†Author's Note†

 まだこのサイトの影も形もなかった1999年の秋口、しばらくずっとバッドエンド創作「Last Chance」にかかりきりだった反動で、「かっさらって逃げる」話を書きたくてしようがなくなりました。ネタを童話と決めたのは何がきっかけだったでしょうか…。その頃「本当は怖ろしい○○童話」的な本が流行りでしたが、自分としては「そんなん、はなから怖いに決まってるやん」という感じでした。たしかにグリム童話など初版からくらべるとかなり書き改められていますが、それでも充分えげつないです。それが子ども向けの本にちゃんと載っているのですから。
 ちょっと話がそれましたが、題材を決めた直後にはだいたいの形が出来上がりました。それが、実際に完成するまで半年以上かかりました。主任が徐々に常軌を逸していく過程を、説得力のある形で描いていくことがなかなかできなかったからです。いまだにちょっとその辺りが弱いのではないか、と心配です。読まれた方が少しでも主任の気持ちに巻き込まれてくだされば嬉しいのですが。
 とにかく難産だったので、それに自分としてはかなり内容的に冒険をしたつもりなので(←アップするにあたっていろいろ葛藤があったらしい)、ご感想をいただけるととても嬉しいです。







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