「?」  第7話
「きんたりょう飴…?」
 私は目の前の建物に掲げてある看板を見た。老婆は私の顔に指をかけて、私を持ち上げていった。
「あの建物は私のもの。あそこにある一切のものは私のもの。あなたもここにいる限り私の物です」
「おばさん儲けましたね。この建物はきんたりょう飴の製法特許で建てた物でしゅか。確かに、きんたりょう飴は新機軸でしゅ。でも、私のお母しゃんも考えていた物です。もしかして、あなたは私を売ったお母しゃんではないのでしゅか?」
 老婆は特に事も無げに言った
「あなたを深いわけがあるのです。けれどそれを説明することは出来ない相談です。」
 老婆の指が私の中で蠢く。
「一つだけ教えましょう。母親には選択肢が与えられるのです。母親になるか、女になるか…。あなたにも選択肢をあげましょう。ここにはお医者様がいます。医者に行くか、行かないか。」
「わかりました。お母しゃんに捨てられるのはこれで2度目でしゅね」

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