2002年8月〜10月のレポート(後編)

今回の出撃隊員、TER@KINさん、おぐおぐの2名


1.
トヨタ
 (1) ヴォルツ
      伝統的な車種名が消え、新しい名前に変わる。この動きは一時期「若者離れ」を指摘されていたトヨタがもっとも顕
      著な気がします。少しでも「若者的なイメージ」が薄いと見ると、即、新名称となっているようですね。
      実際、このヴォルツもカリブの後継車として開発されたそうです。とてもそうは見えませんが(笑)。

      ヴォルツのライバルは「フォレスター」だと言われています。SUVでありながら乗用車的な使い勝手の良さがあり、
      高い運動性能も持っているこの車は、デザインが硬派であることもあって多くの若者に支持されています。
      本来なら「RAV4」が対抗車種となるはずだったのですが、クロスカントリー的な車体構成では「フォレスター」の購
      買層をカバーしきれません。そのため、直接対抗できるようなボディを用意してきたのでしょう。
      このヴォルツはフロントにノーズがスラントするデザインを採用しています。これに台形状の吊り目ヘッドライトを採
      用することでデザインを引き締め、硬派なイメージを上手く作っています。
      車幅はなんと1775mmもあり、1800ccの車としては破格の大きさを誇っています。これは、GMとの共同開発車
      であるため、北米市場を睨んだ大きさになっているためなのでしょう。ライバル「フォレスター」が1735mmですか
      ら、並べてみると歴然でしょうね(笑)。価格的に(NA同士なら)近い2台ですが、存在感なら「ヴォルツ」の方が上
      かもしれません。

                 表.試乗車の詳細
メーカー トヨタ
試乗車 ヴォルツ グレード
ミッション 4AT
ブラックマイカ
排気量 1794cc(直列4気筒DOHC)
駆動方式 FF

      「せまい?」
      最初に室内に入った時の印象がこれでした。特に後席はこの印象が顕著です。
      「窓が小さいのか。」
      WillVsの流れをくむかのようなガラス面のデザインによって後席の窓が小さくなっています。これが開放感の無い
      印象を作ってしまうため錯覚として室内が小さく見えているようです。また、北米サイズの車体があるにもかかわら
      ず、室内幅がフォレスターより10mm小さいので、そのギャップもあるようですね。
      もちろん、実際の大きさとしては十二分な広さがあります。大人4人が座っても楽チンですし、多くの荷物も積めま
      す。実用上、困るような事はないと思います。
      運転席はセンターメーターではありません。インパネのデザインはトヨタとしては簡素ですが、僕個人としては好感
      を持ちました。赤色に点灯するメーター類もスポーティーで格好良いですね。
      しかし、実際に走らせてみるとサスペンションは柔らかめの印象があり、乗り心地重視であることがわかります。昔
      のようなフワフワではありませんが、スポーツ走行には耐えられそうにありませんでした。たぶん、切り返しとかで
      挙動が回復しそうに無いです。硬派なデザインをしているのですけどね。見た目とのギャップが、走行性能面でも
      あるみたいです。
      そんなわけで、この「S」を見ただけなら「フォレスター」の方が魅力的に思えました。実用車としても、SUVとして
      も、スポーツ性能でも勝っている要素が見当たらないですからね(笑)。
      もっとも、6MTを搭載しているというグレード「Z」には乗っていませんから、これに乗ったら気が変わるかもしれま
      せん。だって、6速欲しいだもん(笑)!

 (2) カルディナ
      「レガシー」に勝ちたい!そう思っているメーカーは多いですが、それを成し遂げた国産車はありません。ステーショ
      ンワゴンブームに火をつけた車が、そのまま王座に未だに君臨している。これは驚くべきことですね。
      日本一の自動車メーカーを自他ともに認めるトヨタも、「打倒レガシー」を目指して新型カルディナを投入してきまし
      た。2回の敗戦を受けてトヨタが練り上げた「戦略」は何なのでしょう?興味が湧いてきますね。

      「スポーツカーが嫉妬する」
      これが3代目カルディナのキャッチコピーです。2代目でもステーションワゴンとしては脅威的なハイパワーだったの
      ですが、それを凌駕する運動性能によって、「レガシー」を打倒しようというわけです。かつてWRCベース車だった
      「レガシー」相手ですから、走りで凌駕することが最もユーザーに「優秀さ」を訴えられると考えたのでしょう。実際、
      通常の開発ではありえないほどの走行テストを実施して「走り」を煮詰めてきたそうなので、これは期待できそうな
      気がしますね。
      このトヨタの戦略はデザインにも表れています。従来のワゴンのイメージを払拭するようなスポーティーな印象で、と
      ても斬新な感じがしました。特にカーゴ部分が目立たせない事で、軽快感を上手く演出しているのには感心しまし
      た。
      ところで、これだけスポーツカー的なデザインにしてしまって果たして肝心のワゴンとしての機能に問題はないので
      しょうか?荷室を開けて覗いて見ると、何だか前モデルの方が広かったような気がするのですが・・・。最低でも、
      「レガシー」よりは確実に狭いようですけど・・・。うーん、確かに「スポーツカーが嫉妬する」のに十分な広さはあり
      ますけど、これでは「レガシーは嫉妬しない」でしょうね(笑)。まあ、ワゴンに乗っている人でも荷室を満杯にするほ
      ど荷物を載せている人はあまりいませんからね。実用上これでも問題ないのかもしれません。ちょっと個人的には
      納得できませんが(笑)。
      さて、そうなると嫌が上でも、スポーツ性能には期待せざるを得ませんね。何と言っても「ワゴンの本分」を犠牲にし
      てまで求めた性能なのですから。当然、注目は最大出力260馬力、最大トルク33.0Kg-mを誇るターボモデル
      ですよね!
      しかし、残念なことに、このターボモデルである「GT―FOUR」が置いてありません。これはトヨタというメーカーの
      悪いところだなぁ。販売店には廉価版モデルしか置かないので、真のスポーツモデルをカタログにある情報だけで
      判断しなくてはならないのです。これでは肝心の「走りの性能」を吟味することが出来ないじゃないですか!
      ・・・まあ、試乗車は無理でも、せめて展示車ぐらいは置いて欲しいなァ。全店は無理だろうけど、「○○店にはあり
      ますよ。」みたいな体制にして欲しいものです。客にとっては高い買い物になるのですからね。
      とりあえず、お店にあった「ZT」(NAとしては最もスポーティー)というグレードで我慢して、これを観察する事にしま
      した。
      「さすがに良いタイヤだな。」
      215/45ZR17インチのスポーツタイヤを履いています。ブレーキローターも大型の物が入っていました。ストッ
      ピングパワ−に不安はなさそうです。(サーキットとか考えると大有りですけどね。でもこれはレガシーも同じなの
      で・・・。)
      次に店員さんにお願いしてエンジンルームを見せていただきました。
      「さすがNA・・・。というよりは、さすがにトヨタ。」
      エンジンルームは余裕のあるレイアウトがされています。「GT−FOUR」ならここにターボとインタークーラーが入っ
      てくるのでさすがに手狭になるのでしょうが、どこに何があるのかが分かり易いため、整備性は良いような気がしま
      した。この辺りにはトヨタの奥深さを感じますね。
      「しかし、この冷却液タンクは・・・。」
      疑問に思ったのは冷却液タンクです。これが何と半透明な樹脂製だったのです。さすがにちょっと熱対策面で心配
      になりました。僕自身も経験がありますが、樹脂製のタンクは高負荷運転を長時間続けるとひび割れて「漏れを生
      じる」事があるのです。現在のスバル車ではこの部品に金属を多用した物を用いています、これはハイパワー車な
      らば当然の対策なのです。
      「吸気口も熱の事は考えていないのか・・・。」
      「レガシー」はラジエータ上部までシュノーケルを付けることで常温の空気を吸気するようにしているのですが、カル
      ディナの吸気口はラジエータ後方に存在しています。つまりラジエータで加熱され膨張した空気を吸いこむしかない
      わけです。これではラジエータが加熱してくるとパワーが低下してしまうかもしれません。
      「うーん、一発勝負なら、ひょとしたらカルディナの方が速いかもしれないが、耐久走らせたらレガシー有利だな。」
      とりあえず、そんな感想を抱きました。まあ、どちらも「速すぎるワゴン」であるのは事実ですけどね(笑)。
      
      そう言えば、某自動車雑誌の中で、ドリキンこと土屋圭一氏が「この程度ならスポーツカーは嫉妬しない」と言って
      おられました。彼に言わせれば「速すぎるワゴン」でも「スポーツカー」とまでは言えないようです。

 (3) ランドクルーザー プラド
      今、日本車で最も盗難率の高い車がプラドです。それだけ、海外でも人気の高い車なのだと言えるでしょう。この
      人気車種がモデルチェンジしたというのですから、見に行かないわけにはいきませんね(笑)。

      現在、ランドクルーザーという車は「プラド」「シグナス」「100」「70」の4種類がラインナップされています。この中で
      「70」は本来の「ランドクルーザー」と言えるハードなクロカンですが、残りの3種類は乗用車としての使い勝手も考
      慮した設計になっています。「プラド」はこの中でエントリーモデルとしての位置付けにある車なのです。
      エントリーモデルというと小さい印象がありますが、「プラド」は十分に大きな車です。全長4715mm、全幅1875
      mm、全高1855mm(5ドア)は国産乗用車としては極めて巨大な部類に入ります。道路事情の悪い所ではちょっ
      と取り扱いがタイヘンそうですね。
      そのためか、CMでも「都市の人間は飼いならされている・・・」と言い、自らを「飼いならされない」と称しています。
      よっぽど都会での使い勝手が悪いのでしょう(笑)。
      プラドは5ドアと3ドアの2つのボディを用意しています。前車は3列シートで最大8人乗りですが、後者は2列シート
      の5人乗りになっています。先代の傾向から考えると荷室容量の多い5ドアの方が主流になりそうですね。
      デザインは、フェンダー部分にはみ出るように構成されたヘッドライトが印象に残ります。後は、ひたすらその大きさ
      に圧倒されてしまいました・・・(笑)。

                       表.試乗車の詳細
メーカー トヨタ
試乗車 ランドクルーザー プラド グレード TZ
ミッション 4AT
ライトグリーンマイカメタリック
排気量 3378cc(V型6気筒DOHC)
駆動方式 4WD

      これだけ大きく高い車だと死角が多いような気がするのですが、乗ってみると意外と大丈夫な事がわかります。い
      え、もちろん死角はあるのですが、車体前直下と左側面直下を同時に確認できるコーナーミラーや、後部のCCD
      カメラなどの装置があるので、これらを使えば思っているよりは楽に見きりが出来るのです。さすがに良く考えられ
      ています。感心しました。
      動力性能は車体が大きいので「パワフル」とはいきませんが、特に不満の無いレベルでした。それより驚いたのが
      サスペンションです。試乗車には室内にあるダイヤルでショックアブソーバーの減衰力を調整できるという装置が
      あったのですが、これを「スポーツモード」とすると・・・。
      「うわ!これは!」
      フワフワ感が消え、いきなりスポーティーな足に変身してしまったではありませんか!!それも、割と良い感じで
      す。SUVで、これだけの足回りを体感できるとは・・・「トリビュート」以来の衝撃です!
      「スポーツモードだと、ちょっと硬めじゃないですか?」
      「いえ、むしろこれぐらいの硬さの方が好みですから。」
      どうも僕らは一般と好みが違うみたいです(笑)。一般には「コンフォートモード」に近い方が受けが良いのかもしれ
      ません。とりあえず、16段階で調整できますから、きっと好みの硬さに巡り会えるでしょう(笑)。
      このようにハイテクな足回りを持っている「プラド」ですが、室内もお金がかかっています。豪華な木目調パネルや
      本皮シートも用意してあります。また、車体の大きさどおりに中も広いので、荷物もたくさん積めそうでした。
      「さすがに良い車だなァ。」
      280万円〜400万円もする高価な車なのですが、値段だけの価値はあると思います。ちゃんと盗難防止装置も全
      車に標準装備ですしね(笑)。


2.日産 フェアレディZ
   日産が満を持して送り出した新型Z。長期政権だった先代の発売が終了したのが2000年だったので、2年のブランク
   があった事になります。ゴーン社長の肝入りと言われるほど力が入っているそうなので、当然、見に行くしかないでしょ
   う!

   新型Zは2001年の東京モーターショーに出展したプロトタイプと、ほとんどデザインを変更されないまま発売されました。
   低く幅広な車体が佇む姿は、なかなか迫力があります。台形のヘッドライトは精悍でありながら攻撃的ではなく、紳士的
   な印象を与えてくれます。ここから三角のテールランプまでのラインは非常に美しく、プリメーラ以降の日産車に共通す
   るデザインが、ここに結実しのではないかと思いました。これは、かなり格好良いと思います。
   ただ、全体のフォルムが今風の車であるため、往年のZのようなロングノーズに憬れる人には受け入れられないかもし
   れませんけどね(笑)。
   ボディーは2シータークーペのみで、全車後席は存在しません。Tバールーフの設定もありません。しかし、このままで
   も十分にプレミアム性の高い車だと思います。直に見ると「おぉ!」と思わせる存在感がありますから(笑)。
   内部のデザインも凝っています。銀色と黒色を効果的に使った配色で、メタリックでありながら落ち着きを感じさせます。
   高級オーディオを見ているような気になりますね(笑)。また、このインパネのデザインを崩さないように、扉に導風口を
   延長しているのには驚きました。デザイナーのイメージを本当に忠実に再現しているのだと思います。
   しかし、ちょっと作りが安っぽい気がしますね。デザインは各部まで見事なのに、ナビの蓋や灰皿などを開ける感触とか
   が、ちょっと気になるのです。少し引っかかりがあるような・・・。まあ、気にしなければ問題ないのでしょうけどね(笑)。
   しかし、無視できないのがサイドブレーキの位置です。これが何故か運転席から遠い!不思議なことに助手席側にある
   のです。
   「ひょっとして北米重視?」
   たぶん、そうなのでしょうね。フェアレディZの北米での人気は「伝説的」な領域ですから、今回の新型も販売台数の大
   半は左ハンドル車となるでしょう。それで、サイドブレーキも左ハンドル用の位置に配置したのだと思われます。
   うーん、悲しいなぁー。車体価格を抑えるのは良いけど、こういう部分は各国で仕様を変えるか、どこの国でも問題無い
   ようなデザインにして欲しかったなァー。個人的にはかなり残念に思いました。
   そして、もう一つ残念だったのがエンジンです。パワーは最高出力280馬力、最大トルク37.0Kg―mと十分なのです
   が、エルグランドと同じV型6気筒3500ccエンジンをそのまま載せてしまうのはどうかと思います。NAのスポーツカーで
   レブリミットが6500rpmでは悲しい気がするのですけど・・・。(今時は、ターボ車でも8000rpm近く回るのだし。)
   足回りにはブレンボのブレーキがついているし、6速MTも選べる。でも、肝心のエンジンがミニバンでは悲しい気がしま
   すね。日産はスポーツカー用のエンジンを他に持っているのだから、そっちを載せれば良かったのに。まあ、さすがに
   直6のRB26DETTはスペース的に無理だろうから、直4のSR20DETとか・・・。
   確かに、プレミアム性を考えれば(特に北米での)排気量の大きな方が格が上がりますから、現行車で正解なのでしょう
   けど、運転を楽しむスポーツカーとしては少し違和感を感じてしまいます。
   とりあえず、個人的には、噂されている「ターボZ」に期待かな(笑)?
   

3.ホンダ アコード
   日本ではフィットが好調なホンダですが、北米ではアコードが主力車種となります。つまり、この新型アコードもホンダに
   とってはドル箱モデルなのです。当然、開発にも力が入っています。今やトヨタに次ぐ国産自動車メーカーとなった会社
   の本気モデルですから、やっぱり、見ないわけにはいきませんよね(笑)。

   アコードというと細く横長の「鋭い」ヘッドライトが印象的ですね。今回の新型もそれを踏襲したデザインをしています。
   テールランプも先代に似ているため、一見、「本当に新型?」と思ってしまいました。まあ、逆を言えば、「アコードらしさ」
   を継承したデザインなのですから、これはこれで良いのでしょうね。
   新型はシルエットが先代に似ているといっても、機能面では大幅に進化しています。特に空力面での改善は驚異的で、
   なんとCD値0.26を達成しているのです!並のスポーツカーでもこんな数字はありえないのに!!
   「うわ。アンダーカバーまで付いているし。」
   整流効果を考えれば、当然このパーツは必需品ですね。さすがにホンダは手を抜きません。
   しかし、「空力」というとバブル期に流行った妙に屋根の低いセダンを思い出しますね。あの手の車は、スタイリングは良
   かったのですが、居住性(特に後席)は最悪だった事が記憶に残っています。しかし、このアコードではそんな事はあり
   ません。スタイルとパッケージングがキチンと両立されているところが見事なのです。何と言っても北米の大柄な人達に
   売ろうという車なのですから、日本人が「狭い」と言うような車だと話にならないのです。
   「うん、広い。」
   後席でも当然ゆったりとくつろげてしまいます。安全への配慮もばっちりで、中央シートまで3点式シートベルトになって
   いました。まさに「お手本のようなセダン」ですね。
   もっとも、この中央シート用シートベルトが後席を倒して荷室とつなげた時に、引っ張られて「みっともなく」伸びてしまう
   のはどうにかして欲しかった(笑)。まあ、安全性と秤にかければ、許せるレベルの事だとは思いますけどね。
   ここまで書くと新型アコードは「基本を煮詰めたオーソドックスなセダン」という印象が強いかと思いますが、実はそれだ
   けではなく、この車にはハイテクな装備も用意されています。最近の日産車に「キーを使わずに車を動かせる」というシ
   ステムが搭載されていますが、あれと同じような機能「スマートカードキー」システムがオプションにあるのです。(24TL
   には標準。)
   ちょうど名刺ぐらいの大きさのカードを持って車に近づくと、勝手に鍵が開き、そのままシートに座ってツマミを回せばエ
   ンジンをスタートできます。これはひじょうに楽チンです!特に夜間に車に乗る時は、もう大助かりですね。
   もっとも、こういった一連の作業に「儀式」的な喜びを持っている一部のマニアには受け入れられないでしょうけど(笑)。
   他にも、「インターナビ・プレミアムクラブ」という「専用ナビ」を購入するだけで無償利用できるネットワークサービスも準
   備されています。これには色々な情報サービスが含まれているのですが、とりあえず、内容以上に「無料」というのがス
   ゴイ!「カラオケ」でがんばっているメーカーもあるみたいですが、「無料」には勝てないでしょう(笑)。最も、携帯電話を
   介するそうなので通信費が別途必要みたいですけどね。
   以上のように、とんでもなくハイテクなアコードですが、インパネのデザインは意外にすっきりとして落ち着いています。
   オーディオが専用タイプなので、音楽マニアは悲しむかもしれませんが、デザインそのものは機能的です。
   うーん、本当に完成度が高いなぁ。欠点らしい欠点がないじゃないか。そんな事を考えていると、いきなり店員さんがス
   ゴイ事を言いだしました。
   「実はわたし、この車は好きじゃないですよ。」
   オイオイ(笑)。店員自らが言うかな、普通。
   「今までのホンダ車と違って窓が高くなってしまったんですよ。」
   窓が高い?
   「今までのホンダ車だとガラスとドアパネルの境目が肩より下にあったのですけど、この車は上になってしまったんです
   よね。」
   うん?確かに・・・。特に後席は高いかも。
   「これじゃ他のメーカーさんみたいですよね。」
   それはト○タですか(笑)?でもまあ、厳しい側面衝突に対する基準を考慮すれば、この設計の方が正しいのでしょう
   ね。店員さんの言うように、開放感はなくなりますが・・・。
   「それに、このドアミラーにあるウィンカー。これも好きになれないんですよね。」
   あ!それは確かに(笑)。デザインとしてはともかく、僕の会社の近くにある狭いトンネルを考えると、こういう「割れ物」
   付きドアミラーはヤバ過ぎる!
   「前のモデルではドアミラーウィンカーはオプションだったのですが、この車は全車標準なんですよ。」
   うーん、それは許せないなぁー(笑)。まあ、夜間、車の幅を他の人に知らせる意味では良い装備なのでしょうけど、最
   も当てたり擦ったりし易い部分に、最も「壊れやすい」部品が付いているのだから、嫌がる人もいるだろうなぁ。(現にこ
   こに居るし。)
   車の進化は疑いようの無いことですが、個人的な好みのレベルでは色々不満が残るようですね。まあ、ある意味これ
   は「大衆車」の宿命なのでしょうが・・・。

   実はアコードは「ユーロR」を目的に行ったのですが、タイプ別で発売時期がずれているらしく、この時は置いていませ
   んでした。
   「ユーロRより、セダンの2400ccの方がトルクがあるので面白いですよ。」
   件の店員さんはおっしゃっていましたが、やっぱりスポーツモード付き5ATでは6MTの魅力に勝てません!あの空力
   ボディにインテグラ・タイプRのエンジンが載るのですから面白そうですよね。やっぱり。


4.アルファロメオ 156GTA
   GTAはグレード名です。しかし、ただのグレード名ではありません。この名を持つマシンはアルファロメオが技術の粋を
   詰め込んでいる事を意味しています。日産でいうなら「GT-R」、ホンダで言うなら「タイプR(ユーロR)」、スバルで言うな
   ら「STi」、三菱なら「MR」もしくは「エボリューション」、そう、メーカーチューンドマシンなのです。
   それも、数々のレーシングシーンにおいて栄光をもぎ取ってきた伝説的ブランドなのです。
   これは、見に行かねば!!

   156GTAはその名の通り、156をベースにチューニングを施したマシンです。そのデザインは一見しただけではノーマ
   ルの156とそれほど差があるようには見えません。施されたエアロパーツも控えめなデザインですし、リアにウィングも
   ありませんから、シルエットだけなら、本当にただの「アルファロメオの4ドアセダン」なのです。
   しかし、このホイールとタイヤは・・・。
   「でかい!」
   そして、ホイールの中にはこれまた大きなブレーキローターがおさまっています。ここまで見ると、「こいつは速い!」と確
   信してしまいますね。
   運転席はひじょうにスポーティーです。調整機構の多いバケットシート、円を基調にデザインされたメーター類。どれもこ
   れも一級品です。
   「このミッション。ものすごく良い!」
   搭載される6速MTはカッチリ感が高く、ギアを入れた状態でぐらつきません。クラッチも特に重くは無いので運転は楽そ
   うですね。もっともステアリングギアレシオ11:3という恐ろしいハンドルですから、かなりの慣れが必要でしょうが(笑)。
   エンジンは、V型6気筒24バルブの3200cc。NAながら、最高出力250馬力、最大トルク30.6Kg―mを発揮します。
   数字的には国産車を見慣れた目には大した事ありませんが、2000rpmの時に6速から加速できるほどのトルクを持っ
   ているそうなので、相当に扱いやすいエンジンのようです。これはすごいなぁ。そして、オイルクーラーも設置されていま
   すから、熱対策も万全のようでした。
   「このエキマニ、鏡面加工されとる!」
   これは感動しました。こういうところが、クラフトマンシップなのでしょうね。普段は見えない部分にも、こんな丁寧な仕事
   がされているのですから!
   しかし、この車は価格がとんでもなく高いです。車両本体だけで540万円以上もしてしまうのです。確かにそれだけの内
   容はありますが、現実にFFスポーツにこの価格を出せるでしょうか?たぶん、戦闘力だけなら半額の「インテグラ・タイ
   プR」の方が上でしょうし、高級さをメインとするなら50万〜100万安い価格で「レジェンド」が買えます。駆動方式にこ
   だわらなければ「BMW 330i」も競合してきますよね。(そして、このクラスならFRの方が速いでしょうし・・・。)
   こういう事を考え出すと、とても選択できない車なのです。それとも僕が「庶民的」すぎるのかな(笑)?
   とりあえず、この車を買うという事は価格以上に「贅沢」な事なのだと思いました。
   
   実は156GTAを最初に見たのはアルファロメオのお店ではなく、東京モータショーでした。当時は147の発売直後だっ
   たので、多くの人が147に群がっていました。その片隅で、この156GTAは忘れられたようにポツンと置いてあったの
   です。
   「こんなスゴイ車なのに誰も見ていないなんて!」
   一緒に会場を回っていた友人一同で呆れてしまったものです(笑)。
   まあ、今の日本はミニバン&小型車全盛時代ですから、スポーツカー&スポーツセダンなんて見向きもされないので
   しょうね。



このレポートは、本当はもっと早くに完成予定だったのですが、色々あってずれこんじゃいました(泣)。
次回は、もっと早くに書き上げます!!絶対ですよ!
だって、次回は「インプレッサ」「S3」「ヴィーマック」の超豪華版(?)なのですから!!

と言いつつ・・・「エボ[が出るまでに書き終わるのか?」と思っている自分が同時にいるのでした(笑)。