「山の中でひとり!」  第13話
ee1dc88a27-1217164471.png  たき火の周囲に松の枝を置いて風よけを作った。同時に火の熱で枝が乾燥して燃料になる。
 火の周りでは時間はゆっくりと流れる。
 炎天下の車に置き去りにされた事、ジャガイモの芽や青梅を無理矢理食べさせられたこと、トイレの洗剤と入浴剤、突然山の中で捨てられたこと…
 段々直接的になってくる手段。
 多分家に帰れたとしても、次はないと思う。
 それでも私は家に帰る。
 だって、子供は親元に帰らなくちゃならないものだから…

 無理したせいか、少し熱っぽい。なんだか、ひどく気怠い。

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