蜂蜜酒講座(ちょっと上級編)



1.用意するもの
@蜂蜜300グラム、ドライ・イースト少々または初級編のレモン汁で洗った澱、 レモン半個、水1リットル、空き瓶。
空き瓶は仕込み容器にするもので、1リットル以上入り、中の様子が見えれば何でもよい。
A米ぬかまたは小麦胚芽50グラムを布に包んで水500ccで成分を抽出。それを100ccになるまで煮詰め る。
B紅茶ティーパック一袋で、濃い紅茶をつくる。

<初級編との違いについての説明>
@蜂蜜の量が最初から増えているのは、あまり糖分濃度が高いとイースト菌が死んでしまうため、 初級編では控えていたが、今回残っているのは元気なイースト菌なので増やしたのである。 私はいきなりこちらの手法でやったので、ドライ・イーストの量を小匙一杯と少し増やし、 予備発酵をやった。これはお湯に砂糖を溶かし、イーストを混ぜて数分、泡立つまで待てば良い。
また、我が家には計りがないので、蜂蜜は水より重いという無茶な理屈をもちいて、200数十cc適当 に計量カップで計って使った。それで成功したのだから、いい加減なものである。
Aこの蜂蜜酒には味に幅がない。そこで紅茶からタンニンなどの渋味成分を、レモン汁から酸味を 加えるのである。米ぬかから出る成分は味ではなく、イースト菌の活性化を助けるため、つまり 餌の役割を果たす。


2.仕込み
@空き瓶を洗い、水道水を1リットル入れ、そこに印をつける。
A蜂蜜300グラム、イースト菌、レモン半個分の絞り汁、用意ABの成分液と濃い紅茶、 それに水を加え、計1リットルにする。つまり、空き瓶の印の部分まで。
Bよく混ぜて、瓶の口にコップでもかぶせておく。数日たてば透明になり、下部に澱が溜まるので、 上の澄んだ部分をそっと別の容器に移し、冷やして飲む。
Cちなみに澱(50ccほど)は、こちらもレモン半個分の絞り汁を加えて、冷蔵庫で一晩冷やし、 さらに上澄みを捨てて残せば、次回のためのいいイースト菌となる。


少し醗酵が足りないあたりで一度友人と飲んでみたが、その時は甘みが残り、アルコール度数は ビールぐらいだった。しかし完全に醗酵が済んでから飲むと、甘みは消えほのかに酸っぱくなり、 度数はかなり上がっていた。
実は今、その蜂蜜酒を片手にやっている。完全に醗酵させずに甘みを残すか、後で蜂蜜を加えて 飲みやすくし、冷蔵庫で冷やして醗酵させずに保存すれば、なかなか良い飲み物になるだろう。 ただ友人によっては完全に醗酵した蜂蜜酒を飲みやすくて良いと評した者もいる。
まあ、そこは人それぞれ。これを機会に日本人にはあまりなじみのない蜂蜜酒に触れ、 あなたに合った味で楽しんで欲しい。成功を祈る。


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