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「湿地:水、生命及び文化」
湿地条約(ラムサール,イラン,1971)
第8回締約国会議
バレンシア,スペイン,2002年11月18-26日
1.本条約の実施状況を改善する締約国の能力を高める手段として、研修と研究の重要性を認識し;
2.本条約が1971年2月2日にイラン・イスラム共和国のラムサール市で合意されたことを想起し;
3.また本条約の第4条5項により、締約国は「湿地の研究、管理及び監視について能力を有する者の訓練を促進する」ことを想起し;
4.湿地管理者研修プログラムの確立を締約国に要請した勧告6.5、地域に根ざしたラムサール連絡担当官の設置を求めた勧告6.6、ならびに新しい研修活動の開発と管理者研修の機会の提供を求めた本条約の「1997−2002年戦略計画」の行動4.2.3及び4.2.4をさらに想起し;
5.今回の締約国会議で採択された「2003−2008年戦略計画」の実施目標20.1を実施する締約国を支援するため、国際湿地保全連合が「ラムサール湿地研修サービス」を計画していることに留意し;
6.2002年2月2〜5日にイラン・イスラム共和国の主催で開かれたラムサール条約中央・西アジア小地域会議が、この地域の諸国には、今回の締約国会議で採択された決議Ⅷ.35で確認されたように、湿地とそれに依存する水鳥などの種に深刻な悪影響を与えた、干ばつなど自然災害その他の大きな難題に対処するため、研修と研究という面で特別な必要性があることを認識したこと、ならびに本条約の「2003−2008年戦略計画」の目標を実現するために中央及び西アジア地域の締約国を支援する場合には、協力と調整のメカニズムを確立することが重要な役割を果たすことを意識し;
締約国会議は、
7.ラムサール市に「中央・西アジア地域湿地研修・研究センター」を設立するというイラン・イスラム共和国政府の申し出、ならびにこの地域センターを発展させていくという同国の意志を歓迎し、このイニシアティブに対する承認を表明する;
8.イラン・イスラム共和国政府に対して、この地域センターを計画し設立するプロセスを継続するよう奨励し、中央及び西アジア地域の締約国、他の関心のある締約国、ならびに関連する政府間組織及び非政府組織(NGO)に対し、同センターの今後の展開について助言し貢献するよう重ねて奨励する;
9.ラムサール条約事務局、ラムサール条約の国際団体パートナーその他に対して、この地域センターの計画と設立の技術面、運営面で、設立後はその管理面で、イラン・イスラム共和国政府を支援し助言を行うよう要請する;
10.イラン・イスラム共和国に対して、この地域センターのために策定する研修と研究の計画を、特に、湿地とそれに依存する水鳥などの種に深刻な悪影響を与えてきた干ばつやその他の自然災害など、中央及び西アジア地域における湿地の保全と賢明な利用に対する大きな難題への対処に確実に焦点を絞るよう強く要請する;
11.締約国、特にこの地域の締約国、援助国及び関心のある適切なNGOに対して、この地域センターが専門知識の研修と交換、協力、その他この地域での関連活動の中心となる可能性を認識し、その設立への資金的支援を行うよう奨励する。
[和訳:『ラムサール条約第8回締約国会議の記録』(環境省 2004)より了解を得て再録,2005年,琵琶湖ラムサール研究会.]
[レイアウト:条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]
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