2000年11月11日
 「歯ブラシ事件顛末記」


クーは歯ブラシが大好き。普段は、それを利用して歯磨きを楽にしているのですが、今回歯ブラシを食べてしまうと言う事故を起こしてしまいました。事故の流れを時間別に書いてみようと思います。

11/11 PM6:00 夕食の準備に台所に行く。最近の習慣でクーはサークルに入れずに、部屋で自由にさせる。その時歯ブラシは座PCデスクの上にある。
11/11 PM7:30 歯ブラシ部屋に戻ってくる。先を噛み砕かれた歯ブラシを発見
ブラシが三束ほど無い。解体して見てみると、2cm弱の毛を真中で折り曲げ、押さえに金属板1.5mm角のモノが使われていることが判った。
11/11 PM7:50 嘔吐さす為に、ぬるま湯に風味付けの牛乳を入れたものを180cc飲ます。この時間近くに開いている病院もないので様子を見る事にする。
11/11 PM9:00 一向に嘔吐の気配無し。ネットで夜間の動物病院を探してみる。
京都の方に「南京都夜間動物診療所」を発見電話してみるが時間が早いため繋がらない。
11/11 PM9:30 クーの様子が変ってきた為に、電話は繋がらないまま病院に向けて出発。(何もしていないのに、痛がる様な声を上げたり、ハウスに入ったまま出てこなかったり)
11/11 PM10:30 高速道路のS・Aから病院に電話をして状況を伝える。歯ブラシの「どこをどう食べた」と言う事が伝わらず困ってしまう。
11/11 PM11:30 途中で道を聞きながらも、無事到着。すぐさま診察してもらうはずが、もう一度歯ブラシの説明を、やはり実物を使った方がわかりやすい。先生はヘッドを三つ食べたと思っていたようだ(^-^;

説明の後レントゲンを撮ってもらう。以前撮ってもらった時は暴れまわり、麻酔を掛けての撮影となった為に心配だ。と思ったら、女性の先生だったのがよかったのか、アッサリと撮影終了。現像されたレントゲンを見る。

獣医さんの話では、ブラシと共に飲みこんだ金属片が腸に入っているので、嘔吐で出させるのは無理だろうとの事。しかし、ブラシ部は広がってどこかに引っ掛かっていると困るので、静脈注射にて嘔吐を人工的に起こさせる薬を入れてもらう事に。
暴れるとは予想していたが、獣医さんの手元が狂いそうな勢いなのでエリザベスカラーを着用の後、3人掛かりで注射をする。

5分もしない内に効果が出始めて一回目の嘔吐。普段なら躊躇するのだろうが吐き出したものの中に指を突っ込んで探ってみた。ブラシらしいものが沢山見つかる。見た感じではでは、殆ど出てきたのではないのだろうか。金属片も、3個のうち1個見つかる。

私達夫婦に安堵の色が、しかし獣医さんの話を聞くと、まだ心配な事があるらしい。まだ、金属片と丁寧にギサギサと噛み砕いたブラシの台の部分のプラスチックが残っているので、腸壁等に傷を付ける可能性が有ると言われる。
11/12 AM12:30 しばらく待って、もう一度嘔吐があったが、何も出てこなかったので帰路に着く事にした。取り敢えず、ブラシの部分だけでも出てきたので、一安心だ。クーも痛いような声を出す事が無くなった。
11/12 AM2:15 家に到着。車の中でキャリーから出してみた。と思ったら、私の膝の上でトイレをする。キャリーの中でもしていたようだか、出発前に飲んだ水分が堪えているのだろう。今日ほど、車のシートカバーが防水性であった事に感謝した日は無い(笑)
11/12 AM2:25 部屋に戻ってきて再びトイレへ、それを見ていた旦那が声を上げた。なんと、見事な血尿である。
先ほどの病院に電話してみるが、1時までの診療時間である、こんな時間に電話が繋がるはずがない。そこで流れていた大阪の救急動物病院に電話をしてみる。

詳しく今までの経緯を説明した。獣医さんの話では、可能性は三つ「残留物が腸壁を突き破った場合」「金属が入っているので腎臓に影響が出ている場合」「今回の事とは関係無くタイムリーに膀胱炎の症状が出た場合」先ほど使った「嘔吐の薬」の副作用では無いかと聞いてみたが考えにくいとの事。すぐに来てくれと言われた。
11/12 AM2:40 再度出発の準備をしていると、再びクーが用を足し始めた。普通の、まったく普通の尿である。
また、電話をしてみた。 家が近くなら、すぐにでも来てもらいたいと言われた。しかし、どう考えても堺市にある動物病院までは時間が掛かり過ぎ、クーに対する負担が大きいので来るがどうかは飼い主である私達に決めてもらいたいと・・・決断の時である。

私達は、家で様子を見る事に決めた。一番急を要するのは「腸壁を傷つけている場合」しかし、これは激しい痛みを伴うらしく、現在のクーには見られない。最後に注意点をいくつか言われた。
取り敢えず目を離さない事、朝一で近所の獣医さんに連れて行く事。もし、急変した場合5時までなら電話をしてもらえれば、私達の到着を待ってもらえるとまで言って下さった。ここに書き切れないほどの話を獣医さんにしてもらった。お忙しかっただろうに、本当に有りがたいと思う。
11/12 AM3:00 お風呂に入って就寝する事に。しかし、目を離すわけには行かない。交代で見ている事にする。しかし、絶対眠たくなるに違いないので、目覚し時計を30分ごとに鳴らすようにした。クーはサークルで寝るようにしたが、鳴き続けて逆にストレスになりそうだったので普段のように自由にすることにした。
11/12 AM8:00 寝たのか、寝てないのかよく判らないまま起床。クーは至って元気である。もちろんトイレを普通なのである。いつもの様に食事が貰えないのが不満らしく私達の後ろを付いて回っている。
11/12 AM9:00 病院へ出発。
ここには何回か来た事があるが、クーの主治医ではない。
診察室に入って問診の後、レントゲン撮影の為クーだけ奥の部屋に連れて行かれる。待合室では、日曜日のため何匹かのワンコがいたが、クーの響き渡るような悲鳴(?)が聞こえてきて、病院中が恐怖に慄いたようである。目の前に居た、従順に飼い主に従っていたワンコまでもが鳴きはじめ、穴があったら入りたくなった(^-^;

今日のレントゲンでは金属片も写っていなかった。多分、戻したのではないかと言われたが、心当たりが無い。でも、消えていた事は確かなので、結果オーライと言うところである。血尿の事を聞いてみたが、「嘔吐の薬」の副作用ではないかと言われた。これは、医師によって見解が違うものらしい。心配された膀胱炎の心配もないようだし一安心だ。
11/12 AM10:15 病院で指示されたように、いつものフード(ドライ)を少し与えてみた。今の様子では、詰まっている事はないが半分詰まっている事も考えられるので、少しから初めて下さいとの事だった。半分詰まっていると、嘔吐するらしい。
11/12 PM13:00 嘔吐はしなかった。しかし、心配な事が一つお通じがないのである。ちゃんと腸が動いているのか気になる。
お尻に刺激を与えるために肛門線を絞ってみた。ついでに、濡らしたベビー綿棒を少し入れてみる。するとどうだろう、トイレに入ってイキナリ頑張り始めた。多分、腸も普通に動いているのだろう。こうして、一つ一つ心配事が解消された。
11/12 PM18:00 <夕食前に、もう一つ気になっている事を解消しょうと思う。それは、静脈注射の跡を丁寧に止血の為のテープを巻かれているのである。今は、見てみない振りをしているクーだが、いつ気になってカミカミして食べないとも限らない。
勇気を振り絞って取る事にする。それまでも、何度か触って触るたびに威嚇されていた私達だ。ちょっとやそっとでは取れそうも無い。やはり、ここはエリザベスカラーの登場だろう。頑張る、頑張る、頑張る。p(^^)g
今は、身軽なクーに戻った。
格闘が終わって気が付いた。今日が結婚記念日だったと言う事に。なんと言う、思いで深い1日になったことだろう。(^-^;



ホッとクー一気に、ここまで書いてしまいました。
なんと長い文章になってしまったことでしょう。(反省)
私がこれを書いたのは、自分への反省の為だと思います。実は、クーが歯ブラシを食べたのは二度目なんです。その時は、同じように水を飲ませ、動物病院に行く途中に出してしまったのですが、そう言う事をする危険がある子だと知っていながら、手を伸ばせは取れる所に歯ブラシを置いておいた私の不注意が起こした事故でした。
今後、このような事がないように自分への戒めの為に書いたようなものです。
最後まで、読んで下さってありがとう御座いました。
クーが元気で居てくれる事が、本当に有りがたいと思う今日なのでした。



クーを骨まで愛して下さる方はココをクリック

home top next