汚名挽回
1999年の流行語大賞に「リベンジ」なる言葉が選ばれたが(個人的にはあまり好きな言葉ではない。リベンジとは「復讐」の意で、かなりドロドロした暗い意味合いの強い言葉である。「仕返し」なんちゅう生易しいものでは本来無い。格言にあるように「復讐からは何も生まれない」からね)、これと並んでTVのスポーツ中継などでよく使われるのがこの「汚名挽回」だ。
だがしかし待てよ、だ。これはおかしいんじゃないの?「挽回」とは取り戻すことだから、汚名を取り戻してどーすんの!!
そう、これは言うまでもなくカンちがい言葉なのだ。もともとは「汚名」とくれば後には「返上」とこなきゃなんない。そして、汚名を返上することによって名誉を挽回するのだ。つまり、「汚名返上」と「名誉挽回」がごっちゃになって生まれたのが「汚名挽回」である。
某キー局の**アナがスポーツ中継で度々これを使っているが、誰もこれを注意しないのだろうか?もっとも、そのままの方が漢字オタクとしては楽しみ甲斐があるからいいけどね。
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