医師会は任意団体で日本の医師全員が入らなくても良いのです。本来は各学会をまとめる学術団体です。しかし市町村区医師会にあっては、行政との関わりが一番強くなります。
日本に国会と都道府県議会、市町村区議会とあるのと同様に医師会にも日本医師会、都道府県医師会、市町村区医師会があります。ちなみに、私の住んでいる大津市で医院を開業すると、大津市医師会、滋賀県医師会、日本医師会の三医師会に入ることになります。又、どれか一つだけに入っても構いませんし、何処の医師会に入らなくても開業はできます。
市町村区医師会の主な仕事は予防接種とか成人病検診などの公衆衛生関係、保育園、幼稚園、小学校などの園医、校医といった教育委員会関係などで行政と関わる一方、行政や県医師会からの周知事項を会員に伝えます。それから、医師の生涯教育に必要な講演会などを開きます。
都道府県医師会は、高等学校校医や保険関係で行政や支払基金、国保連合会、都道府県の保険課などと関わる一方、日本医師会や都道府県からの周知事項を各医町村区医師会に伝えます。
日本医師会は本来は、外科や内科の学会を仕切る学術団体です。行政との関わりで、厚生省や国会の各委員会に委員を派遣して、国の厚生立法や厚生行政に携わる一方厚生省や国からの周知事項を都道府県医師会に伝えます。
医師会を行政に圧力を掛ける団体と思っている方が多いと思いますが、医師会の会員は何も自民党支持者だけではなく、他の政党の支持者もおりますし、医師会が政治活動をすることはありません。ですから医師会が国の厚生行政を圧力をかけて曲げるなど、できませんし、それだけの力もありません。
