ケンケンガクガク
よく会議などで紛糾し、あちこちからワイワイと意見が出されたりすることがあるが、その様子をたとえて「ケンケンガクガク」などと言う人があるが、こんな言葉は存在しない。
「ケンケンガクガク」というのはおそらく「カンカンガクガク(侃々諤々)」と「ケンケンゴウゴウ(喧々囂々)」の2つの言葉がカン違いから組み合わさって出来たものだろう。この程度の言葉は知っている人も結構いるので、「ケンケンガクガク」なんて言葉を下手に使ったりしたら、かかなくてもいい恥をかくことになるので注意したい。
では、これらの言葉の意味は何かというと、まず、「カンカンガクガク(侃々諤々)」は、「ああでもない、こうでもない」と活発に論議が交わされるさまを表したもので、むろんこのときには会議としての秩序や体裁はちゃんと保たれている。対して、「ケンケンゴウゴウ(喧々囂々)」の方は、めいめいが好き勝手に自分の言いたいことを言い合っているさまで、もはやこうなると会議は収拾がつかなくなって、単なる騒音と化してしまっている状態だ。
分かっていただけただろうか?この辺のビミョーな違いが分かれば、日本語はさらに面白くなること請け合いだ。
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