「お風呂場で…」  第27話
 そうか。金パチ先生だ。
 ふとそう思った。
「そうか…。先生は、先生なんだ…」
 彼女は私を見た。
「先生は先生なんだ。先生は先生らしくあるように徹底的に教育されて、 先生も先生らしくあるようにしてきた。
生徒はなんだかんだ言っても、言うこと聞かなくても
ホントは『いい子』だから、先生も信じて、信じ続けなきゃいけない
先生と生徒の信頼関係はだから信じることなんだ…」
 彼女は私を見た
「先生が道徳の時間で基本的人権について教えてくれた時に私は素晴らしいことだと思った。
うちに帰ってお父さんに言ったら、なら義務の履行は習ったのか?と聞かれた
平等について習ったとき、お父さんは男と女の違いや人と人の持っている事情は考えなくて良いのか?と言われた
戦争と平和についても、お父さんは戦争が起こった当時の世界情勢は習ったのかと聞いた。
差別についても、それは民族差別と人種差別の違いは、そもそも差別とは何か習ったのかとお父さんは聞いた。」
 私は気づいたことを話し続けた。
「あの時、私はお父さんにひどいことを言った。
どうしてそんな風に言うのか分からなかったし、
お父さんみたいな人がいるから駄目なんだって思って、傷ついたしショックだった…」
 すぐ近くに住むお父さんのことを思った。

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