「山の中でひとり」  第81話
cd3120eea4-1227317214.png  誰もいない隠れ家で私は縮こまって過ごした。髭のおじさんが来ると手錠を外してもらえたけど、脚が震えて逃げられなかった。
 その日は座っただけで粗相をしてしまうようになって、シーツを汚してしまって殴られた。

「頭を使え」
 キーホルダーで顔をぺしぺしと叩きながらおじさんは言った。
「これはキーホルダー。鍵束を振ると武器になる。突ける。極められる。使い方次第で色々使える。便利だ」
 確かに、便利なんだろうと思った。考えなきゃ…。

 纏わり付いた私のお尻のすえた臭いと新鮮な生臭さ。私を壊したキーホルダー。棒状の物。

 あぁ、そう言うことか…。
 綺麗にしなきゃ…。

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