異常なし? 異状なし?
この年明けは、Y2Kで大騒ぎだったが、幸い大きなトラブルが無く、無事2000年を迎えられて正直ホッとしている。ただ、新聞等を見ていてとても気になったのが「異常なし」の連発だった。
「異常なし」と「異状なし」は発音も同じで意味も近いのでよく間違われる語句の一つだ。大方のメディアでこれらがごっちゃになっていた。
まず、「異常なし」というのは、基本的には数値だとか量だとかをもとにして使う語である。したがってその対象物そのものを見るわけではない。逆に「異状なし」の方は実際にモノを見てみてとくに変わったところがない場合に使う。
これを分かりやすくたとえてみると、電圧計を凝視していた係員が
1.「異常なし」と報告したときは、「電圧が平常値の範囲内だった」ということになり、
2.「異状なし」と報告したときは、「電圧計が正常に作動してました」ということになる。
この辺のビミョーな違いを把握しておけば、つまらないカン違いをすることはないであろう。
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