平成16年から規模や年代を把握するため測量調査及び確認調査を実施。
確認調査は、主郭及びそれに付随する土塁・堀、および腰郭の虎口周辺について行われました。
主郭を中心に行った調査は5箇所(トレンチ1〜10)に調査区域を設定して実施しました。内2ヶ所について土塁、堀が確認されました。出土遺物は14世紀半ばから16世紀終頃の土師器の皿が主に出土しており、その他信楽焼、常滑焼や青磁などが出土しました。トレンチ1〜10は調査終了後に埋め戻しを行いました。
腰郭の調査は、虎口周辺に5ヶ所(トレンチ6〜10)のトレンチを設定し行いました。調査の結果、腰郭に付随する土塁と、主郭に通ずる虎口、それに伴う階段などの遺構を検出しました。13世紀後半から15世紀頃の土師器の皿や山茶碗などの遺物が出土しています。
腰郭の東端、主郭へとつながる虎口から、階段遺構を検出しました。盛土によって築造されており、想定される幅はおおよそ2m程度です。今の調査区域で三段確認できますが、現地地形を考慮するとさらに1〜2段、堀側に存在した可能性が有ります。
この階段と堀を渡る橋(戦闘の際にはすぐに撤去できる板製の簡単なもの)によって主郭と接続されていたと考えられます。
現地説明会資料から転載
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