「山の中でひとり!」 第13話
たき火の周囲に松の枝を置いて風よけを作った。同時に火の熱で枝が乾燥して燃料になる。 火の周りでは時間はゆっくりと流れる。 炎天下の車に置き去りにされた事、ジャガイモの芽や青梅を無理矢理食べさせられたこと、トイレの洗剤と入浴剤、突然山の中で捨てられたこと… 段々直接的になってくる手段。 多分家に帰れたとしても、次はないと思う。 それでも私は家に帰る。 だって、子供は親元に帰らなくちゃならないものだから… 無理したせいか、少し熱っぽい。なんだか、ひどく気怠い。
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