平成6年3月に作成された「草津クリーンプラン」のうち,第2編の美化推進 計画部分を掲載します

美化推進計画

1。散乱ごみ防止対策の取り組みに関する基本方針
ア。基本理念
草津市では、古来からの歴史的な遺産を引き継ぎながら琵琶湖に面した立地特 性を生かしたまちづくりが進められてきた。市民は、この歴史的な風景や水と緑 豊かな自然と共生し、多くの恵とうるおいややすらぎに満ちた生活を送ってきた 。しかし、一方では、いつのまにか使い捨て商品があふれた便利で豊かな都市型 文化が浸透し、使い捨て商品がごみとなっている。琵琶湖岸、道路、河川、公園 など多くの人が通る場所、集まる場所に空き缶はじめ様々なごみが散乱し、町の 美観を損ねている。さらには、河川を通じて琵琶湖へ流れ込み、その水質ひいて は生態系に少なからず影響を及ぼすことが懸念される状況に至つている。草津市 では、従来から多くの市民の参加による自発的な清掃美化活動が様々に実践され ている。しかしながら、こういった市民の努力にもかかわらず、ごみが散乱する 状態に至っていることは、従来の自主的な清掃美化活動では、十分な対応ができ なくなってきたことを示している。すなわち、このような清掃美化活動は、「拾 う人」の自主性によっているため「捨てる人」「拾う人」といった役割分担が固 定化されたままとなっている。こういった活動が人々の目に映りにくいことも大 きな要因があり、この背景には「自動販売機」に代表される人と人との交流のな い杜会があることを認識する必要がある。ごみの散乱はまさに人と人との交流の ない使い捨て文化と、こういった社会に育つ人々のモラルやマナーの低下が主因 である。これらのことから、従来からの清掃美化活動の実践に裏付けられた市民 の主体的な実践、啓発活動を市民のみならず、市を訪れる人々も含めて積極的に 活動を展開し、これを通じて市民一人ひとりが「ごみを捨てる人」から「ごみを 持ち帰る人」にさらには、「進んでごみを拾う人」や「ごみをつくり出さない人 」に変わっていくような、自立型市民を一人でも多く生み出し、真の市民社会が 実現するよう「人の温もり」が感じられ「人々の交流」のある社会づくりを草津 市の散乱ごみ対策の基本理念とする。
イ。基本方針
美化推進計画は、「人の温もり」が感じられ、「人々の交流」のある社会づく りを基本理念として、「快適な都市環境を創造するまち」確立のため、「啓発活 動の展開」「人の掘り起こし」「情報交換の場の提供」「有機的に機能する組織 の確立と有効な事業の実施」の四つを基本方針に推進する。
墓本理念(「人の温もり」が感じられ「人々の交流」のある社会づくり)
○市民、消費者への啓発○ドライバー、観光客への啓発○事業者への啓発○生 活習慣確立のための啓発○ボランティアの育成○リーダーの養成○ボランティア 活動への支援○美化推進協議会での情報交換○近隣市町との協力○清掃美化事業 の実施○施設整備
ウ。関係者の果たすべき役割
関係者の基本的な役割分担は次のとおりである。
(1)土地管理者は
管理する場所の清掃美化の責任者として清掃美化事業を実施するとともに環境 美化に優れた施設の整備や維持管理に努める。また、市民や関係行政機関と連携 し、施設利用者への積極的な啓発活動を行う。
(2)事業者は
市民の活動、関係行政の推進する施策に積極的に協力するとともに、販売事業 者にあっては、消費者への啓発や回収容器の設置、管理を適性に行う。製造事業 者については、散乱ごみを発生さ世ない容器の開発や回収システムの確立を図っ ていく。また、事業者自らが企業市民として自主的に地域の清掃美化活動に参加 するなど啓発、実践活動をバックアップする体制を確立する。
(3)市民は
散乱ごみが心ない人々の行為に端を発していることをから、自分のごみは必ず 持ち帰るほか、環境に不適切な製品はできる限り買わないなど、環境にやさしい 日常生活を実践する。また、自発性、先駆性を持つボランティアとして地域社会 において清掃美化活動を実践し、より多くの人々の交流の輪を広げていく。市民 会議はこのような高い認識を持つ市民のリーダーと関係者の交流の場であり、市 民の自主的な活動で市民が発信する情報を基に、活動の有機的な結合を図り、こ れを生かした施策の提案を行なうなど、清掃美化活動を積極的に展開する。
(4)行政は
市民会議をはじめとする関係者ならびに関係機関と連携をとりながら、地域の 実情に応じた散乱ごみについての啓発など防止策に関わる各種施策を総合的に実 施し、くさつハイプラン21(草津市総合計画)の基本目標の一つである「快適 な都市環境を創造するまち」の推進にあたる。
2。美化推進地域の概要
ア。県条例に基づく美化推進地域
滋賀県では、今日まで美しい湖国を未来に引き継ぐため、一斉清掃や美化活動 を促す啓発などを進めてきたが、ごみのない快適でさわやかな県土づくりを目指 し、平成4年7月に「滋賀県ごみの散乱防止に関する条例」が施行された。草津 市域においては、県条例に基づき、次の地域が美化推進地域に指定された。

区分 美化推進地域 概要
湖岸 琵琶湖岸 延長11.2km
道路 主要地方道大津能登川長浜線 延長1.0km
近江大橋有料道路 延長5.0km
国道1号、京滋バイパス 延長7.2km
観光地等 草津駅周辺地域 草津駅東口周辺
文化ゾーン 南笠文化ゾーン

(1)琵琶湖岸美化推進地域
湖岸地域は、琵琶湖総合開発事業により、湖岸堤・管理用道路、湖岸緑地、漁 港などが整備された。湖岸堤道路は、平成4年1月に開通し、県道近江八幡大津 線として、滋賀県草津土木事務所が管理している。道路沿いには、多くの湖岸緑 地が設けられ、市民や観光客で賑わいを見せている。烏丸半島には、(仮称)草 津市水生植物園、県立琵琶湖博物館、UNEP(国連環境計画)国際環境技術セ ンターが順次整備されていき、外国人をはじめ、今後多くの人が来草する地域で ある。新浜町から下物町までの湖岸延長約11。2qが琵琶湖岸美化推進地或と して設定された。
(2)道路美化推進地域
@主要地方道大津能登川長浜線
栗東町から彦根市までの間約40qが、ふるさと滋賀の風景を守り育てる条例 に基づく「沿道景観形成地区」であることから美化推進地域に設定された。草津 市域は、渋川一丁目から西渋川二丁目の約1qと短い区間であるが守山、栗東へ の主要道路となっている。
A近江大橋有料道路
近江大橋有料道路は大津湖南幹線の区間有料道路として昭和49年9月に開通 し、昭和62年4月に四車線となった。この道路は、県道路公社が管理し、湖南 地域と大津間を結ぶ主要幹線道路となっている。通行車両も多く、1目約3万台 もの車両が通行している。新浜町から木川町までの道路公社管理区間、約5qが 美化推進地域に設定された。
B国道1号、京滋バイパス
国道1号は、東京と大阪を結ぶ重要な幹線道路である。このうち京滋バイパス は、滋賀〜京都間の交通混雑を緩和するために(草津市東草津四丁目〜京都府久 御山町)延長27.0qが昭和63年8月に全線開通し、滋賀県内区域を建設省 滋賀国道工事事務所が維持管理している。しかし、通行する交通量は多く、朝夕 はたえず交通渋滞をきたしている状況である。大路二丁目から南笠町までの延長 7.2qに亘り美化推進地域に設定された。
(3)観光等美化推進地域
@草津駅周辺地域
草津駅東口周辺の渋川、大路、若竹、草津一〜三丁目が美化推進地域として設 定された。草津駅前は、商店街や大型スーパーなどの商業施設が立ち並び県下で も有数の賑わいを見せ、周辺には住宅街を形成している。JR草津線の始発駅と して、また、草津駅東口にはバスターミナルがあり多くの路線バスが発着し、栗 東、甲賀方面をはじめ交通の起点となっている。地域内には、草津川やサンサン 通りがあるほか、草津市役所、草津警察署、草津税務署などの公共施設がある。
A文化ゾーン
南笠町から大津市瀬田町の丘稜地が文化ゾーン地域として設定された。草津市 内には、滋賀医科大学、赤十字血液センター、レイカディアセンターなどの医療 福祉施設がある。また、大津市域には、県立美術館、県立図書館などの文化施設 があり、県民の憩いの地域となっている。イ。草津市独自の美化推進重点地域
滋賀県において、「滋賀県ごみの散乱防止に関する条例」に基づき、美化推進 地域が設定されたが、草津市内には、この美化推進地域以外にも、市民に愛され 親しまれている公共の場所において、散乱ごみの対策を講じていく必要がある。 特に、下記の道路、河川、公園、草津駅西口周辺地域を県条例の目的に沿って環 境美化の推進を図っていくことが重要であると美化推進計画策定委員会において 論議された。その結果、これらの地域をこの計画に盛り込むため「草津市独自の 美化推進重点地域」として、県条例の美化推進地域に準じ、環境美化の推進を図 っていく。

区分 美化推進重点地域 概要
道路
自転車歩行者専用道路
市道草津駅下笠線 延長2.8q
草津川 延長61km
葉山川 延長46q
伊佐々川 延長09q
河川 伯母川 延長26q
伊佐々川 延長2.3q
公園 ロクハ公園 ロクハ公園内
観光地等 草津駅西口周辺地域 草津駅西口周辺
南草津駅東口周辺地域 南草津駅東口周辺

(1)市道草津駅下笠線
JR草津駅西口から東西に延びる全長2.8qの都市計画街路として、平成元 年4月全線が開通した。沿道の西大路、野村、上笠地域では、住宅地の開発が進 み、朝夕は草津駅から車両や通行者の往来が多く見られる口また、烏丸半島にお ける(仮称)草津市水生植物園、琵琶湖博物館、UNEP(国連環境計画)国際 環境技術センターへのアクセス道路となり、市北西部地域の中心道路であること から重点地域とする。道路沿線では、「上笠連合会ごみのない町づくり委員会」 をはじめ、各種団体では花いっぱい運動や清掃奉仕作業活動が行われている。
(2)自転車歩行者専用道路
草津川、葉山川、伊佐々川の自転車歩行者専用道路は、バイコロジー特定推進 事業として、昭和58年から整備が進められてきた。草津市の中心部から琵琶湖 岸まで気軽にサイクリングすることができ、ジョギングや散歩など健康づくりを 兼ねた市民に利用されている。草津市唯一のサイクルロードであり、多くの市民 に愛されるよう重点地域とする。
@草津川サイクルロード(平成4年2月全線開通)
草津一丁目の草津川橋から北山田町琵琶湖岸まで全長6。1qを有し、特に草 津一丁目から西草津一丁目までの桜並木は、春には花を咲かせ草津の八大名所の 一つになっている。
A葉山川サイクルロード(平成2年3月全線開通)
平井一丁目の平井橋から下笠町の琵琶湖岸まで全長4.6qを有する。市北部 の田園地帯を通過し、葉山川の河口付近には、ベンチやテーブルが設けられてい る口
B伊佐々川サイクルロード(平成3年3月全線開通)
野村五丁目から上笠町の南洲子橋までの0.9qの区間で、南洲子橋からは、 葉山川サイクルロードにつながり琵琶湖岸まで通じている。
(3)河川美化地域
伯母川、伊佐々川は、滋賀県草津土木事務所が管理する一級河川である。両河 川とも市内の中心部を流れ、市民生活とも関わりの深い川である。このため、伯 母川、伊佐々川を重点地域とする。
@伯母川
伯母川は、大津市上田上桐生町にその水源を発し琵琶湖に注いでいる。流域内 で「美しい伯母川を求める推進協議会」を組織し、水環境をはじめ河川愛護活動 が行われている。市街化区域内の青地町から西矢倉一丁目までの問約2,6qを 重点区域とする。
A伊佐々川
伊佐々川は、栗東町にその水源を発し、渋川、野村の住宅地域を通過し琵琶湖 に注いでいる。渋川地域では「伊佐々川を育む会」が河川の愛護活動を行い清掃 美化が行われている。市街化区域内の若竹町から野村五丁目までの間延長2.3 kmを重点地域とする
(4)ロクハ公園
草津市の本格的な都市公園として、昭和63年4月に開設された。10,50 0uの芝生広場や野外ステージのほか、プールが併設され、都市型レクリエーシ ョンゾーンとなっている。夏期のプール開設時期には、市内をはじめ隣接市町か らも多くの人々が利用し賑わいを見せており、ロクハ公園を重点地域とする。
(5)草津駅西口周辺地域
草津駅西口周辺は、市道草津駅下笠線、県道山田草津線などの都市計画街路が 整備され市北西部地域の玄関口となっている。地域内には、草津郵便局や勤労福 祉センターなどの公共施設をはじめ、宿泊、商業施設がある。通勤、通学者や来 草者が草津駅西口を中心に市北西部にアクセスすることから、草津駅西口周辺を 重点地域とする。
(6)南草津駅東口周辺地域
南草津駅は、南部地域の玄関口として、JR草津〜瀬田間に設置される新駅で 、平成6年秋に開業する。近くには、松下電器グループの工場をはじめ多くの事 業所があり、また、平成6年4月には立命館大学理工学部が開設され、約12, 000人の通勤、通学者が利用される地域であることから南草津駅東口周辺を重 点地域とする。
3。散乱ごみ防止対策の取り組みに関する事項
本市における散乱ごみの発生特性は、県条例に基づく美化推進地域においては 、観光客、通行車両など概ね市域外からの流入者による持ち込み、ポイ捨てが大 きな要因となっている。草津市独自の美化推進重点地域は、市民生活に密着した 公共の場であり、この地域での散乱ごみの発生要因は、心ない市民によるポイ捨 てと一部に市域外からの流入者による持ち込みやポイ捨てである。一方、各地域 の住民から見れば、ポイ捨ては地域外の市民、通勤、通学者や施設利用客による ものとの認識が大きく、積極的に清掃活動を実践している地域住民であっても、 「常に後かたづけばかりやらなくてはならない」という意識が大きいと言える。 各管理者においては、施設の維持管理として、ごみ回収や除草作業など様々な清 掃美化活動が実施されているが、通行車両や市民から空き缶、たばこの投げ捨て が後を絶たず、また、時間や場所を選ばず投げ捨てされ、管理者の清掃美化事業 だけでは、追いつかない状況となっており、市民や施設利用者などモラルの向上 を強く訴えるところである。従って、今後の草津市における散乱ごみの防止対策 については、未然防止や事業者に対しての積極的な「啓発活動の展開」、住民自 らが主体となって清掃美化活動に取り組む「人の堀り起こし」の啓発や事業実施 、市民、行政、事業者、管理者を結び付けるための「情報交換の場の提供」、行 政や市民による「有機的に機能する組織の確立」と土地管理者が行う「施設整備 や清掃美化事業」のそれぞれを有機的に機能させ、各地域の特性に応じて次のよ うな散乱ごみ対策を実施する。
ア。啓発に関する事項
@市民への啓発
市の広報紙などにより、散乱ごみの状況や清掃美化活動、地域の自然環境に関 する身近な話題を頻繁に提供し、地域への愛着、清掃美化への興味、関心を堀り 起こす。同時にごみのポイ捨てに対するモラル向上を呼びかけるキャンペーンや 「拾う人」を育てるために「空き缶拾いウォークラリー」などのイベントを実施 する。○民間報道機関、市広報紙、ごみジャーナルでの情報の提供、発信○活動 状況、実施方法、ごみ処理方法など情報の提供○キャンペーンやイベントによる 啓発○使い捨て容器の使用自粛
A生活習慣の確立
@に述べた市民への啓発活動を推進することにより、生活習慣の確立を目指す が、その具体的な実施目標、内容は以下のとおりである。
(1)家庭での取組
家庭において「ものを大切にする」「きちんと始末する」しつけの必要性を認 識してもらう。また、ポイ捨て、散乱ごみの問題が家庭内で話題となり、ポイ捨 てが市民モラルに反することを認識するきっかけとなるポスター、標語などを募 集し、散乱ごみ対策のキーワードとする。また、住居周辺の「門掃き運動」を推 奨するとともに、無責任な飼い主により、道路や公園が犬のふんで汚されるため 、後始末責任についても啓発する。○家庭でのしつけの実行、ポイ捨てごみにつ いての話題づくりO「門掃き運動」の実施○犬のふんの後始末の奨励
(2)地域での取組
町内会を通じての回覧などにより、ポイ捨て、散乱ごみの状況をPRするとと もに、「散乱ごみ回収活動」や「花いっぱい運動」などの市内各地における清掃 美化活動を紹介することにより、散乱ごみへの関心を高める地域においては、町 内会を主体に清掃美化活動への参加を隣人に呼びかける運動を展開する。なお、 より実効性がある清掃美化活動を実施できるように、地或の清掃美化活動の状況 や回収したごみの処理処分方法に関する情報を、町内会など地域の団体に提供し 、地域での取り組みを広げるための施策を実施する○道路、河川、公園での清掃 美化活動の実践と参加呼びかけO「散乱ごみ回収活動」「花いっぱい運動」の紹 介○河川環境愛護活動の推奨○地域清掃美化活動の実施方法、処分方法などの情 報提供
(3)学校での取組
ポイ捨てをしない教育、清掃美化活動が学校単位で概ね実施されているが、よ り積極的な取り組みを要請する。また、清掃美化活動の未実施の学校に対しては 、実施の呼びかけを行う。さらに、より実効性がある清掃活動を実施できるよう に、他校や地域の清掃美化活動の状況、回収したごみの処理処分方法に関する情 報を提供する。また、教職員を対象として地域清掃美化活動やごみの排出マナー のあり方等の研修を実施し、学校内のリーダーの育成に努める。○より実効性が あり、より積極的な取り組みの実施○教職員を対象とした研修会の実施
Bドライバーに対する啓発
事業者(主として自動販売機設置店、コンビニエンスストア、ファーストフー ド店、量販店)の協力を得て、販売時にポイ捨て防止、ごみ持ち帰りを呼びかけ る方法により、ドライバーにも啓発する。観光客によるごみは、市内よりはむし ろ市域外の店舗で販売されたものも多いことから、これら販売店についても同様 に啓発活動を推進する。事業者(主としてガソリンスタンド)に協力を要請し、 車中のごみを積極的に回収するシステムをつくり、ドライバーにごみの排出マナ ーを啓発する交通安全協会などに、ドライバーに対して免許更新時や交通安全教 育時にごみのポイ捨て防止、ごみの持ち帰りのマナー教育をするよう協力を要請 しドライバーに啓発する。○販売店を通じてのポイ捨て防止の啓発○事業者の協 力による車中のごみ回収システム確立の協力要請○交通安全協会などへのマナー 教育の協力要請
C観光客などへの啓発
市民会議を主体として、事業者、管理者、他市町村などの協力を得ながら、広 域的なキャンペーン、イベントによる啓発を実施する。湖岸、観光地等美化推進 地域においては放送塔などの方法により、観光客に対して「ごみの持ち帰り」「 散乱ごみ防止への協力」を定期的に呼びかけることや、日常的にクリーンアップ タイムを設定し、利用者自らの清掃を呼びかける方策を検討していく。さらに、 草津市の自然環境への知識を有し、熱意のあるボランティアの環境美化指導員が 、美化推進地域の利用者に対し、自然環境の説明や散乱ごみの回収を呼びかける 方法についても検討する。○キャンペーン、イベントによる啓発の実施○クリー ンアップタイムや環境美化指導員による啓発○観光客、利用者への「ごみ持ち帰 り」の呼びかけの実施○釣客へのマナー向上の啓発
D事業所に対する啓発
(1)社員教育の実施
一般の事業所に対してポイ捨てをしないモラルの醸成や、企業市民としての認 識を高めて、地域の清掃美化活動への自主的な参加を促すような社員への教育実 施を要請する。○清掃美化活動を内容とした杜員教育の実施要請
(2)清掃美化活動の実施
清掃美化活動を実施していない事業所に対して活動の実践を要請する。また、 より実効性のある清掃活動が実施できるように、活動状況や活動方法、ごみの処 理方法の情報を提供する。○事業者による清掃美化活動の実施要請○労働団体へ の清掃美化活動の実施要請
(3)消費者に対する啓発
コンビニエンスストア、ファーストフード店、量販店などポイ捨てされやすい 容器類を販売する事業者に対しては、販売時に消費者に対してポイ捨て防止、ご み持ち帰りの呼びかけを実施するために、消費者への呼びかけの実施を明記した 販売マニュアルの追加、充実などの協力を要請し、消費者に対する啓発を実施す る。○販売マニュアルの充実などによる消費者への啓発の要請
(4)事業者責任、回収システムの啓発、実施要請
コンビニエンスストアをはじめポイ捨てされやすい容器類を販売や製造する事 業者に対して、ポイ捨て防止を考慮した販売方法の検討や、製造した容器の回収 方法の検討について要請する。また、販売店には回収容器の設置管理義務および 周辺清掃義務を周知し、事業者が主体的に散乱ごみ防止対策に取り組むよう啓発 や要請をする口○販売事業者への回収容器設置、周辺の清掃義務の周知○製造・ 販売事業者への回収、減量システムの研究や検討の要請○たばこ製造・販売事業 者への啓発実施の要請
E土地管理者、占有者に対する啓発
不法投棄されやすい場所について、駐車スペースの形状の再検討、防護柵、立 看板の設置など、より捨てられにくい管理対策の実施について要請する。特に空 き地の管理者には、草津市民の環境を守る条例に基づいて、市が適正管理の指導 をしているが、管理方法や作業者の紹介など具体的なアドバイスを行っていく。 また、未実施の場合の強い指導や、ペナルティについても啓発する。○管理方法 、防止対策のアドバイス○所有地の適正管理についての要請、指導
F県民運動、市民運動
(1)清掃美化活動の実践
町内会や各種の団体において、市民が主体となった清掃美化活動が、様々な形 で実践されているが、全市民が参加する状況に至っておらず、一部の市民に負担 がかかる状況も見受けられる。今後は、広報紙などで県民運動や、ボランティア による清掃美化活動を具体的に紹介し、広く市民に参加を呼びかけ、より多くの 市民が参加する活動に展開するための啓発活動を推進する。○清掃美化活動への 参加、実践の啓発0県民運動、市民運動への展開
(2)一斉清掃への参加
県民一斉清掃と連携し、草津市でも市民会議による一斉清掃が実施されている 。今後とも、広く市民に参加を呼びかけ、より実効性のある活動とするための啓 発活動を推進する。○一斉清掃への参加啓発
イ清掃美化事業に関する事項
@土地管理者等による清掃美化事業
道路、河川、公園などの公共の場所において、管理者による定常的な清掃が行 われているが、散乱ごみが後を絶たず、美観を損ねている。管理者による定常的 な清掃活動の実施は、清掃美化事業の基本となることから、今後も、強力に推進 していく。また、散乱状況の実態調査を積み重ねることにより、清掃体制の見直 しを行っていく。
(1)管理者による清掃美化事業
各管理者により草刈りをはじめ定常的な清掃活動が行われているが、今後は、 散乱ごみに対するより有効的な方策について研究し、事業を実施する。○管理者 による清掃美化事業の実施草刈り、路面清掃、散乱ごみ回収、不法投棄ごみ回収
(2)市行政による清掃美化事業
県補助事業による美化推進対策事業を実施しているが、関係管理者や地域住民 との連携を深め、より効果的な清掃美化事業を推進する。○市行政による美化事 業の実施散乱ごみ回収、不法投棄ごみ回収
A市民ボランティアによる清掃美化活動
市民ボランティアが主体となり、地域に密着した箇所で様々な清掃美化活動が きめ細かくに実践されている。本計画の基本理念である「人々の交流」がある社 会づくりは、市民ボランティアの存在に帰するところが大きい。それぞれの地域 特性、活動主体の実状に応じた活動を尊重しつつ、安全確保に努め活動を進める 。○散乱ごみ回収、草刈りなど清掃美化活動の実施
B一斉清掃の実施
ごみの散乱防止について県民の関心と理解を深めるため、県条例において環境 美化の日が定められている。本市においても市民会議の提唱により、12月1目 の環境美化の日を中心に、一斉清掃が実施されているが、より実効性のある事業 として実施していく。また、県民運動との連携を図り、清掃美化活動そのものが 楽しめるようにイベント性を持たせた事業として展開する。○市民会議による「 市内一斉清掃」の実施○美しい湖国をつくる会による「びわ湖を美しくする運動 」の展開
ウ。施設整備に関する事項
@ごみ回収容器の設置および管理事業
草津市美化推進地域および草津市独自の美化推進重点地域においては「ごみ持 ち帰り運動」を基本に推進していく。特に、ごみ回収容器の必要な箇所について は、その収集管理体制と整合を取りながら設置していくものとする。また、草津 駅周辺地域などにモデル地区を設け、ごみ回収容器の設置や効果について検討し 、その方向性を見い出す。○収集管理体制と整合したごみ回収容器の設置0ごみ 回収容器の設置管理方策についての検討
A潤いのある施設づくり
土地管理者において、空地を利用したポケットパークの整備や街角での彫塑の 設置など潤いや安らぎのあるまちづくりが進められている。散乱ごみの発生は管 理が悪く、美観を損ねた場所に捨てられやすい傾向にある。公共空地を利用した 潤いのある施設や景観形成向上は、未然防止の点からも有効であることから、空 地や施設の状況に合わせた整備に努める。○公共空地などを利用した潤いのある 施設の整備○景観形成に配慮した施設の整備
Bその他の施設整備に関する事項
草津市美化推進地域内および草津市独自の美化推進重点地域において、案内表 示や回収容器の誘導表示板など関係した施設の整備を行う。また、放送塔につい ても設置が有効な箇所については、設置を検討していく。○案内板、誘導表示板 の設置
エその他事業推進のために必要な事項
@不法投棄ごみの防止対策
土地管理者と県、市の行政は、お互いに協力し、管理者は適正な管理を行い、 未然防止対策を講じるとともに、行政と管理者が連携しながら不法投棄ごみの回 収等を実施していくものとする。また、特に悪質なものについては、警察に通報 するとともに廃棄物の処理及び清掃に関する法律、道路法、河川法、道路交通法 、草津市民の環境を守る条例などを活用する。○管理施設の整備○不法投棄防止 看板の設置○パトロールの実施0不法投棄ごみの回収○監視員の制度化○関係機 関との連携(県、市、管理者、警察)○関係法令の活用
Aボランティア清掃活動に対する支援
行政、土地管理者などが従来より推進している支援策を継続し、さらに、ボラ ンティア活動を尊重しつつ、活動状況に応じたきめ細かな支援を行う。土地管理 者にあっては、清掃箇所、清掃方法、市行政にあっては、収集運搬の方法の情報 の提供や協力を行い、地域の清掃美化活動が市民運動として展開していくように 進める。また、特に熱心で功労のあるものについては、表彰するのも」方策であ る。○情報等の提供清掃箇所、清掃方法、分別収集、運搬の方法0物的協力ごみ 袋の配布、収集運搬の協力、ごみ処理の協力
B自動販売機の設置の自主規制
滋賀県ごみの散乱防止に関する条例に基づき「自動販売機の設置の自主規制地 域」が設定された。散乱ごみの中でも、自動販売機による空き缶、容器類が主因 となっていることから、知事の自動販売業者に対する協力要請について、市も協 力していく。また、市独自に設置業者への協力要請など必要な施策を推進する。 ○保健所との連携、協力○自販機自主規制地域のPR○設置業者への協力要請( ごみ箱の設置など)
4推進体制の整備に関する事項
ア。美化推進協議会の設置
環境美化、散乱ごみ対策について、関係者との連携を図るため・「ごみ問題を 考える草津市民会議」に美化推進計画策定委員会を発展させた行政、市民、事業 者、管理者を構成員とする美化推進協議会を設置していく。美化推進協議会の事 業は、以下のとおりである口○美化活動団体への支援(交流会開催、情報提供、 活動資金の援助)○啓発活動、イベントの実施○定期定点調査の継続的実施○環 境美化指導員など市民ボランティア、リーダー養成○散乱ごみ対策の研究
イ。近隣市町との連携
散乱ごみの発生原因は、草津市民によるものに止まらず、市民以外の人や事業 者から販売されたものも多く広域的な啓発が必要である。製造・販売事業者への 回収システムなどの要請についても、地方自治体単独の取り組みだけでは必ずし も有効とはならない場合がある。このため近隣市町と連携協力しながら、市民へ の啓発、イベントの開催、事業者への要請などを広域的に実施し、実効のある対 策として展開していく。○広域的な散乱ごみ対策の推進○周辺市町との連携協力
5。今後の散乱ごみ防止対策の推進にあたって
草津市における散乱ごみの防止対策については、啓発、人の掘り起こし、情報 交換、事業の実施の四つを基本に、市民、行政、事業者、管理首がお互いに力を 合わせ、対策を講じて行くこととなる。今後これらを推進する上での有効な方策 や課題について、研究検討を重ね関係機関への働きかけや諸施策を実施すること が肝要である。
ア。製造・販売事業者の責任について
散乱ごみの内、空き缶、空きびんが多くを占めている。日本では使い捨て容器 の普及やライフスタイルの変化により散乱ごみが増加してきた経緯があるが、欧 米においては、デポジット制度の導入や企業による自主的な回収により効果を上 げている。日本においても、平成3年10月リサイクル法が施行され、特定業種 や指定製品について、リサイクルの推進が規定されるようになったが、事業者自 ら再生利用やごみの減量に配慮した製品の製造・販売が求められる時代となって いる。製造・販売事業者においては事業者としての責任を強く認識し、事業の展 開を行わなければならない。○事業者による環境やごみ減量に配慮した製品の製 造・販売○製造・販売事業者としての責任の認識※リサイクル法=再生資原の利 用の促進に関する法律
イ。散乱ごみ防止に係る法的整備について
国の現行制度において、ごみの散乱防止を総合的に進める法的整備や仕組みが 十分には整っていない。このため、和歌山市や福岡県北野町といった自治体にお いて、独自に罰則を設けた条例が施行されるようになった。ごみの投げ捨てに関 して廃棄物処理法をはじめとした関係法令で、罰則の規定が設けられているが、 これも悪質な不法投棄には適用されているものの、全国的には空き缶一個を捨て て罰貝1」を適用された例がないのが現状である。散乱ごみが大きな社会間題と なりつつあることから、法的な整備や容器類の回収システムについて、国レベル での対応が必要な状況となっており、国への働きかけを行う。また、草津市にお いても県条例との整合性や近隣市町村の動向を見ながら、市独自の条例について 研究や検討を行うことも必要である。○国への法的整備、回収システムについて の要請○市独自の条例についての研究、検討
※廃棄物処理法=廃棄物の処理及び清掃に関する法律

おわりに

ごみ問題を考える草津市民会議では、滋賀県ごみの散乱防止に関する条例に基 づく草津市美化推進計画書の策定にあたり、市民、行政、事業者、管理者による 美化推進計画策定委員会を構成し、5回にわたる委員会において検討を重ね、様 々な意見を集約し計画書を作成してまいりました。当計画書では、県で設定した 美化推進地域と併せて、草津市独自に美化推進重点地域を設定し、市域全体にお いて散乱ごみの防止を推進しようとしております。当該推進計画が具体的に実効 されることにより散乱ごみのない美観に優れた景観を維持し、ひいては琵琶湖の 水質環境の改善に寄与できることが期待されます。また、これらの施策を市民が 一体となって推進することにより「人の温もり」が感じられ、「人々の交流」の ある社会づくりに大きく寄与できるものと考えております。ところで、ごみの散 乱防止の基本は「ごみを捨てない」というマナーであり、このことが美化推進に 最も大きな力になり、市民がこれを特別に意識することなしに、マナーが守られ るような生活習慣を身につける生活習慣の確立が求められております。また、散 乱ごみの問題は、草津市民のみの問題ではなく、草津市を通過する人や観光客に よる他地域の人々も関与した幅広い活動を必要といたします。より効率的な美化 運動を推進するためには、周辺市町との連携をも考慮した広域的な対応も重要で あります。また、推進計画策定後に実施する各施策の実効性を適正に評価すると ともに、広域的な情報交換に努めるべきであります。今後、草津市美化推進計画 を具体的に推進するにあたって、市民が「ごみを捨てない」というマナーが守ら れる生活習慣を身につけることが求められることから、美化推進のための具体的 な施策が総合的に講じられ、市民運動として展開することを切望してやみません 。