塩津浜城

伊香郡西浅井町塩津浜


■創築年

-
■創築者  熊谷氏
■形式 山城
■遺構 土塁・堀切・竪堀・土橋・郭
■別称 -
■標高  212m
■面積 100m×300m

 塩津浜城の遺構は塩津浜の式内社塩津神社並びに、元天台宗で真宗大谷派の浄光寺の裏山に存在する。

 塩津浜は琵琶湖の最北端の港で、古来より今津・海津と共に湖北の3津と並び称せられた。湖上交通のはなやかなりし頃は敦賀と大津その他琵琶湖のもろもろの港を結ぶ要港として栄えた。

 関東・武蔵の国の熊谷氏が地頭として就任し、当城に関わったものと思われる。

城跡は港が眺望できる絶好の山地で、常に港に出入りする諸船の動きを把握していたのであろう。

 中間の掘切に接する一郭あたりは愛石神社の旧社地と伝えられ、ここからの塩津港の眺望は絶好(上記写真)で、当城の中核的位置した場所と思われる。

 遺構は尾根筋に郭を配し、4箇所の城域に分けられ郭・犬走り・土塁・掘切によって構成されており、土塁や斜面の削平地など防禦や監視の為の遺構は琵琶湖側を意識して配されている。三箇所の掘切の構築方はそれぞれ異なっており、熊谷氏の並々ならぬ武辺衆であった事が伺える。

土橋と掘切

塩津神社