「山の中でひとり」 第92話
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「ごめん。」 エディカルは私を抱きしめて謝った。 「ティーチャーに大体聞いてた。何とか誤魔化そうと思ってそればっか考えてた」 あのお節介親父め。 「随分、なんて言おうか悩んだ。手紙のスペルが間違っていたから上手いこと誤魔化せると思った。ごめん…。傷つけた。」 一言一言、言葉を選びながらエディカルは話した。子供の戯言ですませば良かったのに、エディカルは言葉を選んでくれた。 「お前の気持ちは嬉しいし、お前は良い奴だけど…、正直無理だ。」 私はエディカルの胸に顔を埋めて泣いた。 それから二人で日向でお昼寝をした。エディカルはずっと一緒にいてくれた。
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