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ラムサール条約 第7回締約国会議

決議.28 財政及び予算

日本語訳:環境庁,2000年[了解を得て再録].

 英語   フランス語   スペイン語  (以上,条約事務局)    PDF  (環境省のインデックスページ)


「人と湿地:命のつながり」
"People and Wetlands: The Vital Link"
湿地条約(ラムサール,イラン,1971)
第7回締約国会議
1999年5月1018日 コスタリカ サンホセ

財政及び予算

1.ラムサール条約の条文第6条5と6における財政条項を想起し、

2.大多数の締約国が条約の基本予算に対する拠出を滞りなく支払っていることを謝意とともに認識し、

3.ラムサール条約第7回締約国会議文書26にあるように、ラムサール条約事務局によって実施されている活動に対して、ラムサール条約担当政府機関をはじめとして、開発援助機関等他の諸機関を通じ、多くの締約国によって追加の財政支援がなされていること、またNGOや民間からも財政支援が行われていることに、感謝の意をもって留意し、

4.IUCN(国際自然保護連合)がラムサール条約事務局に対して提供している効果的な財政上及び事務的支援を感謝をもってここにもう一度認識し、

5.第6回締約国会議決議.17に基づいて、常設委員会が財政小委員会を設置したこと、また常設委員会の議長報告によると、この小委員会が効率的に機能し、常設委員会とラムサール条約事務局に対し貴重な指導と助言を提供したことに、満足の意をもって留意し、

6.「19972002年戦略計画」の行動8.2.4の内容、研修計画、教育と普及啓発活動、ラムサールのデータベースの開発、条約の広報戦略(現在、条約の「普及啓発プログラム」と呼ばれている)への資金手当を優先して行うを想起し、

締約国会議は、

7.19951997年の3年間で、ラムサール条約事務局が条約の資金を慎重に管理し、毎年いくらかの繰越金を出したことに、喜びをもって留意する。

8.また、注意深い財政管理と為替レートによる差益によって、決議.17によって規定されたように、この3年の間にラムサール条約事務局が年間予算の12分の1に匹敵する額を予備基金として蓄えたことに、喜びをもって留意する。

9.財政小委員会に過去3年間関わった各締約国、特に議長を務めた米国に、感謝の意を表す。

10.決議5.2の付属書3にある「条約の財政運用のための要項」をそのまま、2000年から2002年までの3年間にも適用することを決定する。

11.さらに、決議.1によって設立された財政小委員会は、その中で規定された役割と責任を持つものとし、今後も常設委員会の指導の下で運営されることを決定する。

12.決議.27で採択された条約の「20002002年作業計画」の最大限の実施を可能にするために、付属書1として添付されている20002002年の3年間の予算を承認する。

13.この予算に対する各締約国の拠出金額は、すでに国連総会で決定された国連加盟国の拠出に関する2000年の評価率(付属書)、及び今後決定される2001年と2002年の評価率に基づくことを決定する。ただし、国連の基準を適用した際に年間の拠出金額が1000スイスフラン以下になる締約国の場合には、年間拠出金額を1000スイスフランとする。国連の基準を用いた場合のこれら締約国の拠出金額と、最低拠出金額1000スイスフランとの差額分は、ラムサール条約事務局の開発援助担当官を雇用するための資金に充てられる。他の締約国については付属書にあるように、今まで通り国連の評価率にしたがって拠出金額が決定される。

14.ラムサール条約事務局に対して、人的資源と財源が許す限り、事務局内に開発援助担当官を配置するために必要な、追加資金を確保するよう努力することを要請する。この目的は、開発途上国及び市場経済移行諸国による条約施行を推進するため、必要な資金を確保することである。

15.すべての締約国に対し、毎年1月1日に遅滞なく拠出金を支払うよう要求する。また、支払いが遅れている締約国に対しては、それらを解決するよう新たな取組を実施するよう要請する。

16.常設委員会に、通常の締約国会議開催時点で支払いが2年以上滞っている締約国に対し、どのような対策をとりうるかについて、第8回締約国会議で提案できるよう準備することを求める。その際には、他の条約をはじめとした国連や他の政府間機関で実施されている対策を考慮に入れることとする。

17.ラムサール条約小規模助成基金の将来の運用に関連して、本締約国会議で採択された決議.5を想起する。また、基金の規模を毎年100万米ドルにするという目標を条約が達成するのを支援するために、すべての締約国、援助機関、国際団体パートナー等に、拠出を考慮するよう要請する。

18.「ラムサール条約普及啓発プログラム」(決議.9)のために任意基金を設立することを決定し、常設委員会に基金の運用要項を準備し、1999年の常設委員会定例会議の際に採択することを求める。また、各締約国、NGO、各種財団、民間企業や他の機関に対し、基金への拠出を促す。

19.条約、民間企業及び他の機関が、「水資源及び水質の保全」プロジェクトにおいて協力関係を結ぶことを歓迎する。また、ラムサール条約事務局が今後も条約の使命達成のために、民間企業との協力関係樹立、あるいは資金提供を受ける可能性を検討していくよう奨励する。

20.ラムサール条約事務局が過去3年間実施してきたインターンシップ計画が、効果的な研修制度であり、条約事務局の地域担当官の業務を助ける効率的な仕組みであることを承認する。また、各締約国にこのプログラムの継続と拡大を支援するための追加的拠出を要請する。

21.常設委員会に、各締約国会議で採択される条約の作業計画、勧告、決議をもとに、ラムサール条約事務局、常設委員会、科学技術検討委員会が実施すべき行動を挙げ、優先順位を付けるよう指示する。これは締約国会議後の常設委員会定例会議で提出され、それには、採択された予算からの資金をどの業務に割り当てるべきかが示されるものとする。

22.ラムサール条約事務局に対して、締約国会議ごとに、過去3年間の間に予算が割り当てられ、完了した行動(第21節に基づいて挙げられた行動)、計画はされていたが実施されなかった行動、そして計画が完了しなかった場合にはその理由を報告するよう指示する。

23.ラムサール条約事務局に対して、これまで通り締約国会議ごとに、基本予算に関するデータに加えて、前回の締約国会議以降受け取ったすべての追加的拠出の概要についても提出するよう求める。

24.さらに、ラムサール条約事務局に対して、基本予算から予算が割り当てられてはいないが、作業計画の要素をより良い形で実施するために優先される活動を特定し、そのための費用を計算するよう求める。また、常設委員会と協力して、資金提供者や寄付を集めるようにし、この最新の評価については各常設委員会会議と締約国会議に提出するよう求める。


[以上決議本文和訳:「ラムサール条約第7回締約国会議の記録」(環境庁 2000)より了解を得て再録.]
[以下付属書は,未訳出.]


Annex 1

Minimum Core Budget 2000-2002

(costs in Swiss francs [000])




2000
2001
2002
1Staff Costs1984
2024
2064


(salaries and social charges)







2Scientific and Technical Services






a)Ramsar Database135(1)138(2)140(3)

b)Ramsar Advisory Missions

0
0
0
3Travel on Official Business

100
102
104
4Purchase / Maintenance of Equipment / Office Supplies (including depreciation)

20
20
21
5Administrative Services & Operating costs






a)IUCN services: computer / finance / occupancy / personnel administration427
436
444

b)Operating Costs: fax / telephone / photocopy / clerical help / hospitality / bank charges, etc.

124
126
129
6Communications and Reporting






a)Publications / translation / mailing145
148
151

b)Newsletter

20
20
21
7Subsidiary Bodies






a)Standing Committee delegate support40
41
42

b)STRP members' support40
41
42

c)Regional representatives' support10
10
10

d)Standing Committee chair fund

0
0
0
8Conference of the Parties






a)Cost of the conference0
0
0

b)Conference delegate support

0
0
0

Total Core Budget3045
3106
3168

Wetlands International provides co-financing
(1) for the year 2000 of: SFR 23,700
(2) for the year 2001 of: SFR 21,500
(3) for the year 2002 of: SFR 51,300


Annex 2

Membership Contributions For The Year 2000

(Based On The Actual Number Of Parties On 30.06.1999)


2000 2000 2000
Member State

UN % Ramsar %* SFR
Albania 0.003 0.003 1,000
Algeria 0.086 0.087 2,637
Argentina 1.103 1.111 33,822
Armenia 0.006 0.006 1,000
Australia 1.483 1.493 45,474
Austria 0.942 0.949 28,885
Bahamas 0.015 0.015 1,000
Bahrain 0.017 0.017 1,000
Bangladesh 0.010 0.010 1,000
Belgium 1.104 1.112 33,852
Belize 0.001 0.001 1,000
Bolivia 0.007 0.007 1,000
Botswana 0.010 0.010 1,000
Brazil 1.471 1.481 45,106
Bulgaria 0.011 0.011 1,000
Burkina Faso 0.002 0.002 1,000
Canada 2.732 2.751 83,772
Chad 0.001 0.001 1,000
Chile 0.136 0.137 4,170
China 0.995 1.002 30,510
Colombia 0.109 0.110 3,342
Comoros 0.001 0.001 1,000
Congo 0.003 0.003 1,000
Congo, Democratic Rep. 0.007 0.007 1,000
Costa Rica 0.016 0.016 1,000
Côte d'Ivoire 0.009 0.009 1,000
Croatia 0.030 0.030 1,000
Czech Republic 0.107 0.108 3,281
Denmark 0.692 0.697 21,219
Ecuador 0.020 0.020 1,000
Egypt 0.065 0.065 1,993
El Salvador 0.012 0.012 1,000
Estonia 0.012 0.012 1,000
Finland 0.543 0.547 16,650
France 6.545 6.591 200,692
Gabon 0.015 0.015 1,000
Gambia 0.001 0.001 1,000
Georgia 0.007 0.007 1,000
Germany 9.857 9.926 302,249
Ghana 0.007 0.007 1,000
Greece 0.351 0.353 10,763
Guatemala 0.018 0.018 1,000
Guinea 0.003 0.003 1,000
Guinea-Bissau 0.001 0.001 1,000
Honduras 0.003 0.003 1,000
Hungary 0.120 0.121 3,680
Iceland 0.032 0.032 1,000
India 0.299 0.301 9,168
Indonesia 0.188 0.189 5,765
Iran, Islamic Rep. 0.161 0.162 4,937
Ireland 0.224 0.226 6,869
Israel 0.350 0.352 10,732
Italy 5.437 5.475 166,717
Jamaica 0.006 0.006 1,000
Japan 20.573 20.717 630,838
Jordan 0.006 0.006 1,000
Kenya 0.007 0.007 1,000
Latvia 0.017 0.017 1,000
Lebanon 0.016 0.016 1,000
Liechtenstein 0.006 0.006 1,000
Lithuania 0.015 0.015 1,000
Luxembourg 0.068 0.068 2,085
Madagascar 0.003 0.003 1,000
Malawi 0.002 0.002 1,000
Malaysia 0.183 0.184 5,611
Mali 0.002 0.002 1,000
Malta 0.014 0.014 1,000
Mauritania 0.001 0.001 1,000
Mexico 0.995 1.002 30,510
Monaco 0.004 0.004 1,000
Mongolia 0.002 0.002 1,000
Morocco 0.041 0.041 1,257
Namibia 0.007 0.007 1,000
Nepal 0.004 0.004 1,000
Netherlands 1.632 1.643 50,043
New Zealand 0.221 0.223 6,777
Nicaragua 0.001 0.001 1,000
Niger 0.002 0.002 1,000
Norway 0.610 0.614 18,705
Pakistan 0.059 0.059 1,809
Panama 0.013 0.013 1,000
Papua New Guinea 0.007 0.007 1,000
Paraguay 0.014 0.014 1,000
Peru 0.099 0.100 3,036
Philippines 0.081 0.082 2,484
Poland 0.196 0.197 6,010
Portugal 0.431 0.434 13,216
Republic of Korea 1.006 1.013 30,847
Romania 0.056 0.056 1,717
Russian Federation 1.077 1.085 33,025
Senegal 0.006 0.006 1,000
Slovak Republic 0.035 0.035 1,073
Slovenia 0.061 0.061 1,870
South Africa 0.366 0.369 11,223
Spain 2.591 2.609 79,449
Sri Lanka 0.012 0.012 1,000
Suriname 0.004 0.004 1,000
Sweden 1.079 1.087 33,086
Switzerland 1.215 1.224 37,256
Syrian Arab Republic 0.064 0.064 1,962
Thailand 0.170 0.171 5,213
The FYR Of Macedonia 0.004 0.004 1,000
Togo 0.001 0.001 1,000
Trinidad & Tobago 0.016 0.016 1,000
Tunisia 0.028 0.028 1,000
Turkey 0.440 0.443 13,492
Uganda 0.004 0.004 1,000
Ukraine 0.190 0.191 5,826
United Kingdom 5.092 5.128 156,138
Uruguay 0.048 0.048 1,472
USA (1)
0.000 -
Venezuela 0.160 0.161 4,906
Viet Nam 0.007 0.007 1,000
Yugoslavia 0.026 0.026 1,000
Zambia 0.002 0.002 1,000
Totals

74.478 75.000 2,328,222
Other Contributions (1) 25.000 25.000 761,250
Total 99.478 100.000 3,089,472 *

1. Other Contributions includes the voluntary contribution of the United States of America.

* According to Paragraph 13 of Resolution 28.


「記録」表紙

[英語原文:ラムサール条約事務局,1999.Ramsar Resolution VII.28 "Financial and budgetary matters", May 1999, Convention on Wetlands (Ramsar, 1971). http://ramsar.org/res/key_res_vii.28e.htm.]
[決議本文和訳:「ラムサール条約第7回締約国会議の記録」(環境庁 2000)より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2001年6月.]
[レイアウト:条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]


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