経済 1.時代の変化を見抜いてフィットした商いを。
〜自分から窮地を招いていることが多い〜 「平成大不況だ」と言われます。「一体政治は何をしているんだ」という声も聞こえます。でも、政治に何とかしてもらって乗り切れる時代でしょうか。経済の分野でも「人にしてもらう」「人のためにこうなった」の意識が大きな障害になっています。今、時代は激変しています。目まぐるしいほど速い経済の動きについていけない人が多いようです。何しろ、鉱石から精錬して成型までした「缶」を輸入した方が、日本で生産するより安い時代です。海外生産は人件費が安いから当然だ、などと思っている人がいたら大間違い。各企業はオートメーションの機械を現地に持ち込んで生産しているのです。人件費ではなく電力や原材料が非常に安いからです。「大資本の進出により自営業は、もはや成り立たない時代だ」などとぼやいている商店主も同じです。自営業が成り立ちにくくなっているのは大規模店舗の規制をはずしたからではありません。地域の自営小売業は「専門店化」が生きる残る道なのに、それを実践していないからです。例えば、時計屋さんの場合、同じ時計を売っていても、時代が変わっているのに「商品が同じ」、商品が変わっても「売る人が同じ」・・・・・こんなことでは「今を生きている人」、とくに若いお客さんを前にして専門店になれるはずがありません。相手の気持ちを考えた商売ができません。今を生きている若い人が買いに来ても、小売店側にそれに対応(仕入れ、販売両面)できる人がいないのです。対応できる人、つまり息子さんであり、娘さん。そういう次代を担う若い人が稼業を継いでいません。そこに問題があります。
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