魔法使いとドラゴン 
必要なもの
 ・カタンの開拓者基本セット
 ・追加の2または12チップ
  ・魔法都市タイル1(カタンブックにありますがなければ砂漠で代用など)
 ・金鉱川タイル2
 ・金専門港(作るか海タイルにシールかなにかを貼って区別してください)
 ・仮想盗賊を示すマーカー(海賊駒など)
 ・ドラゴンの所有を表示するもの。(カタンブックのドラゴン駒がベストかと思いますが
  なんでもいいです)
 ・各職の仮想開拓地・仮想街道を示すマーカー(船駒とかがいいとおもいます)
  ・倉庫を示すマーカー(これも船駒でいいですが他でも可)
 ・魔力カード19枚、砂金カード19枚(下記を参考に作成してください。または騎士カ
  タンの他のカードなどで代用してください)
 ・共通魔法カード4枚(下記をコピーしてください)
 ・魔法使いカード6枚(下記をコピーしてください)

・マップの作成
 基本セットから森林、牧草地、耕作地を抜き金鉱川2と魔法都市1を加えてマップを作成
 します。港は3:1を1つ除いて金2:1を1枚入れます。
 組みあがったところで砂漠を麦タイルに替え2チップ(2が隣接のときは12チップを使用)
 をおきます。
・初期配置
 通常どおり行います。
 2軒目の開拓地で金鉱川、魔法都市を取った場合それぞれ砂金、魔力カードをもらいます。
・産出
 金鉱川からは金、魔法都市からは魔力を産出します。
 これらも通常資源と同じく都市が接していれば2枚、開拓地2軒が接していれば2枚産出
 します。
 仮想開拓地が建設されている場合仮想開拓地の所有者も接する地形の目が出たら資源を産
 出します。
・交渉/貿易
 金はすべてのプレイヤーが3:1で魔力以外の好きな資源1と交換ができます。金2:1
 港を所有すれば2:1の交換レートになります。魔力は通常資源とは異なるので魔法使い
 の能力で生み出す以外、他の資源を使って貿易で得る事はできません。また魔力4を通常
 資源1にすることも貿易ではできません。
 ただし交渉では魔力も含めてお互いの条件があえば自由におこなえます。
 仮想開拓地を港に建設していれば所有者はその港を利用できます。
・建設
 通常の建設以外に魔法使いを雇えます。魔法使いカードに書いてあるコストを支払って魔
 法使いカードを銀行より受け取ります。1人のプレイヤーは魔法使いを2人まで雇う事が
 できます。魔法使いを雇うと次のターンからその個別能力を使うことができます。2人雇
 った状態で他の魔法使いが欲しいときは1枚を銀行に返却すれば資源を支払って別の魔法
 使いを雇えます。
 仮想街道がある場合、その場所に街道は建設できません。除去されるまでまたなければな
 りません。また仮想開拓地も通常の開拓地と同様に扱い、その場所や隣接する場所に開拓
 地を建設することはできません。
  仮想開拓地は都市化できません。
・魔法
 手番中魔力を支払うことによって魔法がつかえます。魔法使いカード所有の有無にかかわ
 らず魔力を支払えば5種類の共通魔法は使用できます。魔法使いカードを所有していれば
 その魔法使いの固有魔法も使えます。魔力の許す限り何回でも使えますが産出フェイズの
 前に使用する魔法はそのとき直接魔力を支払えなければなりません。(魔法使いの能力で
 魔力を生み出すのは交易フェイズのため)
 あとダイスを振る前に使える魔法は部分指定(共通)と全指定(Tali)だけです。その他
 の魔法は手札枚数調整としても使用できません。
・7の処置
 通常と同じですが仮想街道、仮想盗賊、仮想開拓地があればそのときすべて取り除きます。
 すべて除いたあとバースト判定、盗賊移動となります。バーストの基本手札制限は通常と
 同じく7枚です。8枚以上持っている場合半分をすてます。ただし共通魔法倉庫を使って
 いるプレイヤーは手札制限が増えます。手札は砂金カード、魔力カードも枚数に加え、捨
 てる場合の対象にもできます。
 あと7で盗賊を動かしたあと資源を奪う際、ドラゴンの所有者は対象にはできません。
・騎士カード
 通常と同じですが仮想盗賊がすでに配置されている場合は同じ場所に盗賊を移動させるこ
 とはできません。騎士は通常の盗賊のみを移動するもので仮想盗賊を動かすことはできま
 せん。7と同様ドラゴンの所有者を資源を奪う対象にできません。
・騎士王/道王の扱い
 通常と同じです。ただし仮想街道も建設時道王にカウントします。もちろん7で仮想街道
 がなくなったときも再度チェックします。誘惑による移動やドラゴンの召還、消滅で騎士
 王が移動することもあります。仮想街道の消滅および騎士誘惑により別の2人が同時に最
 大になったときは一旦銀行に返却します。だれかが単独最多になったとき再度ポイントに
 なります。
・勝利条件
 基本ルールと同じく10点です。
その他
・発見や独占カードで金は対象にできますが魔力は対象にできません。
魔法使い
 魔法使いは雇用により2つの能力を得ます。
 @魔力生成 交易フェイズにカードにかかれている材料で魔力を生成できます。
 A固有魔法 カードにかかれている固有魔法が使えるようになります。

各魔法使いの能力
 ・Arsa
  購入コスト 金・金・泥
  魔力生成  金・泥→魔力1
  固有魔法 ・選択(魔力2):発展カードを引く際に同時に魔力2を支払って使用します。
        発展カード2枚を見て好きな方1枚をとります。取らなかった方のカードは
        山の一番下に戻します。
              ・搾取(魔力3):任意のプレイヤーのカードを裏向けに1枚引きます。騎士
        と同じではありませんので盗賊は移動できません。 
 ・Hafli
  購入コスト 金・金・木
  魔力生成  金・木→魔力1
  固有魔法 ・透視(魔力1):7または騎士カードで他のプレイヤーから資源を引く際に
        魔力1を支払って使用します。対象の相手の手札を見て好きな資源(魔力も
        選べます)を奪えます。見てしまったら必ずそのプレイヤーから奪わなけれ
        ばなりません。1ターンの間有効なので1ターンに7と騎士で2回奪うとき
        新たに魔力は必要ありません。盗む対象のプレイヤーが変わってもかまいま
        せん。
       ・模倣(魔力1):魔力を通常より1多く支払って他のプレイヤーの持つ固定
        魔法を使います。まだストックにある魔法使いの固定魔法は対象にできませ
        ん。魔力はすべてストックに支払います。
 ・Hor
  購入コスト 金・金・羊
  魔力生成  金・羊→魔力1
  固有魔法 ・現実(魔力2):すべての仮想街道、仮想開拓地または仮想盗賊のうちいず
        れか1つを取り除く事ができます。
       ・置換(魔力4):生産力差1以内の2つのチップを入れ替えます。ただしど
        ちらのチップも入れ替え後同じ数字が隣接してはいけません。6と8の隣接
        は可とします。     
 ・Tali
  購入コスト 金・金・麦
  魔力生成  金・麦→魔力1
  固有魔法 ・逆変換(魔力1):自分が専門港(2:1港)を持つときこの魔法を使った
        ターン中、任意の同一資源2→専門港にかかれている資源1の貿易が何度で
        も可能になります。ターン中であれば複数の専門港に対して有効です。
       ・全指定(魔力3):自分がダイスを振る際に魔力3を支払って使用します。
        2個のダイス目を自由に指定できます。7を指定しても構いません。
 ・Ira
  購入コスト 金・金・鉄
  魔力生成  金・鉄→魔力1
  固有魔法 ・仮想街道(魔力2):任意の場所に仮想街道を建設できます。自分の開拓地
        や街道につながっている必要はありませんが自分の開拓地と街道もしくは仮
        想街道でつながっている場所には資源があれば新たに街道や開拓地を建設す
        ることが可能になります。仮想街道は7が振られたとき消滅します。ただし
        仮想街道を介してつくられた正規の街道や開拓地は残りますので新たに仮想
        街道のあった場所に再度建設しなくても先に進むことができます。
        仮想街道は道王の対象に加えます。ただし仮想街道が消滅したときも新たに
        連続道数をカウントしなおします。
       ・再生産(魔力2):手番中任意のフェーズで再度ダイスを振り生産フェーズ
        をもう一度いれることができます。発展カードを引いたあとなど建設フェイ
        ズ中に行ってもかまいませんが再度交易フェーズはおこなえません。(建設
        フェーズ中ですので新たに産出した資源をそのまま使って建設はできます)
 ・Ari
  購入コスト 金3
  魔力生成  金2→魔力1
  固有魔法 ・変換(魔力2):魔力2を支払って任意の資源1枚を得ます。
       ・解体(魔力2):自分の建設物(街道、開拓地または都市)を1つ壊してそ
        の建設コストをストックから得ます。発展カードは解体の対象にできません。
        都市を解体したときは開拓地に戻りますが手元に開拓地のないときは都市を
        解体できません。道の解体は先端である必要はありませんしそれによって街
        道のない開拓地(都市)が存在してもかまいません)
共通魔法説明(魔法使い所持の有無にかかわらず魔力があれば使えます)
 ・部分指定(魔力1)
        自分がダイスを振る際に魔力1を支払って使用します。2個のダイスうち1
        個ダイス目を自由に指定し残りの1個を振ります。部分指定を同時に2回使
        って2個を指定することはできません。
 ・倉庫(魔力1)
        魔力1を支払って倉庫のマーカーを1つ受け取ります。7が出た時の手札制
                限が1枚増えます。倉庫は魔力の許す限り何回でも重ねがけ可能ですが効力
        を発揮した分の倉庫はストックに戻ります。
        例:倉庫3所有(=10枚までOK)で手札が9枚のとき倉庫2を返却し、
          1つは残ります。       
 ・仮想盗賊(魔力2)
        場に仮想盗賊がでていないとき魔力2を支払って任意の場所に仮想盗賊を置
        きます。ただし通常の盗賊の移動とは異なり資源を奪う事はできません。す
        でに盗賊のいる場所に重ねては置けません。仮想盗賊のいる場所も通常の盗
        賊と同様資源産出はしなくなります。仮想盗賊は次に7がでたとき銀行に戻
        りますがそれ以外はHor の能力以外で除去できるのみです。直接移動したり
        することはありません。また銀行に戻るまではだれもさらに仮想盗賊を新た
        に置くことはできません。
 ・召還(魔力2)
        ドラゴンの所有者がいないとき魔力2を支払って次の自分のターンまでドラ
        ゴンを所有します。ドラゴンの所有者は+1騎士力となり、かつ7または騎
        士によって資源を奪われることはありません。次のターン以降もターン毎に
        魔力2を支払えばドラゴンを維持しつづけることは可能ですが支払わなかっ
        た時はそのターンのエンドに銀行に戻ります。だれかがドラゴンを所有して
        いるときは銀行に戻されるまで他のプレイヤーは召還ができません。
        ドラゴンに召還や消滅により騎士力に変化があるときごとに騎士王をチェッ
        クします。
 ・仮想開拓地(魔力3)
        任意の場所に魔力3を支払って仮想開拓地を建設します。自分の街道とつな
        がっている場所でなくても構いませんが間隔ルール(他の開拓地と道2本分
        以上はなれること)だけは守ります。7がでると除去しますがそれまでは通
        常の開拓地と同様に所有者に資源を産出します。仮想開拓地を港に建設すれ
        ばその港も使えますが通常の開拓地同様建設したターンは利用できません。
        仮想開拓地は1ポイントにはなりません。
        仮想開拓地の存在中はどのプレイヤーもその場所やとなりには開拓地は建て
        られなくなります。7がでるまでまたはHor の能力以外除去することはでき
        ません。
        仮想開拓地は都市化できません。
 ・誘惑(魔力4)
        魔力4を支払って任意のプレイヤーのすでに使用された騎士を奪い、自分の
        伏せカードにします。ただしその伏せカードはそのターンに使う事はできま
        せん。次のターン以降から使えます。
        騎士を奪われたことによって騎士王もチェックします。
        自分の使用済み騎士も対象にできます。
通常資源を多く持って基本戦術をとったプレイヤーが先行して金や魔力をもつプレイヤーがお
いかける展開が一般的ですが全体的に通常資源のタイルが少ない分序盤はゆっくりした展開に
なるようです。魔法は直接発展の役にたつものは少ないので魔力や金を重視しすぎると出遅れ
るもとになるかもしれません。序盤の魔力や金はどちらかというとバースト対策の手札調整に
使われることの方が多いかもしれません。
作戦的には部分指定(共通魔法)は配置でとる目を工夫すればかなり使えるかも。また2や12
の場所や3、11のセット目などを有効に活用してみる目的で使える魔法かもしれません。資源
のタイルが少ない分これでレアな目も有効に活用しましょう。
反面後半は騎士王が移動しやすく、また仮想盗賊などを使ってトップをとめやすいため叩きあ
いになる公算大です。逆転要素も多く、序盤出遅れなければスリリングに楽しめるかと思いま
す。
ゲームを通して魔法使いは必ずしも必要なわけではありませんが通常5種のタイルが減った分、
金や魔力の用途として持っておくと何かと便利でしょう。
基本的にカタンカードゲームの魔法使いとドラゴンをボード風にアレンジしましたがドラゴン
のルールは適用しなくてもプレイ可能です。
オプションルール
 5・6人用のマップの大きさで行います。
 広陵4、森林5、牧草地5、耕作地5、山脈4、金鉱川3、魔法都市2、砂漠2でマップを
 組み立てます。チップは5・6人用を使います。
 港は5・6人用のセットの羊港を1つ金港にかえます。
 勝利条件は12ポイントです。
 あとは上記のとおりプレイします。
 オプションというよりこの方がバランスはいいのでこちらがおすすめですがいちおうこれま
 でのヴァリアントもすべて通常マップを基本にしているのでオプションルールということに
 しておきます。