まず、成人病の勉強をします。更に、最近の子供達の食事は、ファーストフード、インスタントラーメン、ポテトチップ、マクドナルド、ケンタッキーチキンなど、脂肪の多い食事が多く、小児成人病が問題になっております。その実態を調べましょう。
3大成人病:1+2+3+(付録)
成人病は一種の老化現象→車は車検時に古くなったバーツを代えられますが、人間の体は古くなったからとバーツを代える事は出来ません。成人病はバーツの老化現象による病気と言えます。
ストレーラーらのまとめ
これら四つの基本的な特徴が老化個体に出現する場合には、内部恒常性を保つ能力(ホメオスターシス)の低下という形でとらえられます。別の表現では、正常から異常へ傾いた時に、元の戻ろうとする予備力が減少するという事もできます。
老化4原側が比較的純粋な形で観察される場合→生理的老化現象
主として外因性の侵襲(環境因子)によって生理的老化にとどまらず、より広範かつ進行した老化現象を認める場合→病的老化現象
病的老化現象+過渡的かつ過大な侵襲=疾病に進行
細胞が無目的に限りなく増殖する腫瘍。遂には臓器の清浄細胞の働きを阻害し、肺や肝臓に転移して人間を死に至らしめる病気。
日本人は消化器のがんが多かったが、最近肺癌、特に若い女の人の肺癌が増えています。
心疾患と脳血管障害
いづれも組織を養う終動脈が詰まったり、破裂したりして組織壊死(組織の一部が死ぬ病気)を起こし、組織の一部の働きが失われる循環器の病気。
心臓や脳の中心的役割をしている部分の壊死が起きると一瞬にして死亡することがある。
終動脈の破裂→脳低動脈に多い動脈瘤が原因→くも膜下出血
動脈がなぜ詰まるか
生体には水に溶けずに、非極性の溶媒に溶ける物質があり、これを脂質といいます。常温で液体状のものを油、個体状のものを脂と言います。
脂質は、単純脂質、複合脂質、誘導脂質に分類されます。
単純脂質 | 脂肪 | グリセリンと脂肪酸のエステル |
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ろう | 高級脂肪族アルコールと脂肪酸のエステル | |
コレステロール エステル | コレステロールと脂肪酸のエステル | |
複合脂質 | リン脂質 | グリセリンと脂肪酸のエステルにリン酸と窒素化合物を含む |
糖脂質 | 脂肪酸、糖質および窒素化合物からなる。人体ではスフィンゴシンをアルコールとする | |
誘導脂質 | 脂肪酸 | 特に遊離脂肪酸と呼んでエステル型と区別する |
コレステロール | 遊離コレステロールと呼んでエステル型と区別する |
脂質は生体の中での最大のエネルギー貯蔵庫であり、外から食べ物によりエネルギー補給がされない時、活性組織を影響を与えずにエネルギーを供給して、生命機能及び生命活動を保つように働きます。
脂肪は三大栄養素の内で単位当たり最も大きなエネルギー供給源です。
リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸の3つの不飽和脂肪酸を複数以上持つ脂肪酸を不可欠脂肪酸と言いますが、これらが不足すると発育障害、皮膚炎の原因になります。
過剰摂取が続くとどうなるか→肥満になり、肥満に伴う成人病を合併します。
血液中にコレステロールや中性脂肪が基準値より越えて存在する状態。
食事によりコレステロール値や中性脂肪値は増えるので注意
ステロールの17位に炭素8〜10からなる側鎖と5、6の間に二重結合、3に水酸基(-OH)のついた構造式の化合物をステロールと言い、この内で生体に一番多く、代表的なものがコレステロールです。
コレステロールは体内で重要な働きをしており、脳神経細胞、内分泌器官、胆汁、卵黄に多く含まれています。
コレステロールはリン脂質と共に、全身の細胞膜成分として重要な働きをしています。じゃたコレステロールにはステロイドホルモン、性ホルモン、胆汁酸、ビタミンDの材料になり、生命維持機構の大切な役割をしています。
コレステロールは肝臓で合成されます。肝臓で合成されたコレステロールはVLDL(very low density lipoprotein)中の脂質成分になり血中に放出されます。VLDLは血中を流れている内に、脂肪組や筋肉組織に中性脂肪を与えながらm」LDL(low density lipoprotein)になります。従ってLDLの脂質成分はコレステロールになります。LDLになる過程で表層が引き千切られた副産物からHDL(high density lipoprotein)が作られます。
LDLコレステロールは、末梢の臓器にコレステロールを渡すので、コレステロールを末梢へ転送する働きを持ちます。LDLコレステロールが多すぎると血管壁にコレステロールを沈着させますので、動脈硬化の原因になります。それゆえLDLコレステロールは悪玉のコレステロールといわれます。
HDLコレステロールは、コレステロールが余った末梢臓器からコレステロールを取り、肝臓に逆転送します。そのため、血管壁からもコレステロールを拾って歩くので、HDLコレステロールは善玉のコレステロールと言われます。ですからコレステロールは動脈硬化のリスクファクターとしては最も大きな因子です。
過剰摂取が続くとどうなるか→動脈硬化促進の恐れがあります。
食品名 | 常用量 目安量 ( )内はg数 | 常用量 エネルギー (kcal) | 常用量 コレステロール含有量(mg) | 100g中 コレステロール 含有量(mg) | |
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主菜 | 鶏レバー 豚レバー 牛レバー 鶏手羽肉 鶏もも肉(皮つき) 鶏むね肉(皮つき) いか すじこ わかさぎ うなぎ(蒲焼き) たらこ ししゃも あなご(生) しゃこ(茹) うに(生) きす たこ(茹)くるまえび しらす干し ほたるいか どじょう あわび 塩辛 鶏卵 卵黄 うずら卵 | 1人前(60) 1人前(60) 1人前(60) 1人前(100) 1人前(100) 1人前(100) 1杯(250) 1人前(30) 5~6尾(80) 1串(60) ½腹(40) 2尾(50) 1尾(60) 3尾(60) 2~3個(30) 小2尾(80) 1本(80) 中2尾(40) 1人前(30) 5~6尾(30) 5~6尾(40) 1人前(50) 1人前(30) 中1個(60) 中1個(18) 2~3個(30) | 67 77 79 254 182 239 190 75 80 203 46 91 101 56 44 77 79 37 53 53 35 31 30 97 65 52 | 222 150 144 111 95 80 750 153 152 144 136 130 96 90 87 80 80 76 75 75 72 70 69 282 234 141 | 370 250 240 110 95 80 300 510 190 240 340 260 160 150 290 100 100 190 250 250 180 140 230 470 1,300 470 |
副菜 | プロセスチーズ チェダーチーズ 生クリーム | 2枚(40) 1枚(20) 大さじ1杯(15) | 136 85 65 | 32 20 18 | 80 100 120 |
調味料 | バター 牛脂 ラード | 大さじ1杯(10) 大さじ1杯(10) 大さじ1杯(10) | 75 94 94 | 21 10 10 | 210 100 100 |
嗜好品 | カステラ ケーキドーナッツ | 1切れ(60) 1個(60) | 190 258 | 114 66 | 190 110 |
過食あるいは運動不足などにより摂取エネルギーの絶対的・相対的過剰のために、体脂肪が異常に増加した状態で、単純肥満といい、別に内分泌疾患による肥満の症候性肥満があります。
要するに、一日に体を動かすのに必要なエネルギーより、摂取するエネルギーの方が多いので、生体は余ったエネルギーを皮下脂肪の形で蓄えて置いて、飢餓などの非常時に使用できるように対処しているのです。
肥満度=(実測体重ー標準体重)/標準体重×100(%)
標準体重:性別・年令別・身長別標準体重 滋賀県では昭和62年に滋賀県児童生徒の25%について調査、地域別も含めて報告。
成人の目安 標準体重=(身長ー50)÷2又は標準体重=身長2(m)×22
小児の肥満の原因
検討項目 | 良性肥満 | 悪性肥満 |
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発症年齢 | 2歳以下、多くは生後6か月以内 | 2歳以後、多くは5〜10歳 |
肥満の程度 | 著しい肥満になることは少なく、肥満度は30%未満 | 著しい肥満になりやすい |
運動 | 活発に体を動かす | 体を動かさない |
情緒 | 安定している | 不安定 |
脂質代謝 | 異常がない | 異常を伴うことが多い |
高血圧を決める因子
血圧を下げる→体内循環血液量の減少→利尿剤
→末梢血管抵抗を下げる→動脈硬化の予防・末梢血管拡張剤
腎性糖尿→腎臓における血糖のろ過装置の異常により低血糖でも尿中に糖が放出される病気を言います。血中の糖は高くありません。
原則的には大人の成人病と同じ疾病を言います。→1。成人病とは何かの項参照
癌は小児成人病に入れない
第1群 | いわゆる成人病が小児期にすでに顕在化しているもの | 糖尿病の増加。消化器潰瘍の増加、若年性虚血性心疾患など |
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第2群 | 大人の主な死因になる病気で、その原因が子供の時にあると考えられるもの | 動脈硬化の原因となる肥満や高血圧、糖尿病など |
第3群 | 子供の時の病気(成人病)が大人になっても続くもの | 慢性の腎臓病や先天性心臓病 |
肥満及び肥満を誘因とする小児成人病の食生活の問題点:食べすぎていないかのチェック
嗜好偏重の食事内容、間食の量または質の不適性(嗜好飲料、スナック菓子の過食、主食物の摂取)
(鶏卵1個は80キロカロリーで1単位とすると、スナック菓子は7単位で卵7個分、インスタントラーメンは5単位で卵5個分のカロリーとなる。
→食品80キロカロリーガイドブック:女子栄養大学出版部 900円)、朝食の欠食、夕食偏重の食事内容