カタンの不動産業者たち  
カタン島では他人の開発した土地を高値で欲しがる人があらわれ、その結果不動産売買が頻繁に
行われるようになりました。
必要なもの
 ・カタンの開拓者基本セット
  ・各色の土地権利マーカー 各3(騎士カタンの城壁駒がいいです)
 ・売買価格を示すマーカー(6色の船駒がいいとおもいますが直に紙に書いておくなど代用可)
 あとこのバリアントでは道の概念はありませんが道駒は土地取り引き数のカウンターとして使い
 ます         
・準備
 各プレイヤーは
 開拓地5
 都市4
 土地マーカー(騎士カタンの城壁駒)3
 土地売買マーカー(道駒)15
 を持ちます。
・マップの作成/初期配置
 基本ルールどおりですが道の概念はありませんので当然初期配置の開拓地にも道はつきま
 せん。
基本ルールとの相違点
・各プレイヤーは手番で土地の開発および土地の購入ができます。
 土地の開発
 土地の開発とは誰も所有者が無い土地を自分の所有物にすることで欲しい土地の開発コス
 ト以上(越えていればコストぴったりでなくてかまいません)の資源を銀行に支払って新
 たな土地の権利を得ます。開発できる土地は開拓地、都市およびすでに所有されている土
 地やそれに隣接する土地はできません。
  開発する土地の開発コスト
  =最も近い自分の開拓地(都市)からの距離×2+購入する土地の生産力の合計

 生産力は下記のとおりとします
  チップ     生産力
  6・8      5
  5・9      4
  4・10      3
  3・11      2
  2・12      1
  砂漠・海     0
  一般(3:1)港  2として計算します
  専門港(2:1)港 3として計算します

  開発に使用する資源のコスト換算表
   泥+木=12
   泥  = 3
   木  = 2
   その他= 1

 開発した土地はそのターンで開拓地を建設しないならばターンの終わりに売買価格を決定し
 なければなりません。資源4枚以下の範囲で設定します。あとで自分が建設する予定で売り
 たく無い土地でも設定しておかねばなりません。その場合は他の人が買いにくいように出し
 辛い資源を設定しておくわけですがそれでも買われてしまったり^^;。
 価格は他の人が買いやすいように鉄鉄??という設定も可能です。この場合だと鉄2枚とな
 んでもいいから2枚という設定になります。
 価格の設定は他の人がわかりやすいように土地タイルの上にマーカーを置いて示します。
  泥・・茶の船駒
  木・・緑の船駒
  羊・・白の船駒
  麦・・橙の船駒
  鉄・・赤の船駒
  ?・・青の船駒
 にしておくといいでしょう。上記の鉄鉄??で売りたいという場合は赤赤青青の船を置いて
 表示します。
 6色の船駒が無い場合でも売却価格の意思表示がわかればいいので、紙に書いておくなどす
 ればいいでしょう。

 土地の購入
 他人の提示してある販売価格の資源が払えるときそれを所有者に支払って土地を購入できま
 す。土地の所有者は拒否できません)。購入者は土地開発の時と同様そのターンで建設しな
 いときは新所有者が再度販売価格を設定します。
 売却によって資源を得たプレイヤーはその資源は通常の手札とは別にして次の自分の交易・
 建設フェイズまで表にしておいておきます。この資源は手札とは扱わず手札制限の枚数にも
 加えませんしまた盗賊や独占カードによって盗む対象にもなりません。安全に自分の建設に
 使える資源として保全されます。ただし次の手番のあとは通常の資源とあわせて手札として
 扱います。よって1ターンを超えて保全されることはありません。
 また購入したときにさらにコスト2の資源を支払えば1マスだけずらすことも可能です。建
 設したい土地と購入した土地が1マスずれているときはここでずらすしかありません。もち
 ろんずらしたい位置が他の開拓地・都市・土地と隣接してはいけません。購入と同時にしか
 ずらすことはできませんし、また4の資源を支払って2マスずらすということもできません
 ので注意してください。

・手番中であれば自分の持っている土地の販売価格を自由に変更できます。
・土地の開発および土地の売買をしたプレイヤーは不動産ポイント1を得ます。道駒を自分の
 前にだして表示しておきます。土地の購入の場合販売側、購入側両者が1ポイント得ます。
 5不動産ポイントでかつ最大の不動産ポイントを有するものは不動産王として2勝利ポイン
 トを得ます。(道王カードをもらいます)
 基本ルールの道王に相当するもので同ポイントの場合、先にとっている者が優先されるのは
 同じです。また土地購入によって2人が同時に最大となることもありますがこの場合はどち
 らも得られず不動産王カードは一旦銀行に返します。
・新しい開拓地は土地の権利を持っている場所にしか建設できません。建設と同時に土地駒は
 手元に戻り別の土地の開発や購入に使えます。
・発展カードの街道カードはすきな土地1ヶ所を無料で開発できるとします。このカードを使
 った時も1不動産ポイントを得ます。(2ではありません)
・道はこのバリアントではつくることができません。
・生産や7の処理などその他のルールは基本ルールに従います。土地の所有権は道のように扱
 いますので盗賊に土地が接していても奪う対象にはなりません。また土地は勝利ポイントに
 なりません。土地は何も生産しません。
 必要勝利ポイントも10点です。
・注意事項
 土地駒は3個しかありませんのですでに3個使用している場合はその土地に自分で開拓地を
 建設するか売却が成立して土地駒が手元にくるまで新たな土地は入手できません。
 別の土地を開発したくても土地は勝手に銀行に返すこともできません。
 また土地の売買に関する値下げ値上げの相談は他のプレイヤーとしてかまいませんがルール
 上価格を変更することおよび購入はそれぞれの手番でしかおこえませんのでその場で価格を
 変更してそのまま取引き成立とはなりません。価格を変更したあとだれも他に購入者がなく、
 かつ購入者の手番まで必要資源が残っていなければなりません。

土地開発の例
@自分の開拓地から2離れている場所の8・10・海
  必要コスト
   =2(距離)×2+(5+3+0)=12
  泥+木(12コスト)
             で開発できます。
A自分の開拓地から4離れている場所の3・6・麦港
  必要コスト
   =4(距離)×2+(2+5+3)=18
  「泥+木」+「泥+木」(24コスト)
  「泥+木」+泥+泥(18コスト)などで開発できます。  
いちおうすべての状況を考えてややこしいルールになっていますが土地開発に泥+木のセット
が不可欠になっているためそれほど基本ルールと違わず違和感なくプレイできます。
戦略も基本ルールとほとんどかわりません。
特に都市戦略の場合ほとんど基本ルールと同じ感じでプレイできます。
開拓地戦略の場合、初期配置の場所にかかわらず遠い場所の鉄や専門港をいきなり狙えること
と近場であれば大抵の土地が泥+木で押さえられるので4軒目以降通常より道1本分節約でき
る感じになり開発は早くなります。ただし不動産王の5不動産ポイントの獲得には土地の売却
なしでは2軒の都市化が必須となるため自力で上がりきるにはたいへんなのでバランスはとれ
ていると思います。
1ゲームでの土地の売却回数はそれほど多くありませんので違ったバリアントをしている感じ
はほとんどありませんが妙に考える要素は増えます^^ので戦略的なゲームが好みの方はけっ
こう楽しめるとおもいます。
初ゲームの時は序盤の価格設定と不動産ポイントの追加を忘れがちになるので注意しましょう。