食道楽

中国と日本の物価の差について良く聞かれますが、これについてはとても一言では答えられません。中国国内での貧富の差は我々の想像以上に大きく、また地域格差も大きいため、一概に物価の差を表すことは困難です。
物によって場所によって、とんでもなく安い物もあれば、諸外国よりもかえって高いような場合もあります。でも、一般的な食べ物について言えば、かなりお手ごろ価格で味わえる物が多く、ホテルを一歩離れて庶民が利用する食堂に行けば、かなりの食道楽ができることでしょう。


レストランの表には必ずと言っていいほど水槽が置いてあり、
メインの食材は冷蔵庫で保管せず、活きた物のみを使用します。



広東料理のトップバッターは、やはりこれ!
活きた海老をさっとボイルして熱いうちに食べます。
枝豆感覚で皮を剥いて海老を食べるなんて贅沢ですね!


始めてこれを供されたとき「日本では平和の象徴は食べません!」と言ったところ、
「平和の象徴を食べてもっと平和になりましょう!」と言い返され、変に納得してしまいました。
今ではこちらからリクエストしてしまうほどの逸品。ローストして味わうのが最高です。

蒸して良し、炒めて良しの、ノコギリガザミ(マングローブガニ)
まったりした卵とちょっとほろ苦いカニミソのハーモニーが絶妙です!
沖縄辺りで食べる5分の1以下の価格で味わえます。



信じられないほど巨大なシャコの唐揚げ、体長27p!
ご馳走してもらったので価格は聞きそびれましたが、
こちらでもかなり高い物と思われます。

菜心という菜花の一種、広東人はこの野菜が大好物です。
旨味と歯ごたえのある食感は日本食にも合いそう!
炒め物や鶏ガラスープ煮にしていただきます。
ラーメンは「拉麺」(引っ張る麺)と書きます。
打ち立ての蘭州拉麺をあっさりスープで!


広東は飲茶(ヤムチャ)の本場。
数十種類のできたての点心がワゴンで回ってきます。
レストランの朝食は一般市民でいつも大賑いです。




これは番禺にオープンした洋食屋さんのメニューの1ページです。
上から2段目にオーストラリア産カンガルーステーキを発見!
日本にも年間数千トンの輸入実績があると聞きますが…

ゲンゴロウ(体長3p)をボイルしたもの。
羽をむしり取って腹部のみ食べます。
レバーみたいな味だったような気がします。

広東にはこのような珍味の類が多く、
他に水生昆虫ではタガメが良く出て来ますが、
これは意外にも西洋梨(ラフランス)の味がします。
以前はセミの幼虫やサソリなども良く食べさせられました。

が、SARS騒動以降は、ゲテモノは随分減りました。

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