田上山城


伊香郡木之本町黒田


■創築年

天正11年(1583)

■創築者 

羽柴秀長

■形式

山城砦

■遺構

削平地、堀切、竪堀、土塁

■別称

木之本城、田神山城

■標高 

324.9m

■面積

南北50m東西500m


 「山崎の合戦」で明智光秀を滅ぼした羽柴秀吉と柴田勝家の対立は次第に深まり、織田信長亡き後の天下を狙う決戦は、賤々岳を中心に繰り広げられ、大詰めを迎えます。

 北の庄に退いていた勝家が再び近江へ攻め上がり、それを迎え撃つ秀吉軍は賤々岳を中心に余呉湖周辺に次々に陣を張りますが、田上山城は秀吉の義母兄弟の羽柴秀長が砦を構えた場所です。

 田上山は、眼病の仏様の木之本地蔵で有名な浄信寺の裏手、伊香高校の横の道を上がります。呉枯の峰や管山寺などに続く山並みの西端に位置し、山頂の城跡は南北50m、東西500mの広規模及ぶ山城で、平坦な山上には幅2mの土塁の本陣跡が克明に認められます。