†Author's Note†
アリオスというキャラに対して、ファンの方には怒られるかもしれませんが、私は初めあまり関心を持ちませんでした。あからさまに美形で、ちょっとワイルドで、強くて、複雑な内面を抱え、悲劇性を背負っている…。女性を惹きつける要素を十二分に備えています。それ故にひねくれ者の私は初めから引いてしまいました。
アリオスにあらためて目を向けたのはクリアしてから何ヶ月も経ってからで、余所で書かれたアリオス創作に目を向けるうちに、彼の抱えている事柄は自分が今まで好んで追ってきたものと近いのではないかと思うようになりました。
私は「アンジェリーク」以外はどちらかといえば女性の入り込む余地のない骨太な乾いた世界を好んでいまして、丁度この頃そんな昔の某アニメーションの創作を書こうと、アンジェで甘々になった頭を切り換えようとしていました。「男はなぜ力を求めるのか」…それがその某アニメ創作における自分の長年の命題でした。その問いをアリオスというまだ自分にとって今ひとつ得体の知れない存在に振り向けてみたとき、カチリと何かがはまりました。後は一気に書き上げました。「銀の髪」というのも、その某アニメで私の好きだったキャラの特徴で、それも筆を進ませた原因かもしれません。
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