天女花を求めて大峰山行
【日 時】 2003年7月5日(土)
7月6日(日)
【行き先】 大峰山系、弥山、八経ヶ岳
【コース】 天川川合−栃尾辻−狼平ー避難小屋ー弥山小屋ー八経ヶ岳ー弥山頂上ー避難小屋ー栃尾辻ー天川坪内
【天 気】 曇り、雨
【メンバー】 こまくさ、TAYA、
敬称略 堀江百太郎、欅、しん、
8名 かぎろい、たま、シャラ
【コースタイム】
7月5日
天川川合 9:30
栃尾辻 12:35
13:15
狼平 15:55
避難小屋 16:05
7月6日
避難小屋 6:00
弥山小屋 6:50
7:15
八経ヶ岳 7:45
弥山頂上 8:40
避難小屋 9:35
11:00
栃尾辻 12:50
天川坪内 15:00
どういうわけか、オオヤマレンゲの花に縁があって、昨年は、信州白馬までその花を求めて行ったが、今年は地図にも掲載されている奈良県の深山、大峰山系は八経ヶ岳の自生地を訪れることになった。インターネット山の会「囲炉裏村」のメンバー8名で登ることとなった。私が一番遠くからの参加者。始発電車に乗り、茨木駅でTAYAさんに拾ってもらって集合地の天川村役場の駐車場へ、そこでみんな揃っていよいよ9:30に出発。予想どおりの雨模様。しょっぱなから合羽の上下を着て歩くことになった。
最初の登りからきつい。合羽を着ての歩きなので、ムシムシしていて汗が噴き出してくる。最初の休憩のところでなんとか合羽の上のみ脱ぐことができた。雨はほとんどやんでしまった。次に休憩した鉄塔のあるところでは、涼しい風も吹いてきて心地よくなってきた。最初はどうなる事かと思ったが、やっと少し余裕がでてきた。ほとんどが薄暗い林道なので、花は見られない。
それでも途中には、ウツボ草やこの時期湿った林床に見られるギンリョウソウに出会えた。天川川合を出発して、2回の休憩の後約3時間で取り敢えずの目的地、栃尾辻に到着した。お昼をまわってしまったので、ここの避難小屋で昼食をとった。約40分後に出発。相変わらず湿気が多くじめじめした天気だ。合羽の下は脱げない。
しばらく行くと木にキノコがたくさんついている。キノコに詳しいTAYAさんが、「ヒラタケ」だと教えてくれる。食べられそうなので、採取して食事の一品にすることになる。ほんとに植物は少ないが、太い木に巻き付いて花を咲かせているものがある。「ツルアジサイ」ある。また、緑の絨毯のように広がって、穂をのばしているものもある。「ヒカゲノカズラ」である。
頂仙岳を巻いて進んで行くと、いよいよ第一号のオオヤマレンゲが咲いていた。みんな一斉に写真を撮る。もう少し行った所にもさらに綺麗に咲いている。ほんとうに清楚で素晴らしい花だ。今年も出会えて感激だ。その近くに、サワフタギの花やマタタビの花も咲いている。急に写真を撮るのが忙しくなった。
さらに進むと、狼平に出て、今夜の寝床となった避難小屋に到着した。この小屋、最近綺麗に立て替えられたようである。ちょうど4時、歩き始めてここまでなんと6時間半もかかった。しばらく休憩の後、みんなが持ってきた食料を出し合って酒盛り兼夕食となった。楽しい宴の後、いつの間にか眠ってしまった。サーマレストを敷くと、何故か暖かくて、シュラフの中に潜り込まずに、掛けるだけで朝まで眠ってしまったようだ。
二日目、予定どおり6時に出発。天気は、相変わらずである。狼平からの登りが木の階段となっていて、歩き始めが急登でまた厳しい。木道のサイドにはオオヤマレンゲの木があり蕾をつけている。このあたりも群生地の一部のようだ。弥山の頂上は帰りに踏むことにして、50分で弥山小屋に着いた。ここはトイレもあるようで、用をたす方が多く、大休止となった。雨はちょっと厳しくなってきた。
この付近には、春に鈴鹿山系で葉っぱの群生に出会ったバイケイソウの花が多く見られた。しばらく登って行くといよいよ目的の花の自生地に入っていく。鹿の食害を防ぐために、柵がつくってあって、入口はドアになっている。近年は、数も激減していると教えられる。それでも、さすがにたくさんの樹木があったが、まだ蕾が多く、咲いているのは少ない。今週半ばくらいが見頃だろうか。それでも写真の対象となる個体を探して写真を撮りまくる。
さらに登って行くといつの間にか、八経ヶ岳の頂上(1914.9m)にたどり着く。天気が悪く、あいにく視界はゼロだが、ここが、近畿の山の最高峰ときいて嬉しくなる。みんなで記念写真を撮ってそうそうに下る。帰りも同じ道なので、心いくまでオオヤマレンゲの写真を撮りまくる。気がつくと、白いカラマツソウの花も咲いていた。
帰りに弥山の頂上を踏み、天川奥宮にお参りして、下山するまでの安全を祈り、狼平まで下ってきた。ちょうど9時半、避難小屋の前で、昼食タイムとなった。こまくささんがそーめんをゆでて、ざるの代わりにバンダナで水切りをして、ショウガをすったつゆで美味しくいただいた。一部はにゅうめんにして、採取したヒラタケを入れて、これも美味しかった。TAYAさんはなすびを煮て、ショウガを入れたたれにつけていただいた。これもいけた。
楽しい時間は、あっという間にたってしまう。1時間半が経過し、いよいよ帰りの出発となる。帰り道も栃尾辻までは同じ道。下っているはずなのに、登っていたり、なかなか到着しない。来るときよりも遠くに感じた。2時間近くかかってやっと到着。ここで男性3人は、デポした車を取りに来た道を下って行った。残りの5名は、栃尾山を巻く道を、天川坪内へ下る。天気が回復傾向で、気温が上がっているのか、暑くて息苦しい。最後の1時間の下りがつらかった。とばして2時間余りでやっと下りてきた。
ここで、天ノ川温泉に入って汗を流し、近くの食堂で休憩の後、天川村役場で解散となる。私はまたTAYAさんに近鉄の下市口駅まで送ってもらって家路についた。ほんとにまるっぽの2日間、初めての大峰山系に足を踏み入れ、よく歩いた。素晴らしいオオヤマレンゲの花との出会いと、近畿最高峰のピークを踏み、またまた充実の2日間であった。