カイロで健康

温水床暖房

新築、リフォームで温水式床暖房が多くなってきたようです。
長時間寝転がったり、就寝することで、頭痛などの症状が、診られるようになってきましたので考察してみました。

■はじめに

30才代、女性、主婦
慢性の頭痛、右耳の閉塞感、肩首痛
接骨院、鍼灸院に通ったが、良くならないので診てほしい。

症状と結果

問診時に、温水式床暖房で寝ているので原因かもとお話しました。
触診で、背中が腫れや浮腫は診られない。
うつ向き時、右足が10mm短く、骨盤を調整。
首の骨1番(このズレが大きい)5番を調整。

2回目、7日後、頭痛が全体から頭頂へ減ってきた。
耳の閉塞感は良くなっている。
肩首は、だいぶ楽になった。
畳で寝るようにしても大丈夫。
うつ向き時に、右足が5mm長く前回と反転している。
骨盤と、首の骨1番を調整。

3回目、14日後、前回の4日後から頭痛は大丈夫になった。
体調もよくなってきた。
全体を調整して、施療完了。

あとがき

床寝で背中の浮腫は、触診されませんでしたが
すぐに畳に変えてくれたので、早く改善できたと考えられます。

頭痛が良くならないので、精神的にも落ち込んでいました。
3回目では、良くなっていたので、体調が悪く頭痛が出ていたと
実感されて、笑顔を取り戻した症例でした。

メルマガ 948号

低温やけどのグレーゾーン

温水式は温度が42℃以上にはならないので低温やけどの心配がほとんどないようです。
そのため安全だと思い、長時間寝転がったり、就寝してしまうようです。

健康から低温やけどになるまでの間は、グレーゾーンがあります。
そのグレーゾーンで、頭痛・肩こり・腰痛・筋肉痛・体調不良などの症状が、発生していると考えられます。

床暖房だけでなく、いろいろな加熱を、体に加えた状況でも、グレーゾーンによる健康トラブルが生じる可能性があると考えられます。


温度差は、5℃以内が安全

グレーゾーンを、夏バテから考えてみました。

夏バテしない温度は、外気温が、30℃だとすると、室内が25℃と温度差が、5℃程度が良いようです。
冬の室温を26℃として温水式温度が42℃だとすると、床に接している部位は、16℃も温度差があり、夏バテ状態になる可能性は十分あると考えられます。

日本では床暖房の床面温度の基準は、無いようです。

ISO(国際標準化機構)DIN(ドイツ連邦規格)では、29℃以下が推奨値とされているようです。
この条件では、冬の室温を26℃としても床面温度29℃は、温度差3℃となり、夏バテ状態には、なりにくいと考えられます。

お風呂の場合、42℃は、

10分でヒートショック、熱中症、脱水症状を引き起こす危険があるようです。
お風呂の条件とは異なりますが、床で就寝した場合、かなりの温度になることが予想されます。
そのため、熱中症、脱水症状前の状態になって健康を害す危険性があると考えられます。

床暖房は、長時間寝転がったり、就寝すると背全面加熱になるので、気をつけましょう。

カイロで健康
「臨床」