指定申請の要件と手続
〜 訪問介護・介護予防訪問介護 〜
@
申請者が法人格を有していること
(会社やNPO法人など)
A
専従かつ常勤の管理者1名をおくこと
管理者は、訪問介護員やサービス提供責任者との兼務が可能です。
この管理者に、特別な資格は必要ありません。
ただし、その他の介護サービスの管理者との兼務はできません。
B
1人以上のサービス提供責任者をおくこと
ただし、訪問介護員や管理者との兼務が可能です。
このサービス提供責任者には、以下の方がなることができます。
(1)介護福祉士
(2)介護職員基礎研修課程修了者
(3)訪問介護員養成研修1級課程修了者
(4)看護師
(5)准看護師
(6)訪問介護員養成研修2級課程修了者であって、実務経験3年以上(実働540日
以上)
C
常勤換算で2.5人以上の訪問介護員を配置すること
例えば、常勤者の勤務時間が週35時間としますと、2人が常勤の場合、3人目は1
8時間以上勤務している必要があります。
ちなみに内1人は、管理者およびサービス提供責任者を兼ねることができます。
この訪問介護員には、以下の方がなることができます。
(1)介護福祉士
(2)介護職員基礎研修課程修了者
(3)訪問介護員養成研修1級〜3級課程修了者
(ただし3級の方による介護報酬は通常の90%となります)
(4)看護師
(5)准看護師
D
事業の運営を行うのに必要な面積を有する専用の事務室(区画)
事務室には、実際に仕事をする事務室と利用申込の受付・相談に対応するための
相談室が必要です。
事務室は、常勤の方の分の机・椅子(非常勤の方については2人に1つの割合)を
置く必要があり、その他書庫などを置くだけのスペースが必要です。
相談室については、独立した部屋でなくても、パーテーション等(高さ170cm程度)
で仕切りを行い、プライバシー保護に配慮すれば問題ありません。
また、相談室は4人が座って相談できるだけのスペースが必要です。
ちなみに事務室自体は、1階でなくても構いません。
ただし、そのビルにエレベーターが無い場合、相談者に車椅子の方が来られること
も考えておく必要がありますので、この場合、事務室は1階でなくとも2階までにして
おくのが無難です。
E
必要な設備および備品などを確保する
感染症予防の観点から、手指を洗浄するための設備(洗面、消毒用アルコール、液
体石鹸)および個人情報保護の観点から鍵付きロッカーが必要になります。
あと一般的な設備としては、応接セット(4人分)、電話、コピー、ファックス、パソコン
などです。
F
厚生労働省令で定める運営基準に従って事業の運営ができること
訪問介護事業を運営するに当たって、厚生労働省令でこと細かく基準が定められて
います。
これらには、勤務体制、運営規定の整備、苦情処理体制、契約時における説明、サ
ービス提供にあたっての遵守事項など、多岐にわたっています。
あらかじめ、利用申込者または家族に対して、運営規定の概要、訪問介護員などの
勤務体制などの重要事項を記載した文書を交付して説明を行う必要があります。
具体的な項目としては、
(1)運営規定
(2)緊急時などの対応
(3)管理者およびサービス提供責任者の責務
(4)衛生管理など
(5)秘密保持など
(6)居宅介護支援者に対する利益供与の禁止
などです。
@
指定居宅サービス事業者指定申請書および付表
兵庫県下の場合、指定申請書は訪問介護と介護予防訪問介護とで別々に必要で
す。
A
証紙および証紙貼付用台紙(兵庫県)
兵庫県下では証紙代が必要になります。
訪問介護で20,000円、介護予防訪問介護で14,000円です。
通常、両方申請しますので、その際は34,000円必要になります。
B
法人の定款コピーおよび登記事項証明書(登記簿謄本)
訪問介護事業および介護予防訪問介護事業が実施できるよう、事業目的に定めら
れてある必要があります。
もし、当該目的がない場合は、目的変更登記が必要です。
C
従業者の勤務体制および勤務形態一覧表
以下のような項目などについて記載します。
(1)毎日勤務する時間数
(2)誰が管理者になるか、サービス提供責任者になるか、訪問介護員は誰か
(3)勤務形態の区分
(常勤で専従、常勤で兼務、常勤以外で専従、常勤以外で兼務)
D
組織体制図
Cの補足資料として組織体制図が必要になります。
E
サービス提供責任者および訪問介護員それぞれの資格証のコピー
F
管理者およびサービス提供責任者の経歴書
最終の学校を卒業してからの職歴書です。
G
事業所の平面図
事務室の平面図には用途(事務室、相談室、洗面、トイレなど)と面積を記載しま
す。
H
事業所の写真
事務室がある建物の外観および事務室内部の様子(用途ごと)が分かる写真になり
ます。
建物の外観ですが、入口が明確に分かるように撮らなければいけません。
また、兵庫県下では事務室の入口に事業所名の表札の掲示が必要です。
I
運営規定
以下のような項目などについて具体的に記載します。
(1)事業の目的及び運営の方針
(2)従業者の職種、員数および職務内容
(管理者、サービス提供責任者、訪問介護員、事務職員それぞれの員数などを
記載します。
なお、事務職員については、他の介護事業との兼務が可能で
す。)
(3)営業日および営業時間
(年間の休日についても定めます。)
(4)指定訪問介護の提供方法、内容および利用料その他の費用の額
(身体介護の場合については、食事介助、排泄介助、入浴(清拭)介助、着替
介助、体位などが主になります。生活援助については、食事の支度、洗濯、掃
除、買い物、薬の受取などが主になります。費用の額については、料金表を作
成し、この運営規定に添付することになります。)
(5)通常の事業の実施地域
(6)緊急時における対応方法
(主治医への連絡や管理者への連絡などを定めます。)
(7)その他運営に関する重要事項
(従業者の研修計画や秘密保持義務規定などを盛り込みます。)
J
利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要
苦情処理を行うための処理体制・手順のほか、以下のような利用者からの相談また
は苦情などに対応する常設の窓口(連絡先)、担当者などを記載します。
(1)連絡先(電話、FAXなど)
(2)担当者名(管理者、サービス提供責任者、事務職員の中から選定)
(3)受付時間(時間外の対応が取れればその内容も記載します)
(4)担当者不在の場合の対応
(対応者以外でも対応できるようにしておく必要があります)
K
資産目録
都道府県により、決算書を添付する場合(大阪府下)や、当該訪問介護事業に係る
資産目録を提出する場合(兵庫県下)などがあります。
L
事業計画書
兵庫県下では、事業計画書が必要になります。
事業計画書は、各事業毎に作成する必要がありますので、例えば、訪問介護と通所
介護とを一緒に作成することはできません。
また、事業開始から1年間で作成します。
以下は、この事業計画書の主な項目例です。
(1)事業運営の基本方針(基本理念、方針)
(良質なサービスを提供するため何をするか、従事職員の資質を向上するため
に何をしていくかなどを定めます。)
(2)利用者確保の取組策
(いわゆる営業方法です。基本的な部分として、サービス実施地域内の居宅介
護支援事業所を訪問するといったことも、重要な営業の1つです。)
(3)従業者の採用状況
(申請時においての契約状況やその後の予定について定めます。)
(4)従業者の研修
(事業の開始時や定期的にどのような研修を実施するかなどついて定めま
す。)
(5)損害賠償責任保険加入の有無
(損害賠償責任保険には加入する必要がありますが、申請時点では、どこどこ
の保険会社と契約予定といった内容で問題ありません。)
(6)サービス提供計画
(特に強みとなるサービスや今後実施していくサービスを挙げます。例:早朝や
巡回サービスなど)
(7)利用者見込み数
(毎月の利用者見込み数を定めておく必要があります。)
(8)資金計画(運転資金)
(不足額がある場合など、融資の予定などを記載します。)
(9)事業運営に必要となる書面(契約書など)の準備状況
(重要事項説明書、契約書、サービス提供記録などを指定日までに準備しま
す。)
M
収支予算書
兵庫県下では収支予算書が必要になります。
収支予算書は、各事業毎に作成する必要がありますので、例えば、訪問介護と通所
介護とを一緒に作成することはできません。
また、事業開始から1年間で作成します。(場合によっては2年間作成します。)
収入については以下の項目などにより、収入見込をたてます。
・利用者見込み数
・一人当たりの月平均利用額
・介護報酬受入額
・諸収入(介護保険対象外サービス分を見込める場合)
費用については、以下に挙げる項目などが発生します。
・人件費
・旅費、交通費
・事務所賃借費
・通信費
・諸経費(消耗品費、水道光熱費、車両管理費、研修費、広告宣伝費、租税公課、
社会保険料、借入金返済、レンタル料など)
※資産の目録、事業計画書、収支予算書については、「事業運営に必要な運転資
金、備品などを確保しているか、事業を安定的に継続できる見込みがあるか」といっ
た点を見るために必要になる書類となります。
N
損害賠償発生時に対応が可能であることが分かる書類
基本的に申請前に保険会社と契約を取り交わしておく必要があります。
申請時には、申込書と領収書のコピーと保険会社のパンフレットが必要です。
また、指定までには保険証書のコピーが必要になります。
参考までに、以下の保険会社を紹介しておきます。
財団法人介護労働安定センター:介護事業者賠償責任補償
三井住友海上火災保険:福祉事業者総合賠償責任保険(PDF)
O
法第70条第2項各号(又は法第115条の2第2項各号。)に該当しないことを
誓約する書面
P
役員の氏名等
Q
重要事項説明書
兵庫県下では、利用者に提示する重要事項説明書の提出が必要です。
訪問介護と介護予防訪問介護とに分けて作成します。
R
契約書
兵庫県下では、利用者との契約書の提出も必要になります。
重要事項説明書と関連付けるかどうかで記載内容も変わります。
訪問介護と介護予防訪問介護とに分けて作成します。
S
上記の他、事業所の地域や態様などにより、賃貸契約書のコピー(大阪府下
では必要)、案内図(大阪府下では必要)、その他の添付書面が必要になります
@
介護給付算定に係る体制等に関する届出
A
老人福祉法上の届出
訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、認知症対応型共同生活介護について
は、事業開始にあたっては介護保険法の指定のほかに老人福祉法第14条または
第15条に基づく届出が必要になります。
B
業務管理体制に係る届出書(指定後)
指定後に介護保険法第115条の32第2項に基づく業務管理体制に係る届出が必
要になります。
以上が訪問介護(介護予防訪問介護)事業の指定申請に関する要件と手続きです。
なお、「訪問介護(介護予防訪問介護)事業者指定申請」、「老人福祉法上の届出」は、それぞれ提出先が異なりますので、注意が必要です。
届出先の詳細については、各都道府県ごとに確認が必要になります。
また、上記に挙げております提出書類は、基本的に必要とされる書類のみとなります。
指定を受ける都道府県および市町村によりましては、上記以外に提出を求められる書類がありますので、注意してください。
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