第50回 見守りが必要な人の消費者被害
    2011−1−27(木)

 高齢社会に突入した日本は、現在65歳以上の人口が2900万人で高齢化率は22.7%である。加齢に伴う
判断力や情報収集能力の低下、一方で高度化・複雑化する社会。生活や健康に不安を持つ高齢者や知的障がい者が、悪質業者に狙われる消費者トラブルが増加している。この様なトラブルを無くする為、滋賀県消費生活セン
ター(彦根市元町)において、滋賀弁護士会の佐口裕之氏を講師に迎え、標題の消費者講座が開催された。
その概要をご紹介する。

                    
              あなたは、悪質業者に狙われている!



 特定商取引の種類と被害時のクーリングオフ
 
 訪問販売や電話勧誘販売で、高齢者や知的障がい者が被害に会う消費者トラブルが増加している。それはその人達が在宅している事が多い事を知っている悪質業者が、その人達を狙ってくる為である。被害に会い易い各種の特定商取引と、被害に会った場合に有効なクーリングオフ(ハガキで提出)について説明する。

取引の種類 販  売  方  法 クーリング・オフ期間 備   考
訪問販売 家庭・職場での訪問。街頭・電話で呼出 法定の契約書面受領後、8日間 総額3000円以上
電話勧誘販売 自宅・職場などへの電話勧誘 法定の契約書面受領後、8日間 総額3000円以上
マルチ商法 友人・知人を勧誘し会員を増やし商品販売 契約書面・商品受領後、20日間 全ての商品・権利
特定継続的役務提供 エステ・語学教室・学習塾など。 期間:1〜2ヵ月 法定の契約書面受領後、8日間 該当する6業種
内職・モニター商法 仕事に必要な物品を買わす。登録料を支払わせる 法の契約書面受領後、 20日間 全ての商品・権利
送りつけ商法 勝手に商品を送りつけ、代金を請求する 14日間過ぎれば 自由に処分可能
通信販売 申込書郵送や電話・インターネットで商品を注文 クーリング・オフの適用なし 業者により、返品可

                              *: 詳細については消費生活センターにお問い合わせ下さい。

 契約の取り消し/無効・救済に使える法律

  
  契約とは
:二人以上の当事者の意思合致によって成立する法律行為。
         売買・交換・贈与・貸借など。双方の同意があれば、必ずしも契約書は必要ない。
    意志無能力(事理を弁識する能力)=契約は無効
    制限行為能力者(未成年、成年後見)が単独で行った法律行為=契約の取り消し
  
  消費者被害の救済に使える法律

    1.民法                             2.消費者契約法
       ・契約の不成立                         ・重要事項の不実告知による取り消し(4条)
       ・制限行為能力者の行為は取り消し(5条)         ・不利益事実の不告知による取り消し(4条)
       ・詐欺・脅迫による取り消し(96条)             ・退去妨害/不退去による取り消し(4条)
       ・錯誤無効(95条)                        ・不当な契約条項の無効(8条、9条、10条)
       ・公序良俗違反による無効(90条)
       ・債務不履行解除(541条、543条)
    3.特定商取引法
       ・クーリング・オフ制度

 消費者トラブルを防ぐには


    

    高齢者と日常的に接している
     身近な方々が
      先ず変化に気づき  
     相談機関につなぐことが
      重要になっている