まるで身体の感覚の全てが心臓に集まったような、 
 まるで心臓が止まってしまったような、鋭い痛み。
 呼吸が乱れる。目が開く。めまい。 
 そしてゆっくりと襲ってくる激痛。 
 出資者さんが私のお腹に手を捻り込む。 
 その圧力から逃れるように手とお腹の隙間から腸が出る。 
 激痛。絶叫。 
 叫びながら胃液を吐き出す。胃を握られた様な感覚。 
 感覚だけじゃない。実際に握られている。 
 吐き出した胃液が傷口をやく。 
 ゆっくりと引き出された手の中に私は私の胃の一部を見た。 
 ふっと、気が遠くなる。 
 遠のく意識の中で何故か女の子の泣き声を聞いた。 
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