2001年2月12日のレポート

今回の出撃隊員、TER@KINさん、おぐおぐの2名

メインデッシュはやっぱり「ランエボZ」!?

1. トヨタ カローラ ランクス
    いつも後回しになる事が多いのですが、今回は珍しく「トヨタ」のお店から行ってみました。
    相手をしていただいた営業の方は、愛想の良いメカ上がりの人でした。
    「すみません。今日、偉いさんが来ているので、ちょっとでも仕事しているフリがしたいんです。」とか、
    「いいですねー。マフラー交換されてるんですね。私ら営業は駄目なんですよね。客先に自分の車で
    行くことがありますから・・・。」とか、
    サラリーマンの悲哀を感じる方でした。「・・・お互いがんばりましょう!」と言いたくなりました(笑)

    さて、本題です。
    昨年秋にモデルチェンジしたカローラ。その5ドアハッチバックモデルとして誕生したのが「カローラ 
    ランクス」と「アレックス」です。一応「ランクス」の方がスポーツタイプで、「アレックス」がコミューター
    という区分のようですが、基本的には同じ車です。まあ、見れば分かりますけどね(笑)。
    「ランクス」の顔はセダンのカローラと同じなのですが、非常に似合っています。元々この顔は5ドア用
    なのでは?と思うほどです。ハッチバック好きなら気になるデザインではないでしょうか?
    さて内装ですが、「小さな高級車」となったセダン・カローラと違って、無理のないシックな色使いをして
    います。
    「こっちの方が断然良いね」 とは、僕とTER@KINさんの共通した感想でした。
    居住性は後席まで非常に広く、外見以上に快適です。話によるとシート形状もかなり気合を入れて研
    究したそうで、長距離でも疲れないように考えてあるそうです。この辺りの考えは欧州的ですね。
    ここまで読むと「でっかいヤリス(日本名ヴィッツ)」という印象の「ランクス」ですが、実はこいつには恐
    ろしい武装が容易されているのです。それは190馬力を叩き出す2ZZ−GE(1800cc可変バルタイ)
    エンジンと6速ミッション!!パワーウェイトレシオ=6.0とは、なかなか過激なマシンではないでしょうか。
    後は足の味付けがどうなのか!?ということなのですが、残念ながら1800cc・6MT車の試乗車は県
    内にはないそうです(泣)。まあ、それでも1500ccは用意してあったので試乗してきました。

                   試乗車の詳細
メーカー トヨタ
試乗車 カローラ
ランクス
グレード
ミッション 4AT
スーパーホワイトU
排気量 1496cc(可変バルブタイミング)
駆動方式 FF

    運転席からの視界は良好です。メーター類も見やすく(センターメーターではない!)、エンジンパワー
    もコミューターとして過不足ないレベルでした。
    そしてサスペンション。ロードインフォメーションがあるのは良いのですが、若干車体に揺り返しが起き
    ています。昔のトヨタ車のような「フワフワ感」こそありませんが、スポーツ走行したらすぐに限界が見え
    そうな感じがしました。また、ハンドルも昔ほどではないものの、やっぱり軽めでした。その気になれば
    「指2本でOK」な感じです。
    うーん、コミューターとしては「疲れない」良い車なのでしょうが、走って楽しい感じではなさそうです。
    「偏って」る僕にはもう少し「とんがって」くれても良かったかなぁ。まあ、1800ccは専用のスポーツタイプ
    のサスペンションという話ですから、ひょっとしたら面白いかもしれません。だから、これだけでは評価
    できませんね。

    ホンダの「シビック」も5ドアハッチバックがメイン車種となっています。トヨタも「ランクス」&「アレックス」
    という車を誕生させました。日本の2大メーカーが欧州的な車をほぼ同時にリリースしているところが面
    白いですね。

2. ニッサン
    次は、日本の2大メーカーの座を滑り落ちたニッサンです(笑)。
    最近はルノーのテコ入れもあって、かなり「個性的」な車を作ってきています。
    というわけで、話題作「プリメーラ」を見てきました。

 (1) プリメーラ
      初代からスポーツセダンとしての確固たる地位を築いてきた、現代ニッサンのドル箱モデルがプリメー
      ラです。そして今回のモデルチェンジがシリーズ最大の変更であることは疑う余地が無いでしょう。
      なぜなら、このモデルチェンジで、「堅実」という印象を完全に覆す「今までにない」形へと変貌を遂げ
      たからです。
      まずは一番に目を引くその外観からです。車全体は近未来的な流線型。そして顔はルノー「メガーヌ」
      の匂いがします。「ニッサン」のエンブレムが大型化されたのは「ルノー車じゃないんだ!」というデザ
      イナーの自己主張なのでしょうか?そして後部。ルーフからの傾斜がそのまま最後尾まで続くデザイ
      ンをしています。以前僕が乗っていた「ランティス・セダン」を思い出しました(笑)。もっとも、このプリ
      メーラの方がもっと流線型ですし、はるかに大きいですけどね。
      そう、このプリメーラは大きいのです。前モデルまで「5ナンバー」サイズだったのが、今回から「3ナ
      ンバー」化されたわけです。店の人も言ってましたが、「スカイライン」より大きく見えるぐらいボリュー
      ム感があります。エンジンも2500ccまで用意されていますしね。車格的にワンラックアップという感じ
      です。トヨタの「マークU」とかと同じクラスになったと考えて良いでしょう。
      もっとも、スペックだけ見てたら前モデルの方が良く走りそうですけどね。なにせ、500ccアップして
      30馬力ダウンですから・・・・。それにMTの設定もなくなりCVTのみになってしまいました。まあ、擬似
      6MTモード搭載のCVTは、確かに面白いんですけどね(笑)。個人的にはMTを残して欲しかったです。
      プリメーラを名乗る以上は。
      さて室内ですが、これは広い!!まあ、「3ナンバー」だから当然ですが・・・。でも、実空間以上に広々
      とした印象があります。これはフロント&サイドのガラスが搭乗者に「パノラマ」的に見えるように工夫
      されているからです。その上、トヨタと違ってセンターメーターが遠いですから余計にそう感じます。
      この広さの演出は「マークU」程度では太刀打ちできないモノがありますね。見事です。また、センター
      メーターが運転手向きに配置されているのも見やすくて良かったです。センターメーターそのものを
      やめていたら最高だったのですが(笑)。
      内装で特にニッサンが力を入れたのは疲れ難い「シート」だそうです。ベンツやBMWにも採用されて
      いる「シュクラ社」製のシートを使っているのだとか・・・。トヨタも同じ事を考えているようですが、こうい
      う欧州的発想は良いですね。地味ですが重要なことだと思います。
      なかなか内装的には好印象のプリメーラですが、音楽マニアには優しくありません。センターコンソー
      ルが個性的に作ってあるため、社外品のデッキ&ナビ類はまず搭載できないのです。まあ、こだわ
      らなければ問題はないのでしょうが、ちょっと「デザイン優先しすぎ」という感じがしました。

      試乗車が無かったので、サスペンションを試すことはできませんでした。うーん、前モデルみたいに、
      添乗の店員さんに、
      「どうです?結構、硬いでしょう?スポーツタイプのサスなんですよ。」
      と言って欲しかったのですが・・・(笑)。
      (言われるまで気づかなかったッス。・・・インプレッサの方が遥かに硬いんだもん!!)

 (2) シーマ
     プリメーラの隣に置いてあったので、ついでに見てきました。
     「なんだ、この色は!?」
     展示車は3月までの限定色!薄明るいブルーメタリック!・・・おいおい。(まあ、悪くはないけどね。)
     しかし、度肝を抜かれたのはむしろ内装!!
     超高級!カップホルダーまで考え込まれた一品(250ml缶用にサイズ調整可能!)。前席は電動だし、
     それに、後部座席には何故かVTR端子まである!(何のためにあるんだこれは!!)
     SUVじゃないんだから・・・。
     本当に高級すぎて良くわからん車でした。まあ、僕の肌には合わないと言っておきましょう。
     何せ、根が「庶民」なもので・・・。

   ニッサンは2D的なデザインより3D的なデザインを重視しているようです。プリメーラもシーマも立体的な
   ラインを駆使してデザインされています。それも、先鋭的で洗練された印象のラインです。ただ、これが一
   般受けするかどうかは、今後の売れ行きを見ないとわかりませんね。・・・僕は嫌いではないですが、ちょっ
   とデザインを優先しすぎていると思いました。「昔の反動」というのは邪推かもしれませんが(笑)。

3. ミツビシ ランサーエボリューションZ
    ミツビシは例の「リコール隠し」が発覚して以来、人気が低迷しています。
    まあ、関係者の方には悪いですが、「因果応報」というやつなので仕方がないでしょう。失った信頼を取
    り戻すのは大変でしょうが、「より良い車作り」をして地道にがんばって欲しいものです。

    その影響かわかりませんが、今回行った店の方は愛想良く応対して下さいました。インプレッサで行っ
    たんですけどね(笑)。
    いやー、昔だったら「なんじゃお前は!来る店間違えてんじゃねぇ!!」みたいな目で見られたものです
    が・・・(半分本当)。大変なんですねー。同情する気はないですけど。

    さて、本題です。
    昨年のWRCにおける「ランサーエボリューション」の成績はここ数年の中で最悪のものでした。一部の
    マスコミからは「すでに終わったマシン」とまで言われる始末・・・。
    そして今年、元世界チャンピオンのプライドを背負い、復活を期すために生まれたマシンが「ランサー
    エボリューションZ」なのです!
    この「Z」からボディーが3代目に突入しています。ベースが「ランサーセディア」になったわけです。車
    が大きくなったため車重増加が心配されましたが、GD型インプレッサより軽く仕上げてきました。RSで
    1320Kg。インプレッサのRAが1370Kgですから50Kgも軽いんです。すごい!もっとも旧モデルか
    ら見れば、どちらも50〜100Kgぐらい重くなっているんですけどね(笑)。
    今回のランサーは外見が大人しくなっています。「Y」や「TM」の強烈なエアロ類は取り外され、すっきり
    しています。人によっては「物足りない」と思われるかもしれませんが、僕はカッコ良くなったと思いました。
    ちょっと釣り目な所も「精悍」な感じがしますしね。
    エンジンは伝統の4G63型(2000ccターボ)、280馬力39Kg-mを発生させる超ハイパワーユニット!
    先程、「結構過激」と紹介した「ランクス」の2ZZ−GE型エンジンも、このパワーの前には非力すぎます
    ね(笑)。まあ、相手は世界最強の2000ccエンジンですから仕方がないですけど・・・。
    そして今回最大のウリは「ACD+AYC」です。「AYC」は内輪と外輪を積極的に制御してやることで、車
    を曲げてやろうという装置で、「W」から付いています。今回から装備されたのは「ACD」で、前輪と後輪
    の駆動バランスを積極的に制御してやることで、コーナーリングスピードの向上を図ろうという物です。
    「GTR」のアテーザに近い発想のシステムですね。そしてこれらが組合わさることで、より高い次元の運
    動性を実現しようというわけです。まさにハイテクマシン!もっとも、それこそがミツビシの真骨頂であり、
    「ランエボ」の正常進化なわけです!!
    しかし、僕的にはこれは大した事ではありません。むしろ、驚愕したのはスペックではなくフィールでした。
    シフトの操作感です。あの、GD型インプレッサ以上の「カッチリ」感!6速ではありませんが、このフィー
    ルは素晴らしいの一言です。
    「う!マジ良いぞエボZ!!」
    後はサスペンションの味付けだ!と思ったのですが、・・・試乗車がない!!(まあ、限定車だから仕方が
    ないのですが・・・。)ああ、これではどれだけ「楽しい」のかわからない!
    試せないのは、かなり悔しいぞ!!!!

    てなわけで、「ランサーエボリューションZ」はめちゃくちゃ良いです!僕的にはまだGD型インプレッサの
    「楽しさ」が上ですが、試乗できていたら逆転してたかも・・・。うーん、でも僅差だなぁ。エボのほうが安いし。
    後は、「リコール」が出なければ完璧ですね(笑)。

4. スズキ エリオ
    スズキといえば「軽自動車」ですが、エリオは1500ccの小型車です。位置付け的には、カルタスとスイ
    フトの間のクラスでしょうか?車としては5ドアハッチバックというジャンルに属します。
    コンパクトな車体ですが、中は必要十分な広さがあります。大人が4人、十分乗れるでしょう。また、運転
    席からの視界も問題ありません。・・・外を見てる分にはですが・・・。
    そう、この車はメーター類が見づらいのです。
    通常、メーター類はフロントコンソール上の盛り上がった部分に配置されていますよね。しかし、この車
    はフロントコンソールに埋め込まれているため、メーター位置が低く、見るためには視線だけでなく、首
    を上下に少し動かす必要があるのです。一応、少しでも見やすいようにと、デジタルメーターにしたり工
    夫してるようですが、それでも長距離走ると疲れてしまうに違いありません。
    どうしてこんなデザインにしたのか理解に苦しんでいると、TER@KINさんが発見してくれました。なんと、
    フロントコンソールが左右対象の形なのです!つまり、海外販売車とパーツの共用が可能なわけです。
    そうか、こんな部分でコストダウンしているのか!
    ・・・・・・駄目じゃん!!それってユーザーを無視し過ぎ!
    うーん、近所にしか出かけず、短時間しか乗らない人には問題ないかもしれませんが、僕なら他の車を
    選択しますね。別に割安な車ではないですから・・・。

    一応、補足ですがエリオ最大のウリは「環境性能」です。クリーンな排気ガスを実現しています。これに
    魅力を感じる人にはきっと良い選択となるでしょう。確かに、有害物質排出が規制値の50%というのは、
    すごい事ですから。

5. マツダ トリビュート
    最近、ロータリーエンジン搭載の新型車開発に力を入れているマツダです。
    一時期はロータリー廃止のニュースもありましたが、存続が決まって良かったです。やっぱりマツダは
    ロータリーが看板でしょうから(笑)。
    もっとも、今回紹介の「トリビュート」は従来どおりのレシプロエンジンですけどね。

    「トリビュート」は昨年の秋にデビューした新型SUVです。同時期に出た「エクストレイル」が派手に宣伝
    されたために、ちょっと印象が薄くなってしまいました。デザイン面でも「エクストレイル」の方が、インパク
    トがありますしね。実際、「トリビュート」のデザインは王道ゆえの安心感はありますが、新鮮さでは太刀
    打ちできないでしょう。過激なターボモデルも用意されていませんしね。
    さて、そんな大人しい印象だった「トリビュート」ですが、実際に試乗してみると違って見えました。

                試乗車の詳細
メーカー マツダ
試乗車 トリビュート グレード LX G-package
ミッション 4AT
ピュアホワイト
排気量 1988cc
駆動方式 4WD

    内装は過不足無いレベル。ウォークスルーもあって広々としています。後席は当然折りたためるので、
    荷室も大きく、使いやすそうでした。さすがに「エクストレイル」のように丸洗いOKの素材ではありませ
    んが、普通に使う分には問題はないでしょう。運転席からの視界も良好で、メーター類も見やすかった
    です。個人的にはコラムATは好きではないのですが、ウォークスルーを考えると仕方が無いのでしょう
    ね。(・・・SUVなのですから。)
    試乗車がトップグレードではなかったので、動力性能は期待してなかったのですが2000ccでも問題
    なく走ります。このサイズのボディーを苦にしないのですから、優秀なエンジンですね。
    トップグレードに搭載される3000ccのフォード製エンジンなら、一体どんなパワーがあるのでしょう?
    ちょっと試してみたいと思いました。
    そしてとどめは、サスペンションの出来です。これはかなり良いです。なまじ期待してなかっただけに驚
    きました。
    「これ、SUV!?」
    さすがにスポーツカーとまではいきませんが、ちゃんと車を支えてくれています。「フワフワ」感とは無縁
    の硬めの足で、意外なほどに車がキビキビ動きます。はっきり言って、先程試乗した「ランクス」よりも爽
    快な走りが楽しめるでしょう。(というより、SUVに運動性で負けてる「ランクス」っていったい・・・。)
    惜しむらくは、これだけの運動性能を持ちながら、MTどころかスポーツモードATの設定もないことです!
    十分なパワーのエンジン、素晴らしいサスペンションはあるのに、楽しいミッションがないなんて・・・。
    悲しいなァ。

    「トリビュート」はフォードの技術が入っています。3000ccなんてエンジンが用意されたのも、アメリカ側
    の要望だとか・・・。広いから、それなりのエンジンがいるんでしょうね。
    しかも、向こうではこのサイズで「小型車」扱いなのだそうです。「日本で言うとデミオぐらいの感覚」だと
    か・・・。確かにアメリカの「フルサイズ・バン」とかって、日本なら「マイクロ・バス」ですから、そういう事に
    なるんでしょうね。うーん、怖い国です(笑)。


6. まとめ
    5ドアハッチバックって最近増えましたね。今回紹介した中にも2車種ありますし、以前に紹介した「シビッ
    ク」もこのジャンルです。今までの国産車って4ドアセダンか3ドアハッチバックという車種形態だったの
    ですが、ちょっと傾向が変わってきたみたいです。・・・ユーザーの趣向が変わってきたこともありますが、
    なんとなく各社が欧州市場に本腰を入れてきたせいではないかと思います。何せ、プジョー、ルノー、ゴ
    ルフなどの一般的な欧州車って5ドアハッチバックが主流ですから・・・。
    サスペンションも「フワフワ」感のするセッティングは少なくなったように感じます。これも欧州車に近づい
    ている傾向かもしれませんね。
    僕は欧州車が好きだから大歓迎ですが、かつてのアメリカ車のような「無振動」に憧れる方には面白くな
    いかもしれません(笑)。

    最後に、
    「ランサーエボリューションZ」はすごいですね。良すぎです。噂では「インプレッサ」も年末に「軽量」バー
    ジョンが出るとか何とか・・・。これで「フォーカスRS(2000ccターボ&4WD)」が国内販売されたら、日
    本のラリーファンは「夜も眠れない」ことになるでしょう(笑)。