住まいづくりは何から始まるのでしょうか。
本屋さんで住宅雑誌を見ることから?
HPの情報から?
ハウスメーカーのモデルハウスを見ることから?
工務店の開く見学会をのぞいてみることから?
不動産屋さんの建売広告を見ることから?
多くの方はこんな風に始められるのではないでしょうか。
その中に「設計事務所を訪ねてみる」ということはなかなか想像できないのではないかと思います。
住まいづくりで大切なことは何でしょうか。
どんな生活をするのか。
どんな性能を期待するのか。
どれくらいの費用がかけられるか。
機能性、耐震性、耐久性、コストなどいろんなことを考えて整理し、十分理解、納得をした上で進めていかなければなりません。
こういったことを実現させるためには、設計という作業がとても大切になってきます。
でも悲しいかなこの大切な設計という作業過程は、あまり重要視されていないことが多いです。ハウスメーカーや工務店の営業ツールとしてサービスで行われていたり、住まい手それぞれで違う住まいになるはずなのに規格化されていたりします。
私たちは、この大切な設計の作業をきっちりできるのは、専業で住宅設計をしている設計事務所しかないと思っています。
確かにハウスメーカーや工務店にも設計士はいますが、施工を本業としている以上、自社の都合を考えてしまいますし、住まい手と直接話をするのは設計が専門でない営業マンであったりもします。
設計事務所という独立した立場で直接住まい手から依頼を受けるからこそ、住まい手の考え方や生き方までも含めた提案ができ、施工する工務店に正確に伝えることができるのです。また、工事が住まい手の立場に立って適正な施工がされているかどうか監理するのも私たちの大事な役割です。
しかし、最初にお話したように「設計事務所を訪ねてみる」ということを、住まいづくりのスタートに考えられる方は少ないのです。
設計士というと、芸術家っぽい人かなとか、堅苦しい人かなとか、どちらかというと近寄りがたいと思っておられる方が多く、訪ねるには結構勇気がいるようです。
最近ではHPなどで、私たちの考え方や取組みを知っていただく機会が増え、雑誌などでも設計事務所と一緒に住まいづくりをされたケースも多く取り上げられるようになり、少しは近い存在になってきたようにも感じますが、設計事務所の敷居は高いというイメージはなかなか拭い去れないもののようです。
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