国産石材の現状と中国石材のいま

  石材選びがまちがっているとしか思えない。
  国産の実績と伝統のある良い石材があるのに
  どうして中国石材を選ぶのでしょうか。
  価格が安いからですか
  でも本当に安いでしょうか。

現在、墓石の素材として御影石でしられる花崗岩、小松石の安山岩が代表的です。
関西地方は白、青系統の花崗岩が多く使用されています。
品質は香川県産の「庵治石」、愛媛県産の「大島石」が最上級とされています。
何百年も使用され、その堅牢さと美しさに比肩する石材はありません。
「庵治石」は通産省指定の「伝統的工芸品」でもあります。
当節、新しく建つ墓石の8割は中国産石材です。
残念ながら、その品質は「庵治石」「大島石」に遠く及びません。
日本の風土に適したお墓は日本の風土から産出される石材が一番です。
消耗品ではないのです。
20年ほど前、安価であることから韓国産の石材が一世を風靡しました。
現在はどうなっているか
無残なものです、・・・・艶落ち、変質、変色、びり欠け 等々
そしてさらに安いとの理由で中国産にすべて変わりました。
中国石材がそうならない保証はありません。
現在約15年使用してきたよりのだいたいの評価はでています。
関西地方で多く使用されている石材は
614、AG98、654、中国大島、赤庵治、K-12、アーバン(インド産)がほとんどでしょう。
・ 614は安価で細工しやすい、大材の必要な時重宝します。
  欠点はつや落ちが早く、品がない。
・ AG98は欠点が少ないですが、10年で黒くなることがある
・ 赤庵治(勿論中国石)は見かけは斑があり庵治石に似てなくもないが、5年位で
  石焼けをおこし、変色する。
・ 654は水を吸いやすく、5年でつやがおちる。
・ 中国大島は名前は似ているが本物と似ても似つかない
・ アーバンは最近多く建られています、非常に硬く、変化につよいかもしれない。
  ただ、目の粗い石ですので変色が心配です。
・ K−12は良い評価のほうです。ただ砥石研磨ではつやが早くおちます。
  その為か薬品でお化粧してあるのもあるので注意が必要
また、雨の日濡れていないお墓は何らかの薬品処理がしてあります。
健康面でも心配です。
二回と建立しないお墓をこのような石材でよいのですか。
十年後後悔しないために国産の高級石材「庵治石」「大島石」選んでください。
しかし国産石材は中国石材に比べて高いから・・・・といわれる方へ
本当に高いでしょうか。
大島石の場合原価は中国石の約6倍かかります。
でも価格はそんなに差はないはずです。
かならず、相見積もりすることです。
自信をもって「庵治石」「大島石」をおすすめします。


  石材展示場での注意事項

 お墓建立をお考えのかたはとりあえず近くの石材展示場にいかれるでしょう。
注意点をいくつか
・たくさん展示してあるからと幻惑されないこと
・石の好みは共通するようで、たくさん展示していても売れるのは限定されています。
・そのため売れない石は何年もそのままになります。展示のお墓は買わないこと
・価格の表示していない石材店はさけよう。相手のよって価格が変わるかも
・屋外展示はもってのほか。石材も劣化します。
・国産石材か中国石か、かならず聞くこと
・産地証明書があるか確認すること
・国産石材はいま出ませんとか中国石材ばかりすすめる石屋に注意
・当然一番もうかる石をすすめるから
・値段だけで高級品と思い込まないこと
・必ず相見積もりすること

石屋業界はここ15年ほどで大きくかわりました。
いま滋賀県で自工場でお墓を製作している石材店はないと思います。
老舗、大きな展示場の石屋、小さくとも職人の石屋さん。
残念ながらすべて同じです。
三者ともすべて中国に頼っています。
このため不思議な現象がおきます。
老舗といわれる石屋、大きな展示場をもつ石屋ほど価格が高くなるのです。
まったく同じお品質のまったくおなじ大きさのお墓でです。
この業界は小さく、スケール・メリットがでないため、経費や在庫費用のかからない
個人石材店のほうが安くできるわけです。
老舗は名前でとる。、
今、石屋に求められているのは石屋ではなく、墓屋ではないかとおもいます。
どのように故人、そして当家の葬送儀礼のアドバイスできるのかが、これからの墓屋のしごとです。
石ではなく墓です・・
どのようにお祀りするかです。
あらためて問います。
  あなたは石碑を建てるのですか。石塔(墓)を建てるのですか。


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