「山の中でひとり」  第92話
200d1fde74-1229173545.png 「ごめん。」
 エディカルは私を抱きしめて謝った。
「ティーチャーに大体聞いてた。何とか誤魔化そうと思ってそればっか考えてた」
 あのお節介親父め。
「随分、なんて言おうか悩んだ。手紙のスペルが間違っていたから上手いこと誤魔化せると思った。ごめん…。傷つけた。」
 一言一言、言葉を選びながらエディカルは話した。子供の戯言ですませば良かったのに、エディカルは言葉を選んでくれた。
「お前の気持ちは嬉しいし、お前は良い奴だけど…、正直無理だ。」
 私はエディカルの胸に顔を埋めて泣いた。
 それから二人で日向でお昼寝をした。エディカルはずっと一緒にいてくれた。

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