「山の中でひとり」  第102話
490a8d0237-1230466906.png 「みんな並んでるから、僕の分も貰ってくるね。それ食べてて!」
 そう言ってタカヨシ君がお店に並びに行った。タカヨシ君を待っていようと思ったけど、止まらない。なるほど、これは地獄の番犬も夢中になるおいしさだ。
 ほふほふしてたらサトシ君がやってきて、私の手をはたいた。
「おまえ、ちょっとつきあえや」
 地面に落ちたたこ焼きを発泡スチロールの皿ごと踏みにじって言った。
「嫌よ」
 冷静になれ。と自分に言い聞かせる。
 サトシ君はたこ焼きの皿を蹴り飛ばした。
「だったら、タカヨシがこうなる。」
 段々と怒りで冷静になっていく自分がいた。

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