「あなたに許してほしい」 第19話
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肌がひりひりとした。 私は自分が吐いたことを思い出して飛び起きる。 「起きた?その様子だと自分のしたこと覚えてるよね?」 言い訳が出来ない。さっちゃんは一部始終を見ていた。全身が震える。 「だらしないわね…。友恵ちゃんはあなたの耳を嬉しそうに食べたわよ?」 さっちゃんは私が吐き戻した友恵だった物を踏みにじった。 「もういい加減にわかったでしょ?私は許してほしいの。だから早く私を殺して…」 意味がわからなかった。震えが止まらない 「ダメなら良いわ。殺してくれるまで、友恵ちゃんを細切れにしていくだけよ。 私はあなたに許してほしいの。だから、あなただけ生きていればそれでいいの。」 さっちゃんは私の前に座り込んだ。シャツがはだけている。胸元に何かの鍵。 「別に友恵ちゃんは重要じゃないのよ。あなただけ生きていればそれでいいの。 もちろん、すぐに死なないように努力はするわ? だから、次は足の指。その次は耳。その次は手のひら。その次は鼻…。もし途中で友恵ちゃんが 死んだらここで解体してあげても良いわ?あの子が死んだら会わせてあげる。 でも、生きているうちは声も聞かせてあげない。もしかしたら友恵ちゃん以外の誰かかもしれないわよ? そうかもしれないわよ?そうだったらいいのにね?」 さっちゃんは微笑みながら言った。そして私に何かを差し出した。 「これは本物よ?わかるわね?」 握りしめたさっちゃんの手から少しずつ血がにじんだ。
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