溝切り機で腰痛になった患者さんがありますので考察してみました。
50歳代、男性、農業、時々来院
いつもの、肩と腰
腰は両側、足のももが、痛いので診てほしい。
うつむき時に右の足が長いが、いつもより少ない
可動を調べると、両側の仙腸関節の動きが悪い。
仙骨を使って両側を調整。
首の1番2番、腰の1番5番を調整。
足のももを触診すると、筋状に筋肉が硬直している。
股関節や足の関節、筋肉を調整。
帰りには、楽になっている。
いつもと違う症状なので、お話していると、
脱水に気をつけているし、休憩もしているんですが、
娘さんが迎えに来て、話していると、溝切り機に何日も乗っていたそうです。
溝切り機は、自転車のような乗り方で、体重により田に溝を切って進んでいく機械だそうです。
両側の仙腸関節がずれているのが特徴だったので
溝切り機のシートで、仙骨が押されて、ズレたのだと考えました。
しかし、仙骨の先、尾骨には、問題がありませんでした。
また、男性は、坐骨の幅が狭く、シートに仙骨が当たりにくく、仙骨が押されたとは、考えにくい状態です。
シートに座った状態を考えると
坐骨に広がるような力が加わっています。
この力が、腸骨を伝わり、両側の仙腸関節に負担をかけ、ズレが生じたと考えられます。
溝切り作業では、両足でバランスを取り浮かすので、足のももに負担がかかり、痛みが出たと考えられます。
農機具は、体を使うので、無理は禁物