5.パートナーを大切に!
何ゲームかに一度ある人と利害関係が非常に一致する初期配置になることがありま
す。たとえばプレイヤーAは5と9の木の産地をもっているが泥は3のみ、Bは6
の泥と10の泥で木の産地はなし、みたいな感じです。これは道セットや都市セッ
トに限ったものでなく羊と木とか泥と麦とかでも実現します。むしろ最初の例の道
セットの例ですと欲しいものと出せるものは一致しても、やることはお互い道!な
ので別の意味で競争原理が働いてしまい中盤あたりで交渉しにくくなったりします
ので後者の羊と木みたいな例の方がスマートに利害関係が一致しているといえます。
純粋な道戦術とカード戦術でも鉄←→道材で一致はしますがお互い自力でできるこ
とがあるのと互いの資源の必要な時期も異なってくるのでそれはちょっと意味合い
は違います。また、初期配置では利害が一致してもどちらかが3軒目さえ建ててし
まえばそれまで不足していた産物を直接もしくは間接的(港)に補える場合も瞬間
的なものなので意味合いは異なります。
ここではお互いの自産品では終盤間際まで基本戦術が困難で、かつ授受できる産品
が一致するような関係をパートナーと呼ぶことにします。
このような関係になった場合、それをお互いが正しく認識しあっていれば、うまく
交渉しながらゲームを進められるられるだけでなくお互いの盗賊が襲ってくる心配
もなく安心して開発に専念でき、5色まんべんに取っているプレイヤーより早く発
展できたりします。
一般的にはなかなかこのような関係になることは少ないですが逆にそういう場面に
なったときの対応は非常に重要です。
5・8・10とかの良い目が木木羊、泥泥麦のような偏ったマップではけっこうこの
ようなパートナーができることがあります(上級者はもちろんそのパートナー関係
を意識して配置することも多いです)が実際のゲームでは中級者以上でも意外にそ
の関係に気付かず(あるいは気付いていても無視して?)、パートナーを盗賊のタ
ーゲットにしたり、ひどい場合は喧嘩を売られたりすることすらあります。また初
級者の場合は、特にパートナーは自分の欲しい資源を持っているわけですからそれ
を目当てに大事な仲間を狙い討ちしたりしてるのを見かけたりします。
でも狙われた方がパートナーを意識していたとするならばその行為は「私は交渉で
なく、あなたの持っている必要資源は実力行使で奪います」という宣言とうけとる
でしょう。そうなれば交渉は成立しなくなるのはもちろん、パートナーを前提に配
置したプレイヤーはすでに上がり目を失っているケースも少なくなく、場合によっ
ては以後の展開は恨みつらみだけの醜いゲームになってしまいます。
非常によい関係で交渉し合える仲間となるか、あるいは殺伐とした奪い合いの敵と
なるかは7を振ったあなたの最初の選択です。2つ前のテーマにした1巡目の盗賊
(というより自分の動かす最初の盗賊)は慎重に!といったのテーマにもあてはま
る重要な選択になるわけですね^^。
モノポリーとかでも上級者は次に交渉しなければならない相手をターゲットにする
交渉は極力さけようとしますし、基本的に多人数ボードゲーム(特に交渉のルール
のあるもの)ではなかなか一人の力で勝ちきるのは容易でなく、うまく他のプレイ
ヤーと談合(ちょっと表現はわるいかもw)したプレイヤーが有利になるとしたも
のです。
あと1つ付け加えておくならばよいパートナー関係ができた場合、他に1歩抜け出
したトップ目がいるときなら自分にメリットがなくても交渉に応ずることがたまに
あります。もちろん相手にも同じ事を期待してのことです。その辺の心情も察する
ことができれば有利なゲーム運びができるでしょう。
初期配置で誰もが基本戦術が取れるようなマップは初級者でも十分自力で勝利を得
ることも可能ですが、そうでない難しいマップこそ実力者の腕の見せ所といえます
よね。

最後にちょっと違う意味のパートナーの例をご紹介^^
たとえばマップ上の麦が2・8・9・11の目だったとして初期配置が8麦を2人、
9麦を別の2人で分け合ってて11は誰もとってなかったとします。
こんな展開ですと4人がマップを理解できていれば普通盗賊は8麦と9麦をいった
りきたりで8麦連合対9麦連合みたいなことになります。このとき共有する麦をも
つもの同士が上記のパートナーのようになります。中盤までは互いは盗みあうこと
なく共有する麦を守ります。
・・・がこの関係に8麦をもつ1人だけが気付かずパートナーを攻撃したならばこ
れも結構ゲームバランスを崩してしまうことになりかねません。まぁ麦が止まって
いることが多く産出されにくくなるだけで何もできないわけではないので上記の例
のようなめちゃくちゃなことにはならないと思いますがパートナーに裏切られたプ
レイヤーは(裏切ったプレイヤーもですが^^)展開的にかなりつらくなります。
この関係の場合、麦は普通に考えても2人の唯一の産地をとめて自分(たち?)は
麦がでるという状況をつくるわけですので普通に盗賊の使い方を理解していればた
とえそのパートナー関係に気付いてなくてもそこに手が行くことが多いですが序盤
の麦・・・だと意識していないとうっかりしがちでもあります。この関係は麦以外
で鉄でも同様なことがおこります(鉄の場合さら序盤有利に進めた連合チーム?が
カードも支配することになるのでなおさら強烈です。ただ泥とかでは同様に2×2
になってもカード系戦術で木を持たないプレイヤーは泥がとまっていても痛くない
ので一概に関係は成り立たないことが多いです。一応麦はどんな戦術にも必要です
し、鉄の場合はいい鉄を取って麦のない配置をすることもほとんどありえないので
それらの産出がゲームの根幹にかかわってくる重要産地ということになります。
まぁ本題とすこしずれた感もありますのでこういう展開もあるという程度に記憶に
とどめていただければと思います。