お父さんがまだおうちにいた頃の夢を見た。
お母さんはいつも何かをしていた。私はそれが何か分からなくて、困惑する。
だから、何をしたいのかを聞いてみた。
「私たちはね、収穫したリンゴをみんなで食べようとしているの。」
私は困惑する。隣のおじいちゃんが言っていた話と違う。
「あげるくらいならスーパーで売る方が良いと思う。そうやってお金を儲けるべきよ」
「それはさもしい考えよ。みんながお金がある訳じゃない」
「お金が有れば、そのお金でリンゴ畑を増やして、お金のない人を雇えるじゃない。そうすればその人もリンゴが買えるわ。」 「貴女はその人に奴隷になれと言うの?」
「働きもせず物をもらうのはおかしいわ。お母さんはその人に物乞いになれと言うの?」
悲しそうにお母さんは私のリンゴを取り上げた。
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