®の河崎織物株式会社

 「近江上布」として国の伝統工芸品にも指定されている近江の麻ちぢみ。近江における麻織物の起源は平安時代にさかのぼるといわれており、1200年前に織られた布が、朝廷に献上され、現在正倉院に現存しています。その後室町時代には近江商人が全国に販売するようにり、近江上布として知名度を上げました。江戸時代になると、彦根藩の保護、統制のもとに農家の副業として着尺地や蚊帳地が生産されるようになりました。明治から大正になり農家の副業から企業化され、また技術的にも進化し経糸、緯糸に特徴を持たせた絣や、横糸に撚糸を入れた”ちぢみ”が考案され現在に至っています。
 びわ湖の東、近江湖東地方では、鈴鹿山系からの良質な水やびわ湖からの適度な湿度の土地柄で、乾燥すると糸切れしやすく織りにくい欠点を持つ麻に最適だと言われています。

 近江の麻ちぢみは”ほぐし染”という経糸に柄を染める技法を用います。
これは生地に柄を染めるプリントとは違い、柄にべたつき感がなく涼しげな柄を表現できます。また、糸1本1本に特殊な加工を施し夏物としてシャリ感のある生地に仕上ています。大きな特徴である”シボ”は現在でも人の手で揉み上げるという作業をしています。 これは機械では均一な物しか出来ませんが、”シボ”はランダムについた方がより涼しさを増すため、いまだに機械化を極力抑えて人間の手により丁寧に揉み上げております。
 湖東の麻ちぢみは肌に触れる面積が少なく、通気性が増し、ひんやり感を持つ麻素材とともに高温多湿の日本の夏に最適な織物です。その中でも麻や綿の糸、こんにゃく糊など、人と地球にやさしい天然素材にこだわり、伝統技法を受け継いだ熟練の職人がひと手間ひと手間入念に織りなした最高級プランドが®です。            
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