「山の中でひとり」 第68話
おばちゃんに抱きついて謝りながら泣いた。
落ち着くとおばちゃんは私の顔を拭いて、優しく抱いてくれた。タカヨシ君は手を握ってくれた。
とても申し訳なくて、許して欲しい気持ちで一杯になった。
みんな優しくて思いやりのある人たちばかりだ。
私は泥の中でのたうち回りながら、自分だけでは飽きたらず、差し伸ばされたみんなの優しい手まで泥まみれにする。
みんなの手は綺麗で、柔らかくて、優しい…。
だから、お願いです。
もう許して下さい。
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