カイロで健康

頭痛

尻もちで慢性頭痛を引き起こしていたと思われる症例です。


尻もちは胸腰移行部が圧迫骨折する

尻もちをついて圧迫骨折をする部位は、胸腰の骨移行部と言われる、背中の骨11番から腰の骨2番に生じます。
症例では、骨折痕は触診で診られず問題ありませんでした。

■はじめに

70歳代、女性、自営業、立ち仕事
慢性の頭痛で、毎日頭痛薬を服用している。左膝も痛い。

・症状と結果

うつむき時に左足が10mm長い。
左仙腸関節、腰の骨3番、首の骨1番2番を調整。後頭骨、左膝も調整。
特徴は、尾骨が左へ大きくズレている。
お話していると
昔、階段で滑って尻もちを着いた記憶がありました。

2回目、4日後、明くる日から頭痛薬を飲まずに大丈夫になりました。
膝も仕事していて気にならなくなりました。

・あとがき

尻もちを着いたときに、尾骨と首の骨をずらしてしまい、慢性頭痛の症状を出していたと思われます。

メルマガ667号

尻もちで尾骨と首の骨1番のズレ

今回の症例は、骨折まで至らなかった。
しかし、お尻を打った衝撃で、尾骨がズレたと思われます。
さらにその衝撃が、背骨を伝わり首の骨1番と後頭骨にズレを生じさせたのではないかと思われます。


硬膜の付着と頚神経叢の皮膚支配

患者さんの慢性頭痛は、肩から頭の後ろが痛む事から、首の骨神経叢の皮膚支配と思われました。
その神経は首の骨1番神経で、後頭骨と首の骨1番の間から出ます。
首の骨1番のズレが大きかった事からも、首の骨1番と後頭骨に問題があったと考えられます。

背骨を走る神経は、硬膜という袋に包まれています、その硬膜は、上は後頭骨、下は尾骨へだけに付着しており、その間は自由になっています。
症例では、尾骨のズレが大きい事から、硬膜、さらに後頭骨へ影響を与えていたのではないかと思われます。

頭からは、離れている尾骨が頭痛に影響を与えたと思われる症例でした。

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