の用意など、介護保険外でサービスを提供しているところもあります。


それから、訪問介護などで特に結びつきやすいのがリフォームです。
介護していく中で、住環境に対する改善の欲求というものは必ず発生するものです。
(ちなみにこの住宅改修については、介護保険からの給付もあります)

住福祉環境コーディネーター資格の人気があるのも、このような理由からです。
特に建設業界から参入する場合には、大きな利点といえるでしょう。


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