「?」 第8話
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「ところであなた。その左腕はメメクラゲに噛まれた物ね?右手で静脈をつなぎ合わせないと、血が止まらないでしょう?」 お母さんはすごく優しな声でいいました。 「はい。だから、わたしにはお医者様が必要なのでしゅ。」 「では、静脈をつなぎ合わせる為の右手はいらないのね?」 「そんなこと…」 「では、服を落ちないようにするための左手はいらないの?」 「おかあしゃん、わたしは…」 「私はいらないのね?」 お母さんは私を地面に投げ捨てました。頭を打って軽い脳しんとう。動けない。 「金太郎飴をね、折るとね。ポキンって音がするのよ?」 お母さんは右手の指を一つずつ履き物のカカトで踏みつけました。ポキン。 「では、ごきげんよう」 お母さんは左手の指を一つずつ履き物のカカトで踏みつけました。ポキン。 「達者でなぁ」 お母さんは私の両手を何度も何度も履き物のカカトで踏みつけました |