大原氏館

米原市大原(旧坂田郡山東町大原)


■創築年

仁治三年(1242)
■創築者  佐々木重綱
■形式 平城館
■遺構 土塁、堀
■別称 判官屋敷
■面積 100m×100m

 大字本市場にある大原氏館は「大原氏館」と言うより「判官屋敷」として地元の人に親しまれていました。

大原氏は近江源氏が佐々木四派に分流した時、大原の庄を与えられた佐々木重綱を祖としています。

 重綱は八千貫の地頭として室町時代には将軍の奉公衆に列し活躍した人ですが、領民のためにも用水「出雲井」を作り領主としての側面を見せています。「出雲井」というのは実は家臣の名前であり、その功績をたたえたものと伝えられています。大字小田に今も存在し、かつ利用されているということです。

 大原氏館の遺構は現在、竹林、樹林となっているところに100m四方で存在しています。L字型に残った土塁、堀がきれいに原形をとどめています。本市場の南方にも土塁が確認されたことにより(現在は無い)、地域そのものは広くて約300m四方に及ぶと推定されています。小字名に「堀ノ内」「堀の西」「中屋敷」等が残っています。